蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

スカウト目線の現代サッカー事情

2025年02月11日 | 本の感想
スカウト目線の現代サッカー事情(田丸雄己 光文社新書)

著者は、日本の高校卒業後、Jリークのクラブで働いた後、イギリスの大学でフットボールの分析学?を学び、SNSなどを通じて就職活動?をしてイギリス2部リーグのチームのスカウトになった。フットボール選手としての実績はなく、自力で異国のチームのスカウトにまでなったのはたくましい。今どきの日本の若者?とは思えない。
内容は整理されていて読みやすいので、行動力のみならずアタマもいい人なのかもしれない。
本の中では競技名をずっとフットボールと記しているのに、タイトルだけ「サッカー」になっているのが、なんというか、主張が感じられて?微笑ましい。

イギリスのフットボールリーグはプレミアを筆頭に8部まであって、5部くらいまでがプロの領域らしい。グラウンドは国中そこらかしこにあり、下部リーグでもそれなりにサポーターや観客があり、それぞれに育成機関(アカデミー)もあるという。

育成機関はU8からあり、U14の段階で、世代最高クラスは早くもクラブと19歳までの契約を結ぶという(プロになって報酬をもらうのは19歳から。ただ、その前にもいろいろ余録(用具店の商品券とか)はあるらしい)から、才能をもれなく見出すネットワークも万全だ。

そして、無給のボランティアを含めるとスカウトも無数といえるほどいるらしい。
まさにフットボールネイションと呼ぶにふさわしいかも。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 死の貝 | トップ | 火山のふもとで »

コメントを投稿

本の感想」カテゴリの最新記事