西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

目指すべきは、西宮をより良いまちにすることでしょ?収支改善のために事業を削りまくるだけってのが寂しすぎる...

2025-02-05 18:23:25 | 市政全般に関連すること

先日の「財政構造改善実施計画」についてのブログに関連して、もう少し。
 ↓
【ご参照】
主張や指摘が、一定反映された「財政構造改善実施計画」。まだまだ言いたいことはありますが、ここからの主戦場はむしろ2025年度予算でしょうね。@前回のブログ

西宮市では高齢者が「外出時に交通事故等を未然に防ぐため」として、65歳以上の方に杖を支給する事業を行っています。
その名も「高齢者交通安全杖給付事業」。
 ↓
高齢者用交通安全杖の支給@西宮市HP

でも、こんな事業、他の自治体で行っているところはほぼ存在しません。
また私自身もそう感じていますが、身の回りからも「こんなんいらんでしょ!」的な声を耳にすることがあります。
そして今回の取組でも、この事業は見直し対象に含まれていました。
がパブコメでは、この見直しにも反対する声が上がっています。
 ↓


また「維持管理に多大な費用が掛かっているにもかかわらず、ほとんど使われていない公衆トイレが存在する。実態を調査したうえで、必要度の低いものは廃止も含めて見直すべき!」と主張していた公衆トイレの見直し
これについても当然のように複数、反対意見が上がってきています。
 ↓



ただ、この結果については、ある意味、当然だと思っているんですよ。
誰もが賛成する事業見直しなんてない。
少なくない当事者にとって、自分が直接恩恵を被っている事業が廃止されるのは好ましいことではないでしょう。
多様な施策に対して、多様な声があるのは当然のことと受け止めています。

でも、違う経過を経て、異なる示し方がされていたなら、もっとずっと有意義な議論の方向はあったはずだと思うんですよね。
例えば、もっと早い段階から、市長が
-----
私は、西宮を『子育てするなら西宮』と掲げるに相応しいまちにしたい。
そのために、公約である『18歳以下の医療費無償化』を実現したい。
それに必要な事業費を捻出するため、既存の事業についてゼロベースで見直したいと考えてきた。
そして精査した結果、これらの見直しを実施したい。
どうか?
-----
てな形で議論が始まっていたら、少なくとも議会内の温度感は、かなり違ったはずです。

でも、過去の「西宮市財政構造改善実施計画(案)」には、そうした思いは一切、示されず。
議会からの指摘を受けて、今回、新たに
-----
本計画に示す取り組みを進めていくことで、持続可能な財政運営を行うとともに、本市の魅力と価値を向上させることにより、今後の「目指すべきまちの姿」として、『選ばれる・引き続き住みたいまち 文教住宅都市西宮』であり続けるよう、市政運営を行っていきます。
-----
という文言が加えられました。

でも、この計画のメインは「事業を削りまくって、収支をバランスさせます!」という内容。
これで「『選ばれる・引き続き住みたいまち 文教住宅都市西宮』であり続けるよう、市政運営を行っていきます。」とか言われても、どうにもピンと来ないんですよ、私は。
市は、他の自治体等より高水準のサービスを削ることにばかり熱心です。
けれども、それを言うなら、多くの他自治体がやっているのに西宮ではできていないサービス(18歳以下の医療費無償化などは、その筆頭と言えるでしょう)も複数存在します。
そういった事業も詳らかにしたうえで、『選ばれる・引き続き住みたいまち 文教住宅都市西宮』であり続けるために、どこに力を入れるのか?そのための費用はどのように捻出するのか?そういうことをもっと真剣に考えてきていたなら、今のような悲惨な状況に陥ることはなかったと思っています。
つくづく、様々なことが後手に回りすぎだと思うのですよ、私は。

と愚痴っぽい話ですみません。
引き続き、今後の展開を見つつ、私が必要と信じる指摘等、行ってまいります。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。


主張や指摘が、一定反映された「財政構造改善実施計画」。まだまだ言いたいことはありますが、ここからの主戦場はむしろ2025年度予算でしょうね。

2025-02-03 18:54:56 | 市政全般に関連すること

西宮市民だからこその特典、今年もやっていますよ。
興味おありの方は是非お申し込み下さい。
締切は2/9 23:59です!
 ↓



さて本題。
本日の総務常任委員会で、「西宮市財政構造改善実施計画(素案)」に対する意見提出手続(パブリックコメント)の結果及び同計画の策定について」の報告がありました。
きわめて厳しい状況にある西宮市の財政。
これを受けて、市が財政構造改善の必要性を訴えると共に、そのための具体的な内容を示したのが昨年11月のこと。
今回の報告は、その内容について、パブリックコメントで市民の皆様の意見を求めた結果について!ということになりますね。
 ↓
【ご参照】
財政構造改善、最優先で取り組むべきは「人件費の抑制」一択、他はありえない!!@2024年11月のブログ

