蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ベンチの足

2025年01月21日 | 本の感想
ベンチの足(佐藤雅彦 暮しの手帖社)

暮しの手帖に連載されたエッセイ集。粒ぞろいだが、特に面白かったのは・・・

「家の中で一番年を取るところどーこだ?」→どこでしょう?

「ボールペン奇譚」→「グラフ」の考え方が興味深い。

「携帯電話は知っていた」→当たり前ようで、意外と指摘されるまで気づかないこと、ありますね。

「フィッ、フィッ」→人間の脳の不思議。右目と左目の合成認識の話がいい。

「5名の監督」→いやあ、才能ある人(著者)ってやっぱり違うなあ、と差を感じてしまう。

「憎き相手校を応援する理由」→自分が応援しているチームを負かしたチームを応援してしまう、という誰もが抱く変な感情を科学的?に分析。なるほど~と思わされた。

「ベンチの足」→これも指摘されるまで気づかない。確かに足の下に●●がないと・・・

「名優のラジオ」→名優というのはモリシゲのこと。これはもしかして創作なのでは?と思えるくらいドラマチック。

そして、何と言っても素晴らしかったのは「とくの話」。この話に近い経験があるせいか、何度も読み返してしまった。映像化してくれないだろうか。

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