人格(主体性)の完成と、国家社会の形成者としての基礎(社会性)の育成とは、一双の教育目標である。
これらの教育目標を達成することは、個人の充足と、相互扶助の豊潤化とを進め、人間の文化・福祉・平和を実現することにつながる。
いずれの目標も、人間の生命や文化を豊かにするために欠かせない、人間の努力である。
主体性と社会性との育成は、バランスよく進められなければならない。
主体性とは。社会性とは。主体性の育成過程・手段とは、社会性の育成過程・手段とは。「バランスのよい状態」とはどのような状態であり、どのようにすれば実現できるのだろうか。
人の心は、自立と依存との絶妙なバランスが必要である。人は自らバランスをとる力を備えなければならず、教師はその努力を支えなければならない。