教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

「わたし」という一人称

2024年12月20日 23時55分00秒 | Weblog



5歳●か月のうちの子ですが、日に日に成長しております。
上の作品は昨日保育園で作ったもので、工夫があってすてきです。妻いわく、保育園から帰ってきてすぐに出窓のところに自分で飾ったとのこと。

本日、「わたし」という一人称を使っているところに初めて出会いました。妻も初めて出会ったとのこと。
これまでは「〇〇ちゃん」と自分の名前で自分のことをを呼んでいたうちの子でした。「“わたし”って使えるようになったのね!」と言いますと、「わからないけど、いろんなひとがいるから」(?)という返事。「すごいね!」とほめておりますと、「あたし、あたい、」と言いながらトイレへ行ってしまいました。(たぶん照れたと思われる)

ついに抽象的な一人称を使うようになりました。このくらいの頃に使うようになると知っていましたが、実際に子どもが一人称を使うようになった瞬間に出会うことができて、感動です。
保育園のクラスでは、仲のいい友達のうち1人だけ他に使っているそうで、他のみんなは自分の名前呼び。友達やメディアの影響で、「なるほど自分のことは“わたし”と呼べるんだな」とわかってきたのでしょうね。
そういえば、私たち両親が、自分のことを何と呼ぶか(名前、父母、夫妻)や、祖父祖母、親戚との関係性で何と呼ぶかについても、少し前から興味を持って話を聞いていました。よくわかりませんが、そういう言葉と人間関係との関係性を理解するなかで、「わたし」という言葉が便利だなと思って使うようになったなら、すごいことだと思います。

「わたし」という言葉を使うようになるということは、自我の概念内容が変わってきたということ。また、人間関係のなかで自分を一般的に表す言葉を発見したこと。
子どもの成長の瞬間として、とても興味深い場面だと思いました。




コメント
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