回答件数が数件~十数件程度というのも珍しくなく、数十件も来れば「結構、多いな...」となりがちな、西宮市のパブリックコメント。
が、今回寄せられた意見数は1510件とのことで、まさに桁違い。
寄せられたご意見のうち、大きな内容で言うと
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●財政状況が厳しい折、大規模投資は控えるべき!
●市民サービスを削減するなら、市職員の給与水準の見直しが先でしょ!?
●ふるさと納税の取組を強化するべき!
-----
といったところが目につくかな...という印象でした。
より具体的な内容は以下の通り。
 ↓


なお、給与水準の適正化を中心に、私のブログや市政報告などを参考にして頂いたのかな???と感じる内容も少なからずありました。
パブコメにご協力頂いた皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。

で、議会審議やパブコメの結果等を経て、元々の計画から見直された取組項目に関する修正は以下の通りですよ。
 ↓


具体的な内容はないものの、外郭団体について「全体の課題についても整理して対応を検討」と明記されたことは前向きに受け止めるべきかな...と。
勿論、これで安心できるわけもなく、今後を見守っていかなければならない話ではありますが。
 ↓
【ご参照】
外郭団体に多くの問題があることも、役員在任期間が長期に及ぶOBがいることも認めた西宮市。なんで、そういうところを先に改めようとしないんですかね...@2025年1月のブログ

また退職手当と期末勤勉手当についても、ようやく国や他自治体と比較して優遇されていた算定方法が見直されました。
こういった見直しがなされたことも一定評価したいと思います。
 ↓
【ご参照】
しぶやの市政報告78号@2024年7月発行


また会派として主張していた
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●進捗管理の頻度向上
●取組内容と効果額の詳細化
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といった内容が反映されたのもポイントと言えるでしょう。
 ↓



加えて、
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●ふるさと納税について見込むべきなのに無視されていた減収分が見込まれたこと
 ↓


●目標とする数値の設定に言及されたこと
 ↓

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等、これまで指摘してきた内容が反映されたことも、一定評価できると受け止めています。
 ↓
【ご参照】
支出削減は、年間100万円の効果しか見込めないものまで列挙。ところが毎年億単位で収入に影響するふるさと納税のことは見込まないとはこれ如何に??? @2024年11月のブログ
「財政構造改善!」なら、目標は「経常収支比率や人件費率の低減!」であるべきでは???@2024年11月のブログ

つうか、ここまで反映されること自体、甚だ珍しいな。
さすがに、市も一定の危機感は持っているということなんでしょうね。

一方で、人件費の抑制に関する取組は、まだまだ弱いと言わざるを得ません。
また、これだけ多くの方に関係する内容である以上、より多くの方に知って頂くための取組を進めるべきですが、そこに対する認識が甚だ乱暴に感じます。
また単に市民サービスを削減するばかりでなく、この取組を終えた暁には(あるいは、こうした取組を経て)、どのような街の姿を目指すのか?実現していくいのか?といった辺りを示すことも必要だと思います。

いずれにしても、今の段階では計画の素案が示された、ということに留まります。
今後は、本日の議会審議の内容も踏まえ、最終的な形が示されることになろうかと。
そして、私共にとっての主戦場は、むしろ2025年度予算への対応ということになると思います。
しっかり腰を据えて挑まなければですね。

という簡単(?)なご報告でした。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


財政危機の最大の責任を負うべきは、市長以下の執行部。市民に責任転嫁しているようにさえ見える姿勢は、あまりにも無責任であり不誠実です。

2024-12-25 08:59:01 | 市政全般に関連すること

今朝の我が家は、サンタさんからのプレゼントに狂喜乱舞している三男坊を見て超ホッコリ。
今日で二学期終了の学校も多いようですし、多くの子供達にとってステキな一日のはず。
気がつけば今年も残りわずか。
なにかと忙しない時期ですが、皆様もろもろ頑張っていきましょう!

さて本題、12月議会✕一般質問@真剣碑についての話の締めですよ。12月議会での一般質問で出番を頂いた時点で、私には今般の財政危機について言いたいことが山ほどありました。
そして、それを本会議場で訴えたいとも思っていました。
 ↓
【ご参照】
財政状況が厳しいのは前から分かっていたこと。現職市長がアテもないのに「18歳までの医療費無償化!」を公約に掲げるって、どういう感覚なんですかね。。。 @2024年11月のブログ

でも当初予定していた時間では、到底そこらへんに触れることは出来なさそうで諦めかけてたんですよね。
が、そこを受け止めて頂いた、同じ会派の草加議員と鷹野議員に若干の時間を分けて頂くことが出来ました。
なもので最後に言いたいこと言わせてもらいました。
その内容が以下の通りですよ。
それでは、どうぞ!

