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「縁」を自分の道標とする『甘味屋十兵衛 子守り剣』

2020-05-26 07:49:38 | 人生を「生かす」には
@台所方であった武家の家系で学んだ料理、それは菓子作り。当時藩主に出した菓子が拒絶され、それが出世を断たれると脱藩、菓子作りの商いをすることになった主人公。その時に一緒に国を離れた側女の親子と生き抜こうと決意する。人には様々な「縁」があらゆるところにある。だが、不思議な物で人は「導かれるまま」などとよく聞くが、それが良い「縁」としてのきっかけになるのか人生わからない。「決断・判断力」とは「縁」(気運)を感じることかもしれない。
『甘味屋十兵衛 子守り剣』牧秀彦
・「白玉」
時は江戸時代、幕末を迎えようとする江戸。難あり脱藩した一人の侍小野十兵衛がその共に若い元君主の側女とその娘三人で、お菓子の甘味屋「笑福堂」を営んでいた。美味しい味と美人の売り子の評判から既に3年となった。ある時、元将軍の御側用人としていた旗本の殿様、既に70歳を超え隠居人が甘い物ほしさに訪れる。その殿様は甘い物には目が無く食べ尽くすほどの甘党でありその甘味を堪能し尽くした舌を持った殿様だった。そこで用意したのは歯が弱く、奥歯ではもう噛めないことを考慮した白玉であった。