生姜ちくわのぶらぶら山日記

趣味の登山を中心としたブログです。2014年11月より日本百名山登山開始、2018年9月23日全座登頂。

8月13日(日) 東京駅周辺美術館巡り(後編)

2006年08月18日 | 美術館・博物館巡り
東京駅周辺美術館巡り(前編)の続き)


フィルムセンターは、日本で唯一の国立映画機関で、国内外の映画フィルムや資料の収集・保存や、映画の上映、資料の展示を行っている。ここを訪れたのはこの日が初めてだ。私はあまり映画に興味がないが、ぐるっとパスに映画資料展示室の入場券が付いていたので試しに訪れてみた。


展示室では常設展と企画展が開催されていた。「映画遺産」と題した常設展では、映画ポスター・本、映画人の遺品、初期の映画機械などの展示の他、映像資料としてこれまで発掘・復元された貴重な映画作品の一部が部分的に上映されていた。映像資料が予想外に面白かった。結局全ての映像資料に目を通してしまい、その後の予定がすっかり狂った。

特に面白かったのは、記録映像だ。例えば、日本で撮影された最古の映画「明治の日本」(フランス人のジュレールが撮影)では、明治29~33年(1896~1900)の東京と思われる街角の様子や、食事や身づくろい、祭りなどの生活、日本の踊りや歌などの芸能などが記録されている。外国人向けの映画という性格上、エキゾチズムを強調するために脚色された部分もあると思うが、当時の日本の様子が分かり非常に興味深かった。

明治45年(1912)に田泉保直が撮影した、Mパテー商会の映画「日本南極探検」は、 白瀬矗(のぶ)中尉の第二次南極探検(明治43~45年 1910~1912年)の記録映画で、気象状況の最悪な南極で撮影したため映像が不鮮明だが、日本人探検隊が南緯80度5分の地点に到達し、誇らしげに日章旗を立てる様子がカメラに収められていた。現代よりも装備が不十分だった時代に、祖先が南極探検に成功したことにとても驚いた。ただ、その後の映像では、ペンギンがもの珍しかったのか、隊員がペンギンを追い回したり、押し倒していじめていた。その映像を見て当時の人達はどう感じたのかは分からないが、現代人の私にはちょっとショックな映像だった。


企画展では、「美術監督水谷浩の仕事」と題し、水谷が残したデザイン画や台本などが展示され、彼が美術を担当した映画が部分的に上映されていた。見る人が見れば面白い内容なのだろうが、映画に疎い私にはあまり面白くなかった。


フィルムセンターの展示室は、映画に興味のない私でもなかなか楽しめる場所だった。フィルムセンターでは、監督別・国別・ジャンル別など様々なテーマの元、日替わりで映画を上映している。入場料は500円と格安なので、興味のある映画が上映される時には見に行こうと思う。


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2 コメント

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Unknown (able_over)
2006-08-18 21:49:47
南極のペンギンの話は確かにちょっとやな感じがしますね。見てないのでなんとも言えませんが、はしゃぎすぎたのか、うーん。
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able_overさんへ (生姜ちくわ)
2006-08-19 11:34:10
そうですよね。当時の人はどう受け止めたのか気になりますね。

気が向いたらその映像を見にフィルムセンターに行ってみてください。
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