■■■■■

資料⑬をご覧ください。
 ↓


石井市長の市長就任は平成30年4月。
つまり市長就任初年度から、いきなり赤字。
その翌年には実質単年度収支で50億円以上の大赤字を叩き出しました。

当時、財政基金の取り崩しは5年ぶり。
しかも突発的かつ大規模な支出要因はなかったことから、財政担当部署を中心に、強い緊張感が走ったことを覚えています。
市政ニュースには、今更のように「財政状況が厳しいことがより明確になりました」とありますが、財政状況が厳しいことは、もっと前から分かっていました。
現に市政ニュースにも平成30年度以降、すなわち市長の在任中ずっと「実質的に赤字が続いています」と明記されています。
財政担当部局からは当時から、そうした趣旨の説明を受けていましたし、我が会派も財政状況の厳しさを強く指摘し続けてきました。
 ↓
【例えばの一例】
市政報告63号×表面@2020年10月発行


そんな中、令和元年10月以降、行政経営改革のための取組が始まりましたが、甚だ不徹底な内容でした。
私は「厳しい財政状況に鑑み、もっと直接的な効果を出せる施策を洗い出して取り組むべき!」と機会を見つけるたびに指摘してきました。
しかしながら、市長をはじめとする市の主張は「あくまで目的は体質改善!」とのことで、策定時は勿論、その後も終始議論はかみ合いませんでした。
そして、その結果が、この財政危機です。
多くの機会や指摘があったにもかかわらず、高すぎる人件費をはじめとした根本的な問題から目をそらし、逃げ続けた結果、このような状況に至ってしまった。
仰っていた「体質改善」も全く出来なかった。
市長は、その責任を強く深く思うべきです。

こちらも先日の山田議員とのやりとりの中で、市長は「やりたいことは沢山ある。でもお金が…」といった趣旨のことを仰っていました。
 ↓
【ご参考】
公明党×山田議員の12月議会での一般質問@57分経過頃からです

普通の経営者の最大の役割の一つは資金繰りであり、さまざま制約された条件の中で、優先順位付や取捨選択をしながら事業を進めることです。
潤沢な予算なんかないのが当たり前で、どうやってお金をひねり出して事業を進めるかで、どこだって苦労しているんです。
しかも、市長は今、二期目です。
やりたい事業が進められないことや主要な公約を果たせる目処がつかないこと自体、自身の責任だということに対する自覚と認識があまりにも不足していると感じる場面や話が甚だ多いと感じています。
市のトップ、最高責任者としての意識を強く持って頂きたいということを改めて、強く指摘しておきたいと思います。
 ↓
【ご参照】
市長公約の18才以下医療費無償化の実現性について「今後判断する」と市長が述べたとのこと。これって事実上のできない宣言では???@2023年10月のブログ

これまでの市政運営の至らぬ点を認め、省み、改めることもないまま、市民に責任転嫁しているようにさえ見える市の姿勢は、あまりにも不誠実であり無責任です。
「財政構造改善」と言うなら、まずは市自身の抜本的改革に取り組むべきです。

■■■■■

住みたいまちランキング上位常連で、市税収入も多い西宮。
その西宮市が近隣他紙に先駆けて財政危機に陥るなんてのは、どう考えても失政の結果でしかない。
私はそう考えています。

引き続き、厳しい姿勢で対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


対話の重要性を掲げ、自身の考えを添えて具体的な課題と政策を明示する。芦屋市長の姿勢をとても羨ましく思うのは私だけ?

2024-11-27 17:29:46 | 市政全般に関連すること

今朝Xを見ていたら、芦屋の高島市長の
-----
●新しい知事との初めての「県・市町懇話会」があった
→兵庫県では、すべての高校入試で内申点の比率は50%特に実技教科の割合が高い(5教科の約2倍の重み)のが特徴
→この入試制度では、増え続ける不登校の生徒は、公立高校進学を諦めざるを得ない
-----
とのポストを見つけました。
 ↓
【兵庫県立高校入試の評価は「内申点半分」。毎日学校に行ける生徒を前提にした議論でよいのでしょうか】


「内申点の比率は50%。特に実技教科の割合が高い」という話には、私も強い疑問を持っていました。
不登校の生徒だけでなく、いわゆる副教科が苦手な子供達にとっても、この設定って理不尽なほどに不利だと思うんですよね。
また内申点の重みづけが過剰に高いことによって、子供達の中学生活が窮屈なものになることは否めないのも、気になるところ。
そういう課題を見つけ、県・市町懇話会という場に持っていこうとする姿勢がとても好ましいな...と。
対話の重要性を掲げ、自身の考えを添えて具体的な課題と政策を明示する。
そういう姿勢を徹底しているからこそ、こうした視点にたどり着くのだと思います。
興味おありの方は是非、上のリンクの内容をご覧下さい。
こういう市長がお隣の市にいらっしゃることは一議員として甚だ羨ましく、かつ、その姿勢はとても勉強になると感じています。

翻って、我が西宮市長。
この『「新しい知事との初めての「県・市町懇話会」』は欠席したそうです。
理由は「東京へ出向いて、国会や霞ヶ関へ市政課題に関する要望活動」をされていたとのことだそうな。
 ↓
社会資本整備に関する国への要望活動 | 石井としろう 西宮市長

