中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

アラフォー

2012-05-09 08:19:19 | 身辺雑記

  プロ野球の宮本慎也内野手がこのほど、プロ野球史上40人目となる通算2000本安打を達成したそうです。彼は41歳、プロ18年目での到達で、41歳5か月での達成は、中日の落合博満を超える最年長だとのこと。野球選手に限らず一般にスポーツ選手の選手としての寿命は短く、馬術など例外的なものはありますが、まず遅くとも40歳代の前半で第一線を退きます。野球選手も40歳近くなると、何か「老選手」のような印象をもたれます。野球選手でも西武ライオンズにいた工藤公康投手は47歳で引退しましたが、これなどは例外だし、終わりの頃の成績は不振でした。スポーツ選手は筋力と俊敏性、持久力が要求されますから一般社会では、まだまだ若いとされる年齢で引退するのも仕方がないことでしょう。

 40歳前後と言うと、女性ではひと頃流行った「アラフォー」の世代ですが、最近の40代の女性は本当に若々しい。「女子会を覗いてみたら60代」という戯れ句を見たことがありますが、アラフォーに限らず60歳(還暦)代の女性である「アラカン」も「アラカンヌ」とか言って「女子会」とか「女子力」などと元気いっぱいのようです。それに比べると近頃の男性は「草食系」とか言われて、「肉食系」の女性に太刀打ちできないのが増えているそうで、男性の一人としては情けなくも思います。しかし女性が活力溢れて社会にどんどん出ていくことは良いことです。その意味ではまだまだ「男性社会」ですから、もっと女性が進出する余地はあると思います。 

 私は時代小説、特に江戸時代を描いたものが好きですが、このような小説に出てくる女性は、今のアラフォーになるとまるで老婆扱いで、ことさらに目じりや口元の小皺や白髪が描かれて、本当にそうだったのかとも思いますが、15,6にもなると結婚適齢期で、今の高校生くらいで結婚し、出産、育児、家事、それに今と比べると格段に悪い生活環境に追われていればそうなるのかと、必ずしも作家の誇張とは思われません。その上衣装や化粧など年をとるほど制約が多くなり、世間の目もあって若々しい装いなどはできなかったでしょう。 

 江戸時代に限らず明治末年生まれの母は、若い時の写真を見ると、ほとんどが着物姿でしたが、きれいだなあと思います。私の中学生頃の母は今のアラフォーでしたが、生活の苦労もあったせいで、特に老けてはいませんでしたが地味でした。もっとも当時は女性は40代ともなればたいていは地味でした。22歳で私と一緒になった妻も40代では老けては見えなかったのですが、化粧も服装もあっさりした様子で子育てに専念していました。それに比べると今の女性は30歳前後でも結婚しないことが多いようですから、いつまでも若い気分で、昔の老婆扱いのアラフォーも今では輝いているのも無理はないでしょう。それに化粧や衣装にはずいぶん気を使っているようです。中高生の、特に女の子の母親などは姉妹ではないかと思うこともあります。しかし女性が華やかになって強くなっていく半面、男性はどうなのでしょうか。男性も女性も相手や環境次第で若々しく見えたり、そうでなかったりするのかも知れません。私くらいになると「アラパー」とでも言えばいいのか、どこを押したら若さが出てくるんだという、まるでほとんど使ってしまった歯磨きのチューブのような状態です。

 

(朝の散歩から)

アヤメ