柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

心が揺れる葬儀の話

2012年09月10日 | 葬儀の世界
皆さんの前で、葬儀の話をする時
形式や費用、手順の話は熱心にメモを取って
聞いておられます

あー、知りたいことがいっぱいあるんだなー
なるべく解り易くお伝えしよう!
そんな気持ちになります

その時に必ず、伝えるのが
どうして葬式をしるのか?という話です

家族を亡くし
まだ実感がわかないまま
葬儀の準備になります

時間とともに、死んだことは理解していくはずなのですが
頭と心の理解度が違います

出棺の前の対面は
体が無くなる直前なので
死の現実が突きつけられます

その時に人は思っもいない悲しみの感情が
わき出てきます
自分か悲しむだけでなく
人の悲しみを見て、同じような気持ちがわきあがることもあります

人前で泣いてもいい瞬間なのですね

火葬され、遺骨になったのを確認し
もうさっきまでの「あの人」ではなくなった
と、死を受け入れます

その経過をたどる為にも
葬式はとても良い手助けになるのです


こんなような、話をします

その時の聞いている方の様子は
どなたも静かに聞き入っています

そして必ず泣いている方がいます
多分、過去にその体験をされた方です

また、葬儀現場で見た
人々のふれあいをお伝えしても
目が潤む方が多くいます

人の死に感じる心の揺れは
きっと誰にもある事なのですが
聞くまでは、気づかなかったり
忘れていたり、するんですね

でも、そこで葬儀の大切さを
知る方も多く
葬儀なんて、簡単でいい
と思っている人の心を変えます


このような話は
皆さんの前だけでなく
葬儀社の方の前でも、必ずします
その反応は、皆さんとなんら変わりません



葬儀の話は、形式や費用の話ばかりでなく
どうぞ、人を亡くす心をも
伝えてあげてほしいものです