ただ、この内容見ても
-----
●やり取りの中から国の動向、省庁幹部の思いを知ることができ、とてもよい情報交換の機会です
●いろいろと意見交換できたことも収穫でした
●地域の実情をしっかり伝え、経済面はもとより、防災減災や救急という人の命に直結しうる社会資本整備の必要性を、我々からも訴えていかねばなりません。リアルな会議は、そうした熱意が伝わるよき機会です。
-----
てな感じで、どうにもフワッとした内容ばかり。
こちらを優先しなきゃならない理由が、私にはピンとこないんですよね。
芦屋市長のような、明確な視点や問題点の提示があれば、少しは印象が違ってくるようにも思うんですけどね。
まあ、フワッとしていたり、そこでその話か???と思うことが多いのは、いつものことのようにも感じつつ。
 ↓
市長会で公選法等改正の国要望を提起 | 石井としろう 西宮市長

とは言え、今回については
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「斎藤知事なんてありえない!」というブログを掲載したこと
●3市長合同アカウントを設立して熱心に対立候補の支援に勤しんだこと
-----
等を踏まえ、「県・市町懇話会」に行って関係再構築に勤める方が重要だったのでは???と思うわけですよ、私としては。
その辺、どう考えてるんやろな...と。
 ↓
【ご参照】
県市統合病院開院の際、中央病院から大量の退職者が発生する。それまでに手厚すぎる退職金の算定方法を見直すべきです!@2024年11月のブログ

12月議会の一般質問準備を進めていると、なんで、こんなことになってるんや...という思いが溢れてきて、ついつい攻撃的になってしまうのはよくないことですね。
やや反省しつつ、でもアップしちゃいます。
というわけで今日のブログは、これにて失礼いたします。


財政状況が厳しいのは前から分かっていたこと。現職市長がアテもないのに「18歳までの医療費無償化!」を公約に掲げるって、どういう感覚なんですかね。。。

2024-11-25 17:02:07 | 市政全般に関連すること

本日付・西宮市政ニュースに財政構造改善計画(素案)に関する計画が掲載。
財政状況の厳しさなども取り上げられていますね。
 ↓
市政ニュース最新号

財政状況の厳しさを訴え、「現状を多くの市民の皆様に知って頂くよう、積極的に広報すべき!」と主張してきた私としては、このこと自体は一定前向きに受け止めています。
一方で内容を見て、関連することを考えていくと甚だモヤモヤせずにいられません。
というわけで、今日はそこら辺について徒然なるままに。

「財政状況が厳しいって本当?」として以下の記事が挙げられていますが。
 ↓

 ↑
石井市長が市長に就任したのは2018年(=平成30年)4月のこと。
つまり市長に就任した初年度から、いきなり赤字。
しかも、その翌年には実質単年度収支が50億円以上の赤字という、とんでもない大赤字を叩き出したことになります。

当時、財政基金の取り崩しは5年ぶり。
しかも突発的かつ大規模な支出要因はありませんでした。
なので財政担当部署を中心に「これはまずい…」という、強い緊張感が走ったことを覚えています。
上には、今頃になって「財政状況が厳しいことがより明確になりました」とありますが、財政状況が厳しいことは、もっと前から分かってたんですよね。
以下、当時の私の市政報告一面へのリンクも貼っておきます。
 ↓
市政報告63号(2020年10月発行)×表面


そんな中、大赤字を叩き出すことになる2019年(=令和元年)10月に「西宮市行政経営改革基本方針」が、翌年2月には「西宮市行政経営改革前期実行計画」が示されました。
ところが、この内容がなんともビミョーだったんですよね。
なので策定当時から、私は「厳しい財政状況を鑑み、もっと直接的な効果を出せる施策を洗い出して取り組むべき!」と指摘していました。
が、当局(というより市長)の姿勢は「あくまで目的は体質改善!」とのことで、策定時は勿論、その後も終始議論はかみ合いませんでした。
改めて、せめて、この段階で、もっと直接的な効果が狙える取組を進めていれば… と思わずにいられません。
 ↓
【ご参照】
「トップダウン」と言うけども、イマイチ具体策が見えないんですよね。言葉よりも、とにかく結果を見せてほしいと思います...@2023年3月のブログ

また、こうした財政状況の厳しさについて、市長がどの程度、理解していたのか甚だ疑問です。
というのも2022年(=令和4年)3月の市長選挙で再選した石井市長が、選挙戦で掲げた主要公約の一つが18歳までの医療費無償化だったから。
これを実現するためには数億円単位の巨額の費用が掛かります。
当然、本気でこれを実現したいと思うなら、徹底的な行財政改革に取り組んで財源を捻出しなければなりませんでしたが、そうした姿勢は皆目見えず。
今に至るも公約実現の予兆は見えません。

