柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

死後3年目の後悔

2021年04月27日 | 
間もなく母の3回忌です。
昨年の1周忌に続いて今年も
法事のために兄弟が集まるのは無理そうです。

去年の今頃は
「来年になればコロナも落ち着いて
安心して法事に集まれる」と思っていました。
落ち着くどころか変異種のコロナまで現れ
猛威の感染力を見せつけています。
早くワクチンが行きわたり、収束を迎えたいものですね。

母のことでは私は悔いていることがあるのです。
老人ホームにいた母が急に衰え
入退院を繰り返し
いよいよ先が短いと悟ったときに
母をホームから引取り最後の時間を一緒に過ごしたい
と考えたことがありました。

弟妹も、家族も、持病持ちの私が
寝たきりの母の世話は無理だろうと判断。
私もそれ以上、強く望まぬまま
死を迎えてしまいました。

病院でもホームでも
母を優しく支えてくださっていたので
母の看病に不満はありません。
むしろ感謝するばかりです。

その時の私には
自宅で母を送るための具体的な知識が欠けていました。

母の死後に
在宅での医療や看取りを学ぶ機会があり
訪問診療や訪問看護、介護などとの
連携をとれば
例え
看病する家族がいない方でも
家で死を迎えることが可能と理解しました。

当然、私の場合もできたはず。
私には具体策を求める勇気がなかっただけです。

こんこんと寝続けて
意志の疎通さえできない母でしたが
限られた時間だからこそ
側で見届けるべきだった…
そんな思いが今でもよぎります。

そして「帰りたい」と願っていた義母にも
同様の後悔が湧いています。

コロナに関わらず、
超高齢社会の我が国で
最期を迎える場所は
病院や施設だけは足りず、自分の家も当たり前になってくるでしょう。
きちんとした情報とサポートを知れば
看病する家族の選択肢も増えます。