MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

女王蜂の逆襲

2024-02-14 20:08:20 | 邦画
国際放映からリリースされてる“新東宝キネマノスタルジア”シリーズから新東宝のヒットシリーズ「女王蜂」シリーズの最終章っても
この公開された1961年に新東宝が倒産して自然消滅したっていう方が正解かもしれない
っていうか結局この「女王蜂」も久保菜穂子さんで「女王蜂」、「女王蜂の怒り」と二本、三原葉子さんで「女王蜂と大学の竜」とこの作品の4本だけで新東宝という映画会社とともに終わってしまいましたが
4本ともになんの関係もなくただ関東さくら組のたまえ姐さんというキャラクターだけが共通してるだけの作品でしかなかったような
 
前三作はある意味任侠という世界観の中に女親分といった異色の女渡世人を生み出していたのはこう言ったお色気風味の作品を作っていた映画会社に時代を見る先見の目があったものだと思えるが
自社内での経営者は自分の色欲に溺れるだけで女(優)だけを見る目はあったがそれ以外に目がいかなかったとこに問題があったようですな
 
作品としては日活の小林旭の”渡り鳥シリーズ風味“みたいな作品になっておりましたかね
東京の組を離れて鬼怒川温泉オールロケでのある意味日活の無国籍アクションを新東宝風に作ったらこうなりましたっていうような作品で
風来坊天知茂さんと殺し屋沖竜次の二人が楽しそうに演じてるだけで
三原葉子さんにほとんど精彩が感じられなかったのはなぜだろう
まあ着物で片肌はもう脱がないし、洋服で太腿ちらりもなんもないっていうのもあるものの
完全に男優さん二人に持って行かれてた作品だったかなぁ
これでは「女王蜂」のタイトルが泣いてるとしか
 
そうつまり三原さんの見せ場が絵になってない映画
さらに言わせてもらうと三原さんだけでなく天知さんの擬闘アクションもただ振り付けられたことをそのまんまって言うようなアクションだったし、沖竜次さんに拳銃の妙義あたりがあって然るべきなのにね
ってことで撮る側も演じる側も新東宝っていう会社と同様に最後の光を見せることなく終わってしまったかなっていう作品だったような
 
1961年製作、日本映画、新東宝作品
小野田嘉幹監督作品
出演:三原葉子、天知茂、池内淳子、星輝美、鳴門洋二、御木本伸介、沖竜次、新宮寺寛、高松政雄、国創典、宮浩一、広瀬康治、魚住純子、大原譲二
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

それでも私は生きていく

2024-02-14 05:05:14 | 洋画
レア・セドゥとR -15でレンタルしてきた作品でしたが
これは女性の見る作品だったようですね
っていうか女性監督が女性目線で現代の女性たちが直面してる親の介護、シングルマザー、不倫と言ったある意味世界でも共通する重めのテーマを扱いつつも
そこはフランス映画ですから重たく辛い作品にはならずに軽やかな雰囲気で明るく描いています
そうもう邦題からもそんな雰囲気が伝わってきますよね
 
主人公というかヒロインのサンドラは5年前に夫に先立たれ女手ひとつで娘を育てながら通訳の仕事で生活している。大学教授であった父の介護と言っても父親は別居で一人暮らし
一応別れた妻(つまりサンドラの母親)や姉妹たちも父親や元夫の面倒を見ている
さらに6歳になる娘の育児と通訳の仕事と結構忙しい毎日をも送っていて
偶然出会った夫と共通の友人であるクレマン(妻子あり)と再会し恋に落ち(つまり不倫)てなんと忘れていた女を取り戻すことでまた生きていく希望みたいなものを見出していく・・・そんな毎日のサンドラを点綴してるだけの98分ではあるんですが

この作品のメインテーマは父親の介護と旧友との恋ということなんでしょうか
結構父親の介護も別居でやりくりしてそれが無理になると施設には・・・って寸法はなんとも羨ましい限りですが
それなりに施設のたらい回しとか深刻な問題を前面にだしてきてるものの
そんな社会制度というか介護制度が出来上がってるからでしょうか
サンドラは忘れていた女を呼び覚ましてくれた恋人に夢中になれるんでしょうね
でも不倫には違いなくそこいらはある意味自分中心のサンドラって言うことになるんですが・・・
 
やっぱ女を目覚めさせられたサンドラは“私のことを一番に思って欲しい”という欲が出てくるのは仕方ないことなのでしょうか
結構娘ともなついてくれてるし、男に“妻子を捨て私だけを愛せ”と強く願う
ここいらは女として俗物っていうかもう完全に♀にはなってしまってるサンドラ
そう彼女に不倫と言う後ろめたさは毛頭ない。ただただ♀の感情のみのでの発露でしかないものの
また男もある意味優柔不断でサンドラの肉体に溺れているだけのようでもあるものの彼に多少の妻子に対しての葛藤っていうものをこの監督は敢えてかどうかわからぬものの
全く描いていませんし、
 
そんな不倫関係がこれからも続いていくだろうしってとこで映画を敢えて終わらせていってるので
父親にしても死ぬまで描いてないし
そうなんですよね介護施設に入れたら家族たちはあっさりと父親のアパートは始末しちゃうというドライなとこもあったりとある意味
父に対しても見舞いにはいくもののただそれだけであり
不倫に際しても己れの♀の欲望を体よく満たすことを優先し男の妻子に対しては一瞥の感情も痛みを見せていないのもフランスらしいっちゃらしいんですがね
 
ある意味意味深な邦題でもありますかね
まぁボンドガールでもあるレア・セドゥですが中年女のある意味体の線の崩れた女の肉塊っていう肉体に変貌しての演技を見せてくれてる女優魂には感嘆させられる作品でもありました。
 
2022年製作、フランス映画
ミア・ハンセン=ラブ脚本・監督作品
出演:レア・セドゥ、パスカル・グレゴリー、メルヴィル・プポー、ニコール・ガルシア、カミーユ・ルバン・マルタン
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする