@本当に純粋で、素直な人間は「私欲」がない、「欲」が無いから馬鹿にされ、利用されがちだが、人からの「情」は何よりも価値が高いことを知る。人生における幸不幸は予測しがたい、幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからない、だから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではない。また、幸不幸を他人と比較することで悲観的になることだけは避けたい。
『イワンの馬鹿』トルストイ (名作の読み返し)
裕福な田舎の百姓家に四人の兄弟姉妹がいた。長男は兵隊のシアン、次男は商売のタラス、3男は馬鹿なイワン、それにツンボでおしのマルタと言う娘が住んでおり長男、次男は外に出て出世、金儲けに成功します。親から財産分与を受けてイワンとマルタは実家の百姓を手伝うことになる。ある日悪魔が集まり兄弟喧嘩をさせるように悪巧みを図るがイワンには通用しない。それはイワンは「馬鹿」だからと言う。それにいつも「いいとも、いいとも」「どうぞいるだけ持っていってください」と純粋で欲のない人柄だった。やがてイワンは庶民から愛され国となる。悪魔たちはどうにかしてイワン(イワン国)を窮地に追いやろうと今度は「金」をたんまり用意して村に行くが村人たちは「金」の効果を知らないばかりか「無用の飾り」として無視、頭で稼ぐ方法も伝授したが誰も見向きもせず悪魔は食べるものが何も買えずくたばる寸前で諦めてしまう。
