あなたがいる場所(沢木耕太郎 新潮社)
沢木さんのノンフィクションは比べるものがないほど私にとっては魅力的で、「チェーンスモーキング」などのエッセイや新聞に連載されている映画評もとても面白い。
しかし、小説はどうだろうか。
本書は雑誌連載された9つの短編を収録している。
それぞれの短編に関連性はなく、(子供が主人公の話が多いが)テーマも特に統一されているようには思えなかった。
また「どこかで読んだような・・・」と思わせる筋や構成のものもいくつかあった。(これは、私の思い込みかも知れない。しかし、本書をふくめ最近の(といってもここ10年くらいのイメージだが)非エンタテイメント系の短編って、どうも村上春樹さんのそれをお手本にしているような感じがしてしまう。村上さんの短編の出来がよくて人気もあるせいなのだろうけど)
あとがきによると、少年少女にも最後まで読みとおせるわかりやすい小説をめざした、とある。その狙いは達成されているし、けっして小説として質が低いとか面白くないというわけではないが、ノンフィクションやエッセイの輝きに比べると、ちょっと色あせた感じがしてしまった。
沢木さんのノンフィクションは比べるものがないほど私にとっては魅力的で、「チェーンスモーキング」などのエッセイや新聞に連載されている映画評もとても面白い。
しかし、小説はどうだろうか。
本書は雑誌連載された9つの短編を収録している。
それぞれの短編に関連性はなく、(子供が主人公の話が多いが)テーマも特に統一されているようには思えなかった。
また「どこかで読んだような・・・」と思わせる筋や構成のものもいくつかあった。(これは、私の思い込みかも知れない。しかし、本書をふくめ最近の(といってもここ10年くらいのイメージだが)非エンタテイメント系の短編って、どうも村上春樹さんのそれをお手本にしているような感じがしてしまう。村上さんの短編の出来がよくて人気もあるせいなのだろうけど)
あとがきによると、少年少女にも最後まで読みとおせるわかりやすい小説をめざした、とある。その狙いは達成されているし、けっして小説として質が低いとか面白くないというわけではないが、ノンフィクションやエッセイの輝きに比べると、ちょっと色あせた感じがしてしまった。
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