MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

きさらぎ駅

2024-03-28 20:08:06 | 邦画
この投稿を明日にすれば良かったのかもしれない
ここのgooblogで交流させてもらってる”銀幕大帝α“の管理人ヒロ之さんに勧められて「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」を見てから食わず嫌いだったってわかってJホラーの変な面白さにハマり、ちょうどリリース中でもあった永江二朗監督の「リゾートバイト」と「真・鮫島事件」を立て続けに見て、さらに永江二朗の才能に惚れ込み魅せられた私でして
これはこの「きさらぎ駅」を見ておかねばってことで、レンタルしようって思っていたらGEOさんでは最新映画「変な家」との関連特集企画で陳列されててレンタルされてて
ようやっと借りられて記事に^_^
っていう日が永江監督の最新作「FPS」の公開日と重なって・・・
奇しくもということでしょうか、この作品も“FPS”の表現が使われております
 
いや完全に「リゾートバイト」の遠大なオチと胸くそ感が類似してるなぁって思っていたらエンドクレジットでなんと脚本家が同じ宮本武史さんだったとわかったのよね
胸くその割に変にこっちを感動納得させるオチの素晴らしさだったなぁ
ただこっちはちょっと捻りを効かせてある意味映画の構造が二重という形になってて
前半はきさらぎ駅に偶然行きついてしまってそこから7年かけてこっちの世界に戻ってきたある女性の体験談をその女性の角膜を通した映像でちょっと前までならPOV風と言えばいいのかまさにFPS手法の映像でして
 
そんな異世界での体験を聞いたヒロイン
なんとよせばいいのに異世界エレベーターなるものを解釈してしまい、先の女性のお話を追体験しようと
自ら異世界に飛び込んで件の女性が助けたかったJKを求めて異世界に行く
ここから追体験ですから客観的普通映像に切り替わっての、ヒロインの追体験ですから先が読めるわけで
少しずつ既知であるために異世界の状況を変化させていきつつ危機回避してJKと自分を異世界から抜け出させようとするだけのお話なんですが
オチにひねりが効いててこのオチありきで作ったとしか思えないのは「リゾートバイト」と同じ発想なんでしょうねぇ
そうオチ自体がホラーの真髄を突いているってわけでして
 
ただこちらには救いとなるのかさらなる悲劇となるのかヒロインと異世界の体験を語る女性の姪がこの叔母の異世界譚を盗み聞いてて、
エンドクレジットの後に異世界に潜り込んで生配信しようっていう魂胆で・・・
 
いやここにもいましたねぇ“おーい線路を歩いたら危ねぇーぞ”っていう爺さん
まさかの野口雅弘さん、任侠Vシネマではなくてはならないバイプレイヤーさんですよね
後、鉄道のトンネルに関してはトンネルの名称は木札に○○トンネルって書かずにきちんと日本語で”○○隧道“ってプレートが埋め込まれているのが常ですが・・・
木札に関しては映画用のアレですがトンネルは“隧道”ですからね
 
2022年製作、日本映画、「きさらぎ駅」製作委員会作品、AEONエンターテインメント配給作品
宮本武史脚本、永江二朗監督作品
出演:恒松祐里、佐藤江梨子、本田望結、莉子、寺坂頼我、木原瑠生、芹澤興人、瀧七海、堰沢結衣、野口雅弘、坪内守
コメント (2)
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エリザベート 1878

2024-03-28 05:05:56 | 洋画
今月は思ったよりも邦画のリリースが多くて、4月3日の4月レンタルリリース初日までは
なんとかもちそうなんですよ計算上ではね
しかし私の使わしてもらってるお店がそれら全ての作品を導入してくれるっていうことが前提ですから
まぁ好事魔多しっていう言葉もあるくらいですから
そうならないためにも今のところこう言った作品も見られるなら見ておこうという事で
私の好みには合わない作品であることに間違い無いけどもレンタルしてきましたが
なんと2時間弱全くオチる事なく見ていられた作品だったが・・・

オーストリアの皇妃エリザベート(愛称シシィ)の物語
映画は邦題の示すとおり実年齢であるエリザベート40歳の1878年の一年を描いているのですが
16歳で皇帝に見染められ王妃となって1877年12月のクリスマスの日にに40歳の誕生日を迎えるところから映画は始まって
これは、その後の1年間の彼女の日常に起こる出来事を丁寧に点綴してるだけの作品なんですが
 
なんとこの一年で16歳で王妃になって60歳で暗殺されるまでのシシィの人生の出来事を
映画としてはこの1878年の一年間の出来事に置き換えて
そうたった2時間の映画尺の中にシシィの40年間の王妃人生の全てをぶち込んでいるんですね
そりゃなんでもない日常の描写で綴ってるように見えても40年というある意味濃ゆい彼女の王妃としての人生というか伝記が余すところなくって言っても
流石に暗殺シーンはなく
 
宣材の画像からもわかるように彼女の表には出さぬものの皇室暮らしという狭くて息苦しい皇室の生活の中で鬱屈した内面を見せるという絵面には感心させられる
この彼女が生きた時代に“Fuck you!”はどう考えてありえねぇお話
って事で当時の彼女はこんな気持ちで一生を過ごしてきたんだろうって
これを現代人の女性だったらどう生きる?っていう
問いかけとその答えをマリー・クロイツァーがこの映画で答えてくれてた作品とみるべきなんだろうね
 
だから時代設定は女性が無理にコルセットをきつく締め、常に美貌に気を遣い食うものも食わずに体型と容姿に気を使い続けねばならない格式高い宮廷の生活を忠実に再現していく中で
その慣習に耐え切れない、シシィの息苦しさというものを
あえて現代の歌や音楽のSEというか劇伴の演出で見せるという手法を使ったんでしょうね
宣材は後撮りしたんでしょうね
劇中にタバコふかすシーンはあるもののこんなシーンは皆無です
 
2022年製作、オーストリア・ルクセンブルク・ドイツ・フランス合作映画
マリー・クロイツァー脚本・監督作品
出演:ヴィッキー・クリープス、フロリアン・タイヒトマイスター、カタリーナ・ローレンツ、マヌエル・ルバイ、フィネガン・オールドフィールド、コリン・モーガン
コメント
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