生姜ちくわのぶらぶら山日記

趣味の登山を中心としたブログです。2014年11月より日本百名山登山開始、2018年9月23日全座登頂。

8月11日(金) 東京オペラシティアートギャラリー

2006年08月14日 | 美術館・博物館巡り
仕事の後は寄り道せずに帰宅する私だが、この日は珍しく美術館に寄り道した。寄り道先は東京オペラシティアートギャラリー。オペラシティは今年で開館10周年になるが、都内に住んでいながら訪れたのはこの日が初めてだった。もともと常設展・企画展の内容にはあまり興味がなかったのだが、ぐるっとパスに入場券が付いていたからという不純な(?)動機から訪れた。

最初に企画展「光の魔術師 インゴ・マウラー展」を観覧した。観覧前は、30分もかからずに見終わるかと思ったが、展示内容が想定していたよりもずっと面白く、おかげで常設展をまともに見る余裕がないほど企画展で大幅に時間を費やしてしまった。

インゴ・マウラー(1932年~)は、「光の魔術師」「光の詩人」の異名を持つ、ドイツ出身の照明デザイナーで、照明器具のデザインや照明を使ったインスタレーションの製作を行っている。この展覧会でマウラーの作品を初めて見たが、彼の作品は、「光の魔術師」「光の詩人」の称号にふさわしく、詩的で、見る者を「あっ!」と驚かせるような遊び心にあふれていて全く退屈しなかった。行ってよかった。以下、印象に残った作品を年代順に一部掲載。




  「Porca Miseria!(ポルカ・ミゼリア!)」(1994年)。何かが空中で爆発したような形の吊り照明。電球を覆っているのは、皿やカップなどの食器の破片と金属製のナイフやフォーク。もともとは違う作品名だったが、イタリアでこの作品を展示したときに作品に驚いた観覧客が「Porca Miseria!(なんてこった!)」と発したことからこの名になった。




  「Fly candle fly!(フライ・キャンドル・フライ!)」(1996年)。天井から複数のろうそくを透明な糸で吊り下げたインスタレーション。展覧会では、真っ暗なトンネルのような場所に透明な糸で吊り下げられたろうそくが一列に並んでいるのを、会場の一角からガラス越しに鑑賞した。暗闇に空中に浮かぶろうそくが延々と列をなす様子は、幻想的で美しかった。



 
  「Zettel'z 5(ツェッツル5)」(1997年)。作品名はドイツ語で「紙切れ」を意味するzettelにzを付けた言葉。風があると電球を覆う紙切れがゆらゆらと動く。紙切れの絵はなんと中国の春画(!)を切りきざんだもの。




  「Wo-Tum-Bu 1~3(ヴォ・トム・ブ 1~3)」(1998年)。和紙のランプシェードのシリーズ「MaMoNouchies(マモ・ノーチェス)」の一つ。近くで見ると和紙一面にとても細かいひだがついている。




  「Holonzki(ホロンツキ)」(2000年)。ホログラムを使った作品で、ある角度からは写真のように赤い電球が見えるが、角度を変えると電球自体が消えてしまう。遊び心あふれる作品。




  「Birdie(バーディ)」(2002年)。作品名は、英語の幼児語「小鳥ちゃん」。翼をつけた電球12個をシャンデリアにしたもの。小鳥達が一斉に飛び立つように見えるデザインはユニーク。





  「LED Table(LEDテーブル)」(2003年)と「LED Bench(LEDベンチ)」(2002年)。ガラスのテーブルとベンチに埋め込まれた白色LEDは夜空に輝く星々のよう。とても美しくしばらく見とれてしまった。一番のお気に入りの展示作品。


当企画展は、9月18日(月)まで開催している。興味がある方はどうぞ。


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2 コメント

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Unknown (れおだび)
2006-08-17 10:55:20
 TBありがとうございました。

 インゴ・マウラー展、結構面白かったですよね。



 ブログ拝見しました。白金台美術館めぐりなど楽しく読ませていただきました。



 また、ちょくちょくお邪魔するかもしれませんが、よろしくお願いします。
返信する
れおだびさんへ (生姜ちくわ)
2006-08-17 14:20:07
コメント&トラックバックありがとうございました。



展覧会は面白かったです。作者のことを全く知らない私でも楽しめました。



他の記事も読んでくださってありがとうございました。

また遊びにいらしてください。私も後ほどうかがいます。

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