なかなか行けなかった草彅剛主演の『ミッドナイトスワン』、ようやく観ました。パチパチ!
いやあ、LGBTのこととか、ネグレクト、バレエに挫折する友だち、広島の「じゃけえじゃけえ」いうマイルドヤンキー、、、、どれも切り口がステレオタイプ過ぎるでしょう!実際にはニューハーフクラブの中だって、だまし合いや足の引っ張り合いもあるだろうし、令和の時代にあんな分かりやすいヤンキー一家いるか?と思ったけど、、、、、、BGMが盛り上がるたびに号泣。野菜食べるだけ、金魚にエサやるだけで、泣けて泣けて、、、、、劇場内は妙齢の女性だらけだったのですが、そこら中、私も含め、みんな涙でグズグズでした(^^;)
以下、ネタバレあり。反転させて読んでください。
凪沙を演じる草彅剛のキャスティングが絶妙で、どんなに化粧しても、着飾っても、あれ?女性?って感じなんです。これがIZAMとか桜塚やっくん(古いね^^;)では、女性っぽく見えすぎてしまうでしょうし、あまりに「漢」では、トランスジェンダーに見えない。水川あさみも、佐藤江梨子も、いやーな母親の演技がうまくて、とにかくキャスティングで成功しているなーと思いました。田口トモロヲも(^^)
舞台は新宿って設定だけど、エンドロールで大宮の南銀座(埼玉一の夜の繁華街)って、出てたので、いろんなとこで撮ったんでしょうね。
相手のためにと思っても、いろんなボタンの掛け違いで、なかなかうまくいかない。ついつい、「誰のために私ががんばっていると思っているの!」「別に頼んでない!」という会話になってしまう。現実世界でも多いですね。反省です。
あと、善人面して他人を傷つけていく人たち。
ニューハーフを目の前にして「きれいですね!」という連れの女性たちに「お前ら、(女性らしさで)男に負けてんぞ!しっかりしろよ~」という客。
面接で「わたし、(LGBTとか)勉強してますよ!」という面接官。
あーあ、と思うけど、誰もが似たり寄ったりの発言してるよなーと。
ネグレクトを受けた女子中学生の一果が、手足が長くてすげえ、と思ったら、元々バレエ界ではスゴイ子なんですね。服部樹咲、、、、恐ろしい子っ!
場末の汚部屋で、血まみれのおむつを履いた凪沙はショッキングなシーンでした。なぜ、親戚たちはこんなになるまで、誰も会いに来ないんだ!と。まあ、来ないんでしょうね、、、、。『たかが世界の終わり』だって、12年間、家族と音信不通だったよなと。
ラストのニューヨークのシーンで、ロングの黒髪で街を颯爽と歩く女性の後姿を見て、「あれ?これって、、、、?」と思うと、何枚も皮がむけた一果でした。原作では、海に入るシーンで、そのまま、、、、ということを匂わせているそうなのですが、どうでしょう?やはり、ニューヨークで成功する、というラストであって欲しい。そうじゃないと、凪沙も同級生のりんも報われないと思うのです。
あと一つ。袖からステージ出る際の「見てて」という野暮なセリフは無しにして欲しかった!でも、セリフが無いと分からないという意見が多いのかなあ。
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