ていうか、この財政状況では普通に考えて、ほぼ無理でしょう。
でも、それって
-----
●単純に、財政状況の厳しさが理解できていなかった
●できないことは分かったうえで、確信犯的にウケのよさそうな公約を掲げた
-----
のどちらであるにしても、甚だ性質が悪いと思うんですよね。
 ↓
【ご参照】
全国的に、ますます進む子供の医療費無償化。市長公約ですもの、西宮市も先に進めるんですよね???@2023年9月のブログ

で、遅まきながら行われる、こうした状況を踏まえての対策の一つとして、私が長年指摘し続けている人件費のことも上がっています。
 ↓


でも、この内容も甚だ不徹底でもあれば、そもそもやる気が疑われる内容だったりするんですよね。
というわけで、この人件費に関する内容、12月議会で徹底的に追及したいと思っています。
乞う・ご期待。

と宣言して、今日のブログはこのへんで。
それでは失礼いたします。」


「財政構造改善!」なら、目標は「経常収支比率や人件費率の低減!」であるべきでは???

2024-11-11 18:53:42 | 市政全般に関連すること

お陰様で本日、今タームの駅立ち完了しました。
最終日は、また暖かさが戻ってきて、先週末の寒さがうそのよう。
11月も半ばとは思えんな、この陽気…

さて本題、今回で一応ラストの財政構造改善の取組についての話です。
財政危機克服からの脱出のためとして、いろいろ示されたメニューですが、これだと進捗管理できないんですよね。
だって、各項目の各年度ごとの目標額が示されていないんですもの。
 ↓


西宮市役所には「公共施設の総床面積を20年後には10%削減する!」と言っていたのに、「10年経ったら増えていた。なので目標を下方修正した…」という、信じられないような話さえあります。
そうした前歴を考えるなら、こんなザクっとした目標を提示されてもねぇ…という感じにならざるを得ません。
 ↓
市政報告76号×表面@2024年1月発行


そもそも「財政の構造を改善する!」と言っておきながら、「とりあえず収支を40億円改善して、赤字が出続けないようにする!」と言ってるあたりからして、話の方向が間違っていると思うんですよね。
市は「計画」において
-----
●財政が硬直化していることが財政運営上の大きな課題
→人件費の割合が中核市平均と比べて大きいのが、その大きな要因
-----
と明記しています。
こうした状況があっての上で「財政構造改善」を掲げるなら、目標とすべきは「財政の硬直度を示す経常収支比率や、その大きな割合を占める人件費率の低減!」であり、その具体的な数値をこそ示すべきだと思うんですよね。
実際、そうした目標値を設定している自治体もありますし。
 ↓


それにしても、ここまで財政が悪化してしまったことに対して、つくづくと忸怩たる思いを抑えられません。
石井市長の就任後もずっと、私は、財政の厳しさを訴えてきました。
その間、市長は行政経営改革だの体質改善だのボトムアップだのトップダウンだの、きれいな言葉を並べてきたものの結果はこれ。
私自身の力不足も痛感しつつ、厳しい言葉を向けずにはいられません。
 ↓
【ご参照】
「コロナ禍のせいで、財政状況が把握しづらかった...」というのは、言い訳でしかありません。市長としての責任を、よくよく認識するべきです!@2024年3月のブログ

引き続き、厳しい姿勢で、対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


支出削減は、年間100万円の効果しか見込めないものまで列挙。ところが毎年億単位で収入に影響するふるさと納税のことは見込まないとはこれ如何に???

2024-11-08 10:45:13 | 市政全般に関連すること

先週月曜日からスタートした恒例の駅立ちも、残すはあと1箇所のみ。
しかしスタート時点では「こんなんクールビズでも余裕なくらいやな...」と思う暖かさだったのが、昨日今日と寒い寒い。
昨日は「さむー...」と独り言を言ってたのを聞かれてしまったり、今日は温かいお茶を頂いたりと、寒い時期の駅立ちならではのことが色々ありました。
身体は冷え切ってしまいましたが、心はホッコリ。
さあ、あと一日、頑張るぞ~。

さて本題、昨日の続きで「財政構造改善実施計画」についての話です。
「先にやるべき事があるでしょうよ...」という話は昨日書いたとおりですが、他にもいろいろ問題があると思っているんですよね。
その一つが、「そもそも見込むべきものが、ちゃんと見込まれてないやん...」という話。

その筆頭が、ふるさと納税。
西宮市民がふるさと納税を利用して、他の自治体に寄付した場合、西宮市にとっては市民税が減収になります。
ここ数年の、ふるさと納税による市税流出額は
-----
令和2年度:16億6900万円
令和3年度:20億3300万円
令和4年度:27億3300万円
令和5年度:31億900万円
-----
と年3~7億円ペースで増えています。
なお、この減収分のうち75%は交付税で国が面倒を見てくれますが、残り25%は直接市が負担することになります。
  ↓


