株式会社世田谷サービス公社、子会社の株（額面5万円）を24万円で購入は会社法違反では？！

4日（月）の決算特別委員会における「せたがや政策会議」おおば正明議員
の質問は、本当に快挙！すごかった（すばらしかった）です。

会派広報担当（？）の私から、ざっとご報告しますと…、

今回、問題となったのは（うちの会派で問題だと感じたのは）、「キャロット
サービス」の株を「サービス公社」が「森永」から不当に高く買い取ったので
はないか？！ということ。

以下の図は、「キャロットサービス」という会社の株の持ち分を表したもの。

つまり「森永」が45％（180株、900万円）、「世田谷サービス公社」が55％
（220株、1100万円）を出資して作ったのが「キャロットサービス」という会社。

三軒茶屋キャロットタワー26階にある「レストラン・スカイキャロット」の運営を
するためにこの子会社が作られました。




そのレストラン（スカイキャロット）の経営状態は、というと…、下の図にあるよう
に、平成8年にオープンした直後は利用者12万6732人・売り上げ2億8143万円。

その後は下がり続け、12年後には利用者5万9869人・売り上げ1億8704万円。

ここは家賃を払ったとしたら月300万円は下らない（年3600万円！）場所ですが、
その家賃がタダ！無料！にもかかわらず、赤字まで出していて、その分、サービス
が良くて利用者が得をして利用者にとって魅力あるレストランかというと、否！

お客様も売りあげも減る一方。明らかに経営破たんしています。




そして、平成20年に、森永がこの会社から手を引きたい、と申し出て、サービス公社
は、こんな状態の会社の株を、森永から、なんと、額面5万円の約5倍（24万円！）で
買い取ってしまったのです！1株24万円×180株＝4320万円！

この株の森永側から買取請求があったのは、あのリーマンショックがあった直後の
ことなのです。日経平均も1万5千円から6900円に急降下しているさなか！
そんな時に、どうして900万円の株を4320万で買えるのでしょうか？！

区側の説明では、「簿価純資産法」で計算した株価だということですが、たしかに
9600万円ぐらいの利益はあります。

しかし、家賃がタダという条件下での資産9600万円では、資産と言えるのかどうか？

12年間分の家賃は（周辺の家賃価格で計算すると）4億3200万円です。
公共施設ということを考慮して、家賃を4分の1にしたとしても、1億800万円！
すでにそれだけで債務超過で倒産です。

ここで着目していただきたいのは、以下の図にある「会社法」。

それによると、資産状態だけでなく「その他一切の事情を考慮しなければならない」
とあります。




つまり、今回の大きな問題点は、「簿価純資産」それのみで計算した株価で買い
取ってしまったこと！これは「会社法」違反に相当するのではないか？という疑問
が出てきました。

そのほかにも、このレストランを作るにあたっては、内装工事費4億5千万円、厨房
備品6千万。合計5億1千万円を世田谷区が払っています。

さらに、「経営指導費」として、3700万円も森永に払っていたという事実も発覚！

こんな赤字経営で「経営指導費」？！

とにかく、調べれば調べるほど、あきれた実態が浮かび上がり、もう話にならない
という状況。

あまりにも税金が無駄に遣われていると思いませんか？

これをこのままの状態で放置しておいていいはずがありません。

こういう実態を知ってしまった以上、私たちの会派はこの問題を最後まで追及して
いくつもりです。


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