＜いただけない質問＞

授業中には、生徒からの質問が様々に飛んでくる。

分からないことは、どしどし質問してもらいたいものだが、

その中には、いただけないものもある。

それは、話をよく聞いていないことからくる質問だ。


大体、どんな質問が来るかと言うことは僕は予測できる。

今までの経験からね。

それだけにそういった点は、より丁寧に、強調して説明している。

それなのにその時に下を向いていたり、

先走って問題を解いていたりと説明をよく聞いていないのだ。

それで、つい数分前に話したことをさも初めてのように聞いてくる。


これは、勉強に限ったことではない。

宿題や授業についてやその他諸々の連絡。

これも説明したことを繰り返してくる生徒がいる。

ただ、これも上記の授業中についての生徒とほとんど同じ者なのだ。


逆にこれが常に徹底されている生徒もいる。

僕が話している時には、メモを取ること以外、

他のことは一切しない。

そして、話を目でしっかりと聞いているのだ。

僕が吸い込まれそうなほどの視線でね。


しっかり話を聞く。

これは、学力を上げていくという上で必須のことだ。

それだけではなく、話を聞けないということは、

積み重なっていくと様々な面で損をすることになるだろう。


本来であれば、幼少の頃から話を聞くことは徹底しなければならない。

「人の話は目で聞きなさい」

これを家庭内から実践していくことで大きな力を得られると思う。


だからといって、あきらめてはいけない。

家庭での力に比べれば、僕らの力なんて微力だろうが、

塾で接するときには、話を聞くということを徹底させていく。

「いいから、まず話を聞け！！」

違うことをやっている生徒に、何度この言葉をぶつけただろう。

そう直ぐに習慣化するものではないとも感じる。

だけれども、これからはいただけない質問が減っていくように

根気よく接していくしかないだろう。