8月16日はお盆の最終日、甲府市では各地域ごとにお盆の間各家に飾っていた盆飾りを回収します。昔は川に流していたようですが今は環境に配慮して各地域の集積場に持っていけばゴミ収集車が回収してくれるシステムになっています。
しかし、昔からの伝統で今でもちゃんと川施餓鬼を再現している地域もあります。場所によっては集積場があるだけ、もしくはそれに加えてお経のテープが流されているだけのところも多いようです。ここ原山神社のある元三日自治会では昔ながらのやり方で行っています。自治会の方々が前日会場の設営をし、午前5時頃からスタンバイ、午前6時からは近隣寺院4ケ寺の僧侶が交代でお経をあげます。1人の僧侶がお経をあげるというところはあっても4人が交代でというところは少ないのではないでしょうか。キチンと川施餓鬼をやる、僧侶の生読経がある等の理由からか元三日自治会だけでなく、近隣の自治会の方々、車で遠くからわざわざここを選んでくる方もいらっしゃるようです。
前日の設営から当日の作業と自治会の当番の方々も大変なご苦労だと思いますが、実は僧侶の側も結構きつい。というのもお盆の13日に檀家の方々がお墓詣りに見え、14、15日は各檀家さんのお宅に棚経に回り、16日の朝となると疲労がピークに達する時だからです。4人の僧侶のうち私だけは元三日自治会ではなく隣の西白木自治会に属しているのですが、昔からの慣習で毎年こちらでお経をあげさせていただいています。
神社の入り口にしつらえられた特設の集積場、その周りには施餓鬼旗が掲げられています。まずこの集積場に盆飾りを収めて係りの方から短冊を受け取り小さな水を張った鉢にその短冊を入れます。(川に短冊を流す代わり)そして線香を受け取って
施餓鬼用の祭壇の前の線香立てに線香を立てて合掌します。もちろんここにはお賽銭箱も。
祭壇の前では4人の僧侶は交代で読経。
この川施餓鬼に続き、夜に行われる灯篭流しが終わるとお盆の終了となります。
そして個人的には休みなく盆の付け施餓鬼ツアー後半が始まります。