柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

事前相談に来る人は

2008年10月12日 | 事前相談・アフターサポート
医師から病人の余命を伝えられた家族は、葬儀社に相談に来られます。

もちろん、来たくはないでしょうが、死が訪れる事は避けられないのなら
お葬式の事を知らなくては・・・という想いです。

家族の中には、お葬式を体験した人がいないのが現状です。
葬儀社が頼りなんですね。

このご相談に見える方の事を考えて見ましょう。

家族が亡くなのをわかっていて、看病している家族の心労は
大変な物です。

病人が自分自身の死を知っていたら
家族はどんな風に接していたらいいのでしょうか?

ご本人は死を受け入れるまでには
色々な心の葛藤を体験します。

あせり、落ち込み、怒りなど感情の噴出を
受け止めるのは家族です。
本人が迫りくる死に苦悩するのと似た想いを
家族も一緒にしています。

ご本人が死を感じていない場合も
看病する家族は死への恐れを隠しながらの苦悩があるでしょう。

そんな状態の方が、葬儀社に相談に見えます。

死を迎えるのは年老いた人ばかりではなく
働き盛りの人、子育て中の人、まだ先があるべき人、
出来ることなら変わってあげたいと思う子供までいろいろ。

相談に来られた人は一応に落ち着いてみえます。
冷静に話され、必要な情報を聞き取っています。

でも、本来はこんな所に来たくないし
こんな相談はしたくない。

その方々を、葬儀社は優しく迎え入れなければいけませんよね。

お葬式の説明だけをして、終わりではないです。

ここでは、お葬式の事が聞けた。
ここでは、役に立つ情報が得られた。
ここでは、不安がなくなった。
ここでは、嫌な想いをしなかった。

ここに来たことが間違いじゃない・・・と感じてもらえたらいいですね。

誰にも言ってない「家族の死」を伝えた所が
温かいところなら、相談に来た人は
ほんのひと時、ホッと出来ますよね。

最近の葬儀社は「遺族のケア」を重視してきています。
とても良いことですが
実は遺族になる前から、ケアが必要なんです。







最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
葬儀の仕事 (ポンポンダリア)
2008-10-12 21:14:52
葬儀の仕事は、本当に多岐に渡っているんですね。そう考えると、恐ろしさを感じます。緊張します。
今日、ようやく「おくりびと」を見てきました。いい映画でした。
ツーンとしました。
返信する