山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

黄檗山萬福寺(京都宇治)

2009-12-03 22:08:00 | Weblog
10月に宇治市で行われた「源氏物語宇治十帖スタンプラリー」の行事に女房が参加した折、

くじ引きでもらってきた「萬福寺拝観券」というのが2枚あったのを思い出しました。

有効期限を調べてみると12月15日までとなっています。

然したる興味もなかったのですが、折角だから行ってみようということになりました。

ここは日本三禅宗(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)の一つ、黄檗宗の大本山で、江戸時代、徳川四代将軍

家綱の時代に、中国福建省から渡来した隠元禅師によって開創された寺院です。

中国の明朝様式を取り入れた建造物などは、創建当初そのままで、他に例がないほど

極めて中国的な雰囲気を持ったお寺です。




山門を入ると最初の建物が「天王殿」、本堂ではなく、寺の玄関として設けられています。
日本の他のお寺では見られない様式ですが、中国では一般的な建て方だそうです。
この天王殿の正面に安置されているのが、この仏様
これは俗にいうところの七福神の一人「ほていさん」で、ここでは「布袋尊半跏像」と呼ばれ
弥勒菩薩の化身とされています。




これは雲版(うんばん)と呼ばれるもので、朝と昼の食事や、朝課を知らせるために鳴らされます。青銅製


これは開梆(かいぱん)、木魚の原型で、儀式などの時を知らせるものとして今も使われています。


大雄宝殿、この寺の本堂です。日本では唯一最大のチーク材を使った建造物、本尊は釈迦牟尼佛で
大雄とは釈迦牟尼佛を指します


大雄宝殿の左右にある円形の窓もどこか中国的です。


大雄宝殿の正面に置かれている中国風の美しい炉、開閉式というのも珍しい。




法堂正面の勾欄は卍くずしの美しい模様になっています。
右の柱に掛っているのは「巡照版」と呼ばれるもので、朝夕にこれを打ち鳴らし
全山の雲水(修行僧)の戒めの句が高らかに唱和されます。修行の一日は巡照版で始まり、
巡照版で終わるとのこと


売茶堂、茶礼に使われる道具などを納めたお堂のようです。扉に蝙蝠形の切り抜きが施してあります。
日本では暗いイメージのある蝙蝠ですが、中国では幸福を運んでくる縁起のいい動物だそうです。



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