法師温泉
とまりぎ
翌朝、また温泉へ入って、食事を終えると町営バスの時間に合わせて出発だ。上流にある法師温泉。むかし国鉄の上原謙と高峰三枝子のフルムーンコマーシャルに、この温泉が使われてから一層有名になった。実は、この温泉は女性の浴室もあるが、女性だけは混浴も選べるのだ。
道路の上に建物を繋いだ通路が通っていて、記憶に残る風景だ。この道をさらに先へ行くと細い道が登りになって、国道まで続いている。遠い昔に歩いた山道だった。そのときは運良く国道を通るバスが猿ヶ京まで通っていて、疲れているときに助かった記憶がある。
入口は普通の宿の雰囲気。
独特の形をした窓。ここが浴室なのだろう。
奥の方から古風な浴室の建物を見る。
古い形の郵便ポストがまだ使われているようだ。
日本温泉協会の天然温泉成分表示がある。この湯船はカルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉と単純泉のふたつが混在して入っている。湯船の下には大きな玉砂利のような石の間から、時折泡がつながって上る。源泉の上に湯船があるようだ。この日の湯船の温度は40度ぐらいと感じた。
さて、昼近くなって帰りのバスは時間が遅いので、みやげ物を買う人が済んだら、歩いて猿ヶ京まで。暗くなった空からにわか雨が降ったのは30分ほどではあったが、急ぎ足になるのは止むを得ない。2時間10分の道のりだった。途中上り下りの旧街道が新しく作り変えられたような気がするが。
猿ヶ京バス停から運転手に教った後閑駅で電車に乗り、高崎駅で乗り換えて大宮到着。駅前で6人のうちのひとりが帰り、残り5人がヤキトリで一杯やることになったのは云うまでもない。