要は、過去のペースでふるさと納税の流出が続けば、毎年1~2億円程度、収支が悪化するし、しかもそれは積み重なっていくということ。
「年間40億円の収支改善が目標!」という中での、毎年,積み重なっていく1~2億の悪化要因って、むちゃくちゃ大きいと思うんですよね。
ところが昨日確認したところだと、「ふるさと納税による流出拡大は、収支見込には加味していません」だそうな。
理由は
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●今後の数字がどのように推移していくか、確実な内容が見込めない
●交付税の額は非常に大きく、1~2億円程度のぶれは問題にならない
-----
だそうな。
・・・そんなこと言いながら、「ふるさと納税の取組強化」による収入拡大だけはちゃっかり見込むって、どういう感覚なんですかね。
ていうか、そんなこと言うんやったら、歳出減の取組なんか、どれ一つとして確定しているものなんかないと思うんですけどね。
 ↓


それ以外にも
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●今後も大幅な上昇が続く可能性が高い、人事院勧告に基づく人件費の増加
●今後、急激に上昇する可能性が高い社会保障関係費用
-----
が十分(もしくはほぼ)見込まれていないという問題があります。
 ↓
市政報告79号@現在、絶賛配布中の裏面

 ↑

「中央病院の閉院に伴って発生する費用が十分見込まれていない!」という問題は、さすがに見直されました。
この点については、当たり前ではあるものの、一定評価できるかな...と思っています。
厳しく指摘してきてよかった。。。

ただ、こうした経緯を見るにつけても、市が掲げた「40億円改善すれば...」という前提自体が怪しいと私は思ってしまうんですよね。
そもそも「財政構造改善!」と言ってるのに、目標が40億の収支改善ということ自体、甚だ強い違和感がありますし。
というわけで、この項、も少し続けます。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


財政構造改善、最優先で取り組むべきは「人件費の抑制」一択、他はありえない!!

2024-11-07 18:07:57 | 市政全般に関連すること

本日、総務常任委員会が開催。
市長も出席した上で『「西宮市財政構造改善実施計画(素案)に対する意見提出手続(パブリックコメント)の実施について』について、報告と質疑が行われました。
-----
●本市の財政状況は、きわめて厳しい
→平成30年度以降は赤字基調
→今後も社会保障関係経費の大幅な伸びが見込まれる一方、歳入の伸びは見込めない
●ふるさと納税による市税の流出拡大が進んでいる
●財政の硬直化も著しい
-----
等の現状を述べた上で、財政構造改善の必要性を訴えると共に、そのための具体的な内容を示すものでした。
具体的な内容について知りたい旨、ご要望を頂いている事もあり、細かくなって恐縮ですがメニューを全部、示しておきますね。
 ↓
【P.1】

【P.2】

【P.3】

【P.4】

【P.5】

【P.6】


と言うものの、「こんな細かいメニューを示されても...」という方が多数派ですよね。
というわけで、その中でも特に重要と考える話について、かいつまんで。

委員会多数派の雰囲気として、「こんなん削減したらアカンやろ...」となっているのが
-----
①P.1→(2)施設使用料等受益者負担の適正化→2市有地貸付料等減免の見直し→水道料金、下水道使用料福祉減免制度の見直し---R6~10の効果額 2億5200万円---R11 以降の効果額1億5100万円/年
②P.4→(6)事務事業の見直し→医療費助成制度の見直し(障害者)(母子家庭等)---R6~10の効果額 5億1500万円---R11 以降の効果額1億8400万円/年
-----
の2項目。
各事業のより具体的な内容はこんな感じです。
 ↓





これらは身体・精神障害者や母子家庭のうち所得水準が低い方を対象としている、きわめて弱者保護的な面が強い施策。
市は、この内容を「財政が厳しいし、他市に比べて手厚い内容やから、この際、ズバッと切る!」みたいなことを言っています。
が、そら、反対の声が上がるのは当然ですよ!

そもそもの話として「財政が厳しいし、他市に比べて手厚い内容やから、この際、ズバッと切る!」てなことを言うんなら、職員の待遇を見直す方が先でしょ...と。
西宮市の手当制度には
-----
●他市には存在しない手当、他市より著しく手厚い手当が多く存在する
●退職手当が独自の計算方法で算出されており、他市より多い金額を受け取れるようになっている
-----
等、多くの問題があります。
 ↓
市政報告78号@2024年7月発行×裏面】


また、特に高齢層において国や近隣自治体と比べても給料水準が高い、という問題もあります。
 ↓
【ご参照】
年功序列過ぎるし、係長が多すぎる上、手当が手厚すぎる。これらも西宮市の人件費が高くなる大きな要因であり、是正するべきです!@2023年12月のブログ

が、残念ながら資料上、こうした問題について是正する考えは示されていません。
今回、見直しの意思が明確に示されているのは、これまでに既に見直しが進められている内容だけであり、上に書いたような内容は含まれていません。
本日の委員会での私からの質疑に対して、他の問題にも取り組んでいきたい旨、意思表明はされましたが...
 ↓


市は、こうした現状にも関わらず、生活弱者を対象としたサービスのカットには邁進すると言っているわけで、そんなもん同意できるわけがない。
どう考えたって、手厚すぎる待遇見直しの方が先に決まっていますよ!

