2021年に見た映画から特に心に残った作品を書き留めておきます。
*** 新作映画 ***
2021年に日本で劇場公開・配信された作品から3作品を選びました。
パワー・オブ・ザ・ドッグ (The Power of the Dog)
文芸作品を原作としたサスペンス仕立てのヒューマンドラマです。無慈悲な牧場主を演じるベネディクト・カンバーバッチと、繊細で鋭敏な少年を演じるコディ・スミット=マクフィのびりびりするような心理的駆け引きに引き込まれました。
キルステン・ダンストとジェシー・プレモンスもよかった。私は凡庸で善良な人間なので、キルステン演じるローズに思い切り感情移入してしまいました。毎年楽しみにしているオバマ大統領のFavorite Moviesにも選ばれていて、昨年に続きちょっとうれしくなりました。
ラストナイト・イン・ソーホー (Last Night in Soho)
エドガー・ライト監督、現代と1960年代のロンドンを舞台にしたサイコロジカルホラー。おしゃれでガーリィなテイストが、ソフィア・コッポラ風でもあり私好みでした。最初から小さな悪意が示されていますが、途中からどんどんホラーの要素が強くなってきて
思いがけない方向へとストーリーが展開し、目が離せません。トーマシン・マッケンジー、アニャ・テイラー=ジョイ、2人のヒロインも魅力的でした。アニャが主演しているドラマ、クイーンズ・ギャンビットも早く見なくちゃ!
モンタナの目撃者 (Those Who Wish Me Dead)
最後の1作は、クルエラ、モーリタリアン、リスペクト等いろいろ迷いつつも、テイラー・シェリダン監督の本作に。私はやっぱりこの監督の作品、好きです。ウィンド・リバーのような社会派作品ではありませんが人間ドラマとして引き込まれました。
*** 旧作映画 ***
2020年以前に公開、配信された作品から1作品を選びました。
チャーリーズ・エンジェル (Charlie's Angels) 2019
リンク先の感想の方にも書きましたが、個人的には昨年は思い切って組織内転職をして、新しい仕事にチャレンジした年でもあったので、本作の新米エンジェルであるエレーナ (ナオミ・スコット) の奮闘ぶりに力づけられました。
*** その他 ***
映画以外の分野では、アートは東京都美術館で見た「吉田博展」、本は平野啓一郎さんの「本心」が特に心に残っています。また、ブログには書き残していませんが、昨年の10月はショパンコンクールに夢中になっていました。
今回のコンペティションでは、YouTubeですべての演奏がライヴ配信され、またTwitterでも毎日のように盛り上がっていたので、まるでリアル「蜜蜂と遠雷」のようでした。私は特に推し?はなく、どのコンテスタントのことも応援していましたが
角野隼人さんはTwitterでいつもオリジナル曲やジャズの即興を聴いていたので、クラシックでもこんなに実力があったとは失礼ながら驚きました。^^; 反田恭平さんのマニアックな選曲にもうならされましたし(ほめてます)
小林愛実さんにはプレリュードの魅力に改めて気づかされました。FAZIOLI (ファツィオリ) というイタリアのピアノも、恥ずかしながら今回初めて知りました。ほんとうに夢のような1か月で、今も配信された動画を繰り返し聴きながら楽しんでいます。
今年も映画だけでなく、すてきなもの、すばらしいものにたくさん出会える一年でありますように。