@サラリーマン社会は上司次第で人事(職種・配属)が決まり、それに従わざるをえない組織だ。特に日本的組織は「上に対する意見(違見)」は古来御法度であり「YESマンに徹することで出世もする」仕組みとなっている。近年、従来の伝統慣習に変化をもたらす企業も増えているが、根本は変わらず、優秀な若手の離職につながっているのが現状だ。ましてや不正を承知で世に出す企業(隠蔽工作)など大手自動車産業でも多発している要因は「組織と伝統文化の堅持」の企業体質なのだ。気になる言葉:サラリーマンは「馬鹿正直でもダメだし、かといっていい加減でもうまくいかない」
『7つの会議』池井戸潤
「概要」この会社でいま、何かが起きている―。トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ"で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。いったい、坂戸と八角の間に何があったのか? パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。だが、そこには誰も知らない秘密があった。「夢は捨てろ。会社のために、魂を売れ」「僕はどこで人生を間違えてしまったのだろうか」……筋書きのない会議(ドラマ)がいま、始まる。
ー居眠り八角
長年勤め優秀だった営業マンが左遷され会議では居眠りする状態となる。上司とし叱咤したことで逆にパワハラ問題となり、上司が左遷された。理由は判らず。
ーネジ六奮戦記
優秀な営業はできる限りのコストカットを目的に仕入先を選定し、決定する。元の仕入先は得意先を失い倒産間近で瀕死状態となる。
ー寿退社
事務系でいつもいつも同じ仕事ばかりの日常に将来を問うと、辞表を出し新たな道を選ぶことを決意、退社するまでの期間新たな課題を定義しやり遂げることになる。
ー経理屋家業
経費精算など社内からの請求書などを検査すると今まで以上のコスト高を発見。理由を追求しようと提言するが上司から止められる。謎が謎を呼び追求していく。
ー社内政治家
元優秀な営業マンが左遷され顧客からのクレームを処理する部署に移動。そこで発見したのはネジの仕入先を新たな営業課長が変更し、コストも値上がりした。その追求を試みた。
ー御前会議
ネジの品質欠陥を摘発したクレーム処理の部署で「会社ぐるみでの隠蔽」が告発されると親会社での役員会議が招集された。その結論「告発」の出所を追求、誰かに責任を負わせる話になる。
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