なお、ブログタイトルは先週末に更新され、X上でバズっていた市長ブログから拝借しました。
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兵庫県知事選挙告示、「いなむら和美」一択、他はありえない!! | 石井としろう 西宮市長
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兵庫県知事選挙について、こんだけアツい思いを述べられるなら、市の財政問題についてこそアツく語って欲しいもんだと思うんですけどね。
事の軽重が、間違っている気がして仕方ない。
しかし、ほんま自分のこととオヤジさんのことが大好きなんやな、と。

この件、これだけでは全然書き足りないので、も少し、続けていきたいと思います。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。


衆議院議員選挙が終わりました。というわけで私的視点から、西宮市が関係する結果を分析します!

2024-10-28 13:51:18 | 市政全般に関連すること

衆議院議員選挙の結果が出ましたね。
我らが西宮市が関係する結果で言いますと、まず南部地域が含まれる兵庫7区では
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●山田賢司氏(自民)が小選挙区当選
●三木圭恵氏(維新)と岡田悟氏(立民)が比例復活当選
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北部地域が含まれる兵庫2区においては
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●赤羽一嘉氏(公明)が小選挙区当選
●阿部圭史氏(維新)が比例復活当選
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という結果になりました。
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ただ、それだけだと、このブログで報告する意味もないですよね。
というわけで西宮市だけに限定した内容で、私なりの分析と感想をば。

まず兵庫7区のうち、西宮市南部地域のみでの各候補者の得票数及び得票割合は以下の通り。
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上位3候補で見ると
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●山田賢司氏(自民):兵庫7区全体での得票率32.6%→西宮市南部地域での得票率31.9%
●三木圭恵氏(維新):兵庫7区全体での得票率29.3%→西宮市南部地域での得票率29.8%
●岡田悟氏(立民)::兵庫7区全体での得票率24.7%→西宮市南部地域での得票率24.8%
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と兵庫7区全体に比べて、山田氏の得票率がやや低く、三木氏の得票率がやや高いのは興味深いですね。
一方で、岡田氏の得票率はほぼ同じ、と。

同じく兵庫2区の西宮北部だけを見ると、より一層その傾向は強くなります。
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上位3候補で見ると
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●赤羽一嘉氏(公明):兵庫2区全体での得票率37.2%→西宮市南部地域での得票率35.7%
●阿部圭史氏(維新):兵庫2区全体での得票率25.6%→西宮市南部地域での得票率29.2%
●舩川治郎氏(立民):兵庫2区全体での得票率21.1%→西宮市南部地域での得票率21.1%
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と西宮市北部地域だけで見ると、兵庫7区全体に比べて、赤羽氏の得票率はやや低く、阿部氏の得票率は逆に大きく高い。
舩川氏はピッタリ同じというのも、ある意味すごいですね。

そして、それ以上に興味深いのが、党名を投票する比例代表選挙の結果。
西宮市南部では得票数の多い順に
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①日本維新の会   43,693票
②自由民主党    40,100票
③立憲民主党    36,839.51票
④国民民主党    20,192.49票
⑤公明党      16,471票
⑥日本共産党    12,222票
⑦れいわ新選組   11,944票
⑧参政党        8,441票
⑨日本保守党      7,576票
⑩社会民主党      2,879票
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西宮市北部では
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①日本維新の会   4,257票
②自由民主党    3,731票
③立憲民主党    3,487.82票
④公明党      2,371票
⑤国民民主党    1,400.18票
⑥れいわ新選組   1,196票
⑦日本共産党    1,025票
⑧参政党         956票
⑨日本保守党       760票
⑩社会民主党       242票
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結果、西宮市全体で見ると得票数の多い順に
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①日本維新の会  47,950票
②自由民主党   43,831票
③立憲民主党   40,327.33票
④国民民主党   21,592.67票
⑤公明党     18,842票
⑥日本共産党   13,247票
⑦れいわ新選組  13,140票
⑧参政党       9,397票
⑨日本保守党     8,336票
⑩社会民主党     3,121票
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となっており、得票数トップは日本維新の会。
自由民主党・立憲民主党が後に続きますが、4位に国民民主党が入ってくるのも特徴的ですね。
あくまで個人的感覚ですが、西宮市においては「改革的志向が強い」とされる政党が、全国的傾向より強いように感じます。

いつだって、選挙は悲喜こもごも。
当選された方には、日本の未来のために誠心誠意、力を尽くして頂きたいと思います。
関係された全ての皆様に、心からお疲れさまでした!


きわめて深刻な状況にある西宮市財政。昨日の本会議で、決算に対する討論を行いました。

2024-10-03 12:14:53 | 市政全般に関連すること

昨日で9月議会も終了。
最重要議案である、昨年度決算の内容について会派を代表して討論を行いました。
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西宮市財政の現状と、それに対する私の問題意識が、よくお分かり頂ける内容になっていると思います。
是非ご覧下さい!

