昨日はYGさんの北京風景シリーズの開幕でした。
SOは、日本の秋。絢爛で豪奢な秋色にひたってきました。 東武浅草を8時に発って、9:39下今市駅に到着。まだこの辺は紅葉しかけた緑色の葉を湛えていました。
大谷川(だいやがわ)に沿って歩きます。匠町へ向けて浄光寺方向へ。暫くあちらこちらに目をやって、お天気の良さと空気の旨さと秋色に染まった山や木々を見ながら歩いて行きます。
含満橋を渡って進行方向からの人たちを引き止めて、目指す匠町の古い街並みの通りはこちら方面でよいかと尋ねました。ああ、同じアジア人だけど異邦人。そういう方が大勢日本の観光を楽しんでいました。
“並び地蔵”(化け地蔵)は大谷川の川淵に一列に並んでいる地蔵様群。明治5年の大洪水で地蔵群の先頭に並んでいた地蔵は、流されてしまい後に親地蔵の一体の首が見つかり、対岸の浄光寺に安置されているとのこと。“並び地蔵”は数える度に数がちがうということから、化け地蔵と呼ばれてもいるそうです。その川淵まで行くことを諦めて、浄光寺に向かいました。
その親地蔵の首だけを安置している浄光寺境内。座禅を組む姿のお地蔵様も他に7,8体おいでになる。
梵鐘は県の文化財。県で一番古いものと言う。帰りがけに見えるようにとの立て札。「どうぞ苦捨(苦しみ・悩みを捨てる)してお帰りください。当山住職」…とのこと。
左側は「石升の道」の由来、説明板。この石の中の管から清い水が流れ出る。この辺は湧き水がこのほかにも其処此処にあり、「飲み水にどうぞ」と、素朴な管からチョロチョロと流れ試しに飲んでみたら、とても冷たくて美味しい水でした。
この道は古くから水道が通っていたとのこと。頷けます。等間隔に石の升水が置かれて水が流れ出ています。 いよいよ信号を渡ると東照宮境内に入って行きます。
日光山輪王寺、日光東照宮、日光荒山神社、そして輪王寺大猷院(たいゆういん)と寺社が固まって存在しています。
あの有名な三猿の彫り物は、神馬厩舎の欄間に取り付けてありました。三連休の2日目の人出が予想される真っ只中の日です。たくさんの人並みに押された状態…友達から指さして教えていただかなかったら、私は完全に見落としていたでしょう。
世界遺産に列挙されているこの場所に、表の道を通りがかったものの、寄らずに素通りしてしまった若い日から、何と40年も経ってからの訪問となりました。友達が付き合ってくださったお陰!ありがとう、仲間の皆様!!
まあ、そういえば私はどこにもウロウロしないで、ただまっすぐに家と学校、家と勤務先、家の管理、家のなかで子育て、子どものために学校の役員、町内会や同好会の役員…として居ただけだったような気がします。
実はそれで人間の一生はいいのかも知れないけれど、今の時代、その他にやろうと思いさえすれば、または億劫でなかったら、そして何より健康であったなら、実現可能な中に置かれている“幸せな時”なのかもしれない。長い目で見れば、それはたった一時に過ぎないのかも知れない貴重な時でもあるとは思うのだけれど…。
なるべく友達に誘われたり、行くチャンスがあれば、顔を出して変化のある時間を共有したっていいのではないかと思いながらも、私の手を必要としている家人たちを思い描いてふと複雑な心境にもなりました。