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一線を超えるとは

2018-01-10 08:41:48 | 歴史から学ぶ

@この「陽炎の門」は、藩主に対して真っ向から不忠、不義の悪家臣となり問題を解決する物語である。現代で言えば昇格を阻まれ、組織・上司と合わず左遷、悔しい思いをさせられることは会社組織においては常識である。この小説はまさに自分に非が無く左遷されたことを我慢強く耐え、努力してその非を解き、説得すると言うことになるのだろうか。残念ながら、現代はそこまで会社のことを考え、忠実に仕える社員は多く存在しない。それは転職が当たり前の世界では、そこまで自分の時間を無駄にしたくないと考え、自分を生かす会社を選んだほうが徳だと考えるからだ。逆にできる人材を如何に転職させない様にするかの企業も多いのではないかと思う。できる人材とはどこかで「一線」(既成概念をぶち壊す程度の)に掛かるか、超える様な人材である。これは大方反対される。だが、この一線を超える様な提案なり、行動がなければ今後企業の先、将来が見え無くなっている、そんな感を気にするのは私だけだろうか。「当たり前を当たり前にこなす」「同じ事を繰り返し行う」だけでは既に時代遅れ(時代に乗り遅れている)になっていることはどの経営者も解っているはずだが、だれも大きなリスクを率先し、責任を持って行動できる人材は少なく、いない。他社との差別化戦略とはこのことだ。

 

  • 九州豊後黒島藩で起きた藩主を主犯とした事件を執政になったばかりの桐島主水・氷柱の主水(職務に冷徹非情に振る舞う)が 上下の権限を超えて罠を解決する。
  • 昔起きた道場同士の争いで当時は世子が殺害含めた事件に参画しており、主犯(藩主)をもみ消すため自ら罠を仕掛主水の同心に切腹、主水が首を切る立会いを命じた。その後同心の弟等から仇討ちされるという罠に嵌められる。周りは藩主に従順するのみでだれが味方なのか見分けがつかない中、百足(むかで)の印の書き方が切腹をした同心とは違うことを発見、それは藩主の罠であると謎を解いていき、最後は藩主に不忠、不義の悪臣となることを決意して果たし合いに挑むことになる。