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会派・ぜんしんは認定第10号 令和5年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件に賛成します。
しかしながら本市の財政がきわめて厳しい状況にあること、そのことを認識した上での厳しい対策が必要であることを、改めて、強く指摘します。

令和5年度の一般会計決算における実質単年度収支は37.7億円の赤字。
前年度の実質単年度収支が42.9億円の赤字だったのに続いて、2年連続で実質的な大幅赤字決算となりました。

深刻なのは単年度の収支だけではありません。
市の貯金にあたる基金の推移からも、本市財政のきわめて厳しい状況は明らかです。
市の裁量で比較的、自由に使える基金である財政・減債基金の残高は令和4年度末時点で242億円。
これが財政基金を41億円取り崩したこともあり、令和5年度末時点では203億円まで減少しました。
本年度は9月補正時点で88億円の基金取り崩しが見込まれており、基金残高はおおよそ115億円まで減少すると思われます。

昨年の決算特別委員会 総務分科会での質疑で、当局から「早ければ、令和7年度か8年度には、予算編成が困難になるかもしれない」という答弁がありました。
現在の基金残高から見て、さすがに令和7年度の予算編成はできるのでしょう。
しかしながら近年、多額の基金取り崩しを前提とした予算編成が常態化しています。
このペースで基金が減少するなら、令和8年度予算が編成できないという事態が起こる可能性は十分ありえます。

令和4年度の決算において、危機的な財政状況が明らかになってから約半年が経過した本年2月になって、市は、ようやく「西宮市財政構造改善基本方針に基づく取組の大枠について」を示しました。
しかしながら示された取組は、具体性が乏しい上、今後、確実視される歳出増加要因が見込まれていないか、見込まれていても著しく見積もりが甘いという致命的な問題がありました。

例えば、人件費。
令和5年度の人事院勧告に伴い、人件費が数億円単位で増加しましたが、その内容は見込まれていません。
あるいは、より一層の高齢化進行に伴う扶助費の大幅な増加。
いわゆる団塊の世代が今後80歳代になることを考えれば、これから社会保障費の増加ペースが加速することは確実ですが、過去の推移を踏襲したペースでの金額増しか見込まれていません。
県立西宮病院と市立中央病院の統合実現時に発生する退職金と、統合実現後、県職員に比べて高い水準にある市職員の現給を保証するために必要な費用は、本市財政に数億円単位の影響を与えることになるでしょう。
しかしながら、その金額も十分、見込まれていません。

こうした要素を考えるなら「西宮市財政構造改善基本方針に基づく取組の大枠について」で示された「今後、年度平均で約40億円ほどの収支不足が見込まれる」という内容は甘いと言わざるを得ません。
当然、同じく示された「単年度で40億円以上の収支改善を目指す」だけでは不十分なことも明らかです。

市は「令和11年度からの収支均衡を目指す」としています。
しかしながら基金の残高が著しく少ない状況で、収支が均衡しただけでは、大規模災害の発生など、万が一の事態が起きた場合に、行政として責任ある対応を取ることさえできません。
また、それ以前の問題として、行政は「年度中に資金が足りず、事業が実施できない…」という事態を避けるため、一定の余裕をもって予算を組まなければなりません。
先程も述べましたが、このままでは収支が均衡する前に予算を組めなくなる事態が起きる可能性が高いと言わざるを得ません。
正副市長以下、市の経営層は、この厳しい事実、こうした事態を招いた責任を強く自覚するべきです。

市は現在、財政構造改善のための取組についての、より具体的な内容を記した「財政構造改善実施計画(素案)」を11月に示すとしています。
私たちは、この計画が「単年度で40億円以上の収支改善を目指す」という目標にあわせた帳尻合わせだけの計画になることを強く危惧しています。
既に申し上げたように、今後の人事院勧告や社会保障費の伸びなどの歳出増への対応をきちんと盛り込まなければ、すぐに破綻する計画になり、財政構造改善の道標にはなり得ません。
そして自らの待遇への見直しさえないまま、市民サービスの削減に邁進するようであれば、そのような計画には到底賛同できないということも申し上げておきます。

改めて、市当局は危機意識に欠けた行政運営を続けてきた結果、このような状況を招いたことを強く自覚するべきです。
また、経営危機の発覚後1年が経つにもかかわらず、具体的で実効性のある計画を示せていないことを強く自戒するべきです。
市政運営の実務面を預かる立場として、その自覚と自戒を持って、抜本的な行政改革に取り組むよう指摘し、個別課題については各委員会で会派所属議員が指摘した課題を真摯に受け止め、具体的な取組を進めるよう求めます。
その上で、令和5年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件については既に完了した内容であることも踏まえて賛成することとし、討論とします。

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という内容です。
住みたいまちの上位常連である、我らが西宮市。
そんな、なにかと恵まれた条件にある自治体が、他市に先んじて、財政危機を迎えるなどというのは明らかな異常事態だと思っています。
引き続き、厳しい姿勢で、市政に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。