工学部・水柿助教授の解脱(森博嗣 幻冬舎)
水柿くんシリーズの3作目。
本作では、著者のWEB日記では書かれなかった海外滞在やパスカル(飼い犬の名前)を飼い始めたころのエピソードが紹介されていて面白かった。
しかし、なんといっても興味深かったのは、印税で大金持ちになった著者の実感が書かれている部分。
ざっくり計算すると20~30億円くらいの印税を得たはずなのだが、大きな家を買ったくらいでとても使い切れない、という。
自宅で工作をするのが最高の幸せである著者、一日中本を読んでいたいという妻、という組み合わせのせいかもしれないが、モノを買うだけではとても使えないという感想は、「そうかもしれないなあ」と思えた。
大金を稼いでも簡単に飛ばしてしまうには、他人を雇用するしかない、というのが著者の感想。
そうして取り巻きとなった他人にいろいろ(事業とか、株とか)勧められるうち、カネがなくなるのでは?というのも、なるほどと思えた。
本書は、一読するととてもいい加減に書き散らされているように思えるが、著者のエッセイ(本書とは別のもの)によると、書くのに一番苦労したのは水柿くんシリーズらしい。ストーリがあるわけでもなく、駄洒落や悪ふざけっぽい表現を考えたりするのも大変だそうだ。
図書館で借りたハードカバーで読んだのだが、装丁の不気味な絵(大竹茂夫:赤の王様)がよかった。
水柿くんシリーズの3作目。
本作では、著者のWEB日記では書かれなかった海外滞在やパスカル(飼い犬の名前)を飼い始めたころのエピソードが紹介されていて面白かった。
しかし、なんといっても興味深かったのは、印税で大金持ちになった著者の実感が書かれている部分。
ざっくり計算すると20~30億円くらいの印税を得たはずなのだが、大きな家を買ったくらいでとても使い切れない、という。
自宅で工作をするのが最高の幸せである著者、一日中本を読んでいたいという妻、という組み合わせのせいかもしれないが、モノを買うだけではとても使えないという感想は、「そうかもしれないなあ」と思えた。
大金を稼いでも簡単に飛ばしてしまうには、他人を雇用するしかない、というのが著者の感想。
そうして取り巻きとなった他人にいろいろ(事業とか、株とか)勧められるうち、カネがなくなるのでは?というのも、なるほどと思えた。
本書は、一読するととてもいい加減に書き散らされているように思えるが、著者のエッセイ(本書とは別のもの)によると、書くのに一番苦労したのは水柿くんシリーズらしい。ストーリがあるわけでもなく、駄洒落や悪ふざけっぽい表現を考えたりするのも大変だそうだ。
図書館で借りたハードカバーで読んだのだが、装丁の不気味な絵(大竹茂夫:赤の王様)がよかった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます