蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

1(ONE)

2024年10月22日 | 本の感想
1(ONE)(加納朋子 東京創元社)

玲奈は、高校時代に友人関係がうまくいかなかったことを引きずっていたが、ゼロと名付けた柴犬を飼い始めると気持ちが好転した。
玲奈は子どもの頃にはワンという名の犬を飼っていたことを思い出す。そのころは山中の別荘地の近くに住んでいて兄が拾ってきた犬だった・・・という話。

約20年ぶりに刊行された駒子シリーズ第4弾。シリーズの読者だと、玲奈の姓がわかるとタネ明かしになってしまうのだが、著者もあまりタネを隠そうとはしていない。その点もふくめてミステリ的要素はほとんどないが、3作目まで読んでいればより楽しめる内容になっている。

しかし、駒子はキャラ変していて、とても社交的な性格になっていた。大学生(短大生だったかな?)のころは親しい友だち以外とは積極的に接触しない人だったような気がしたが・・・
探偵役だった瀬尾さんがその素養を垣間見せるエピソードもいれてほしかったかな。

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