木津川樹林の竹藪ではこの時期、真っ赤な実をつけたナンテンが目立ちます。
これはおそらく、竹藪を住処にするヒヨドリが種を運んだことによるものだと思います。
ナンテンは中国原産のメギ科の常緑低木で、和名の南天は漢名の「南天燭」を略した
もので、古い時代に薬用として移入されたものです。
本来は栽培種なのですが、現在ではかなり野生化していて、特に山口県萩市川上には
大規模な自生地があって、国の天然記念物の指定を受けているそうです。
葉は生薬名を「南天葉」と呼び、健胃、解熱、、鎮咳などの薬効があります。
音が「難を転じる」に通じることから、縁起のよい木として、表鬼門によく植えられたり、
またお正月の縁起物として、「難を転じて福となす」ということで福寿草との寄せ植えが
売られているのもよく目にします。