継続してブログや活動報告をご覧頂いている方々にはご承知の通り、本市の財政状況については、過去のブログでも市政報告でも定期的に取り上げてきました。
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が正直なところ、あんまり芳しい反響を頂いた記憶はないんですよね。
自治体の財政的な話は小難しくて分かりにくいですし、そらそうやわな...と思ってきました。
ところが、市が「西宮市の財政状況がきわめて危機的!と認めた...」とお伝えした前回ブログには、かなり強めの反響がありまして。
3日間でPVが約7,000、UUが約3,000は、平常時の概ね1.5~2倍ですね。
やっぱり、こんだけ「えっっ!?」という話だと、自ずと興味・関心を持たれる方も多くなるんやな…と。
こんな話、ない方が良いに決まっているんですけどね。。。
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【ご参照】
「最悪の場合、令和7年度に予算を組めなくなるかもしれない」ってどーゆーこと???そんなん、すぐじゃないですか。。。@前回ブログ
で、この記事について投稿後、複数の方から「決算の数値や資料を見ても、そこまで危機的な状況というのがよく分からない。もうちょい詳しく!」という趣旨のお話を頂きました。
そりゃ、そうですよね。
西宮市の決算数値や、それに関わる資料をざっと見る限り
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●地方公共団体の財政力を同じ尺度で測るための指数とされる「財政力指数」は中核市平均より高い(=良好)
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●一般会計・特別会計を足した全体の事業規模・約3,000億円に対して、市の貯金にあたる基金残高は400億円を大幅に超える
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●将来負担比率など、自治体の財政状況を示す一般的な指標からも特段の問題があるとは思えない
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等、むしろ「これで、なんで財政危機とか言ってんの???」と思われる要素が多々あるわけですし。
では、なんで、こんな話になっているかといいますと、単純に「このままでは基金がなくなる...」ということなんですよね。
ものすごくザックリまとめると
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●上にあげた基金のうち比較的、自由に使える財政・減債基金はR4末で約240億円
(他の基金については使途が限定されており、財源が足りないから...ということで簡単に取り崩したりできない)
→R5決算は50億円程度の基金繰入を想定
→R6・7予算は100億円程度の基金繰入を想定
(途中で資金が足りず、事業を実施できなくなる事態を避けるため、予算編成時点では事業費に余裕を持たせる必要があり、結果、基金繰入額も膨らむ傾向にある)
(R7予算はR6決算が確定していないため、R5決算+R6・7予算の合計となる
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●基金残高は、240-50-100-100で-10となり、R7予算編成時点で基金が底をつくこともありえる...
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という話と受け止めています。
ちなみに、これらの想定は
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●近年の予算編成は巨額の基金繰入を前提としている
→R5予算は9月補正時点で100億円以上の基金繰入を想定しており、R6・7についても、この傾向が大きく変わる可能性は低い
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ことから、市の財政当局と話し合った内容も踏まえ、私がそう考えているという内容なので、悪しからず。
当たらずと言えども遠からず、という感じかと。
また「じゃあ、そもそもなんで、そんなことになるわけ???」という疑問もあろうかと思います。
これについては、私は
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●人件費の高さに起因する財政の硬直性が最大の要因
→いつ、これに起因する財政危機が起こっても不思議ではなかったが、昨年度・一昨年度は様々な特殊要因があり、そうした実情が見えにくくなっていた...
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ということだと受け止めています。
なお「人件費の高さに起因する財政の硬直性」云々については、以下をご覧下さい。
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【ご参照】
きわめて厳しい状況にある本市の財政状況。まずは職員数の削減に取り組むべきです! @2018年9月のブログ
で、どうも、市は「財政難だから、市民サービスも切りまくる!」的な方向に話を持って行きたがっているように感じてなりませんが、そんなことは断じて許されませんよ。
そもそも、ここまで厳しい状況に陥ったのは、我々の再三の指摘にも関わらず、根本的な問題から目を背けてきたから。
どう考えても、真っ先かつ徹底的にメスを入れるべきは人件費なので、そこんところ、よろしく!
今後の推移を厳しく監視すると共に、市が無茶な対策を進めようとするならば厳しく対峙してまいります。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。