Patti Smith and her band JAPAN TOUR 2013

2013年02月28日 | Live

この半年は僕の人生において激動の日々でした。
昨年の夏に母が他界して、生活が一変してしまいました。
僕自身も変わってしまったんじゃないかと
ときどき思いますが、こればかりは自分ではよくわかりません。
ブログを更新するペースが落ちたので
何かしら起こったんだと気がついた人もいるかもしれませんね。

さて、1月28日月曜日になんばhatchにてパティ・スミスを観てきました。
2009年9月に公開された『バティ・スミス : ドリーム・オブ・ライフ』を観てから気になっていたんです。
映画のレビューはブログに書きました。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/53ed3ba510452d05ba1b517c134b5f2c

その頃参加していたソーシャル・ネットワーキング・サービスで僕はこんなふうに書いてます。

『LAND(1975-2002)』は7年前に発売されたコンピレーション盤。
当時購入した覚えがあったのでCDラックを見たのだが手元にはなかった。
たぶん、そんなにファンでもないからと躊躇して買わなかったのだ。
巡り巡ってようやく手元に。
SWITCH「ファッション特集:斉藤和義」に掲載されたパティ・スミス来日同行日記がいい。
フジロック・フェスティバルと東京観光の様子がモノクロ写真で綴られている。
浅草雷門前での記念写真ではお下げ髪のパティが少女のような笑みを浮かべている。
三島由紀夫の墓参りにも行っている。
立ち読みで十分かと思ったがこの記事と写真は手元に置いておきたくて購入。
いつかパティ・スミスのライヴにも足を運びたいなと思う。そんな日が来るのかな。


それから三年、パティ・スミスの来日公演が決定しました。
あの頃の楽天的な思いつきは母の喪中ということもあって
一度は断念することにしたんです。
いつかまた機会があればと。

でもチケットの発売から二ヶ月以上経ったある日、
いつかなんてこの年になるともう二度と来ないものだと思い、
僕はまた夢を見るために歩き出すことにしました。
もし当日になって無理なら、それはそれで仕方がないじゃないかと。
幸運にもチケットは残ってました。
スタンド席の最後列、天使のいたずらのように。

前置きが長くなりましたがライヴにはいつもと違う様々な思いを抱えて臨みました。
その夜は満月でした。パティ・スミスは大阪の聴衆に美しい月の話をしました。
会場では東日本大震災の遺児のために募金を募ってたので、ささやかながら協力しました。
彼女は最新アルバム『BANGA』に「Fuji-san」という曲を収録しています。
日本のために祈りを捧げた楽曲だそうです。
もちろんこの曲も演奏しました。和太鼓をフィーチャーして。
ライヴの中盤にはこの日、募金によって20万円が集まったと発表がありました。
抽選で一名にサイン入りのドラム・ヘッドがプレゼントされました。
終盤には代表曲が次々と披露されて「People Have The Power」は一緒になって歌いましたよ。
「Rock N Roll Nigger」ではギターの弦を引きちぎるというパフォーマンス。
パティ・スミスは素晴らしかったです。


■Patti Smith and her band JAPAN TOUR 2013
2013年1月28日(月) なんばhatch
2階E列3番

Patti Smith (vocals, guitar)
Lenny Kaye (guitar, vocals)
Jay Dee Daugherty (drums)
Tony Shanahan (bass, piano)
Jack Petruzzelli (guitar)

01. April Fool
02. Free Money
03. Fuji-san
04. Ghost Dance
05. Distant Fingers
06. Ain't It Strange
07. Dancing Barefoot
08. Beneath The Southern Cross
09. Night Time (The Strangeloves cover)
10. (We Ain't Got) Nothing Yet (The Blues Magoos cover)
11. Born To Lose (The Heartbreakers cover)
12. Pushin' Too Hard (The Seeds cover)
13. Because The Night
14. Pissing In A River
15. Gloria (Them cover)
Encore
16. Banga
17. People Have The Power
18. Rock N Roll Nigger


翌日にはパティ・スミスが自伝と詩集の出版を記念してサイン会をするというので参加しました。
店内に新しいアルバム『BANGA』が流れてました。彼女、一緒に口ずさんでましたよ。



●「骰子の眼」の連載"DICE TALK"にパティ・スミスのロング・インタビューが掲載されています。
初の自叙伝『ジャスト・キッズ』を刊行、来日したパティ・スミスが語る震災と原爆
『ジャスト・キッズ』『無垢の予兆』パティ・スミスインタビュー
#村上春樹が好きだなんてびっくり。

雑誌「BRUTUS」3/1号に彼女のフォトスリーブが掲載されてます。
来日公演の折りには鎌倉の銭洗弁天や小津安二郎、黒澤明の墓参りにも行ったということです。
大阪の茶屋町で開催されたサイン会では66歳という年齢以上に老けて見えました。
なんだか母を見てるような感じがしました。不思議な気持ちでしたね。
あるいは直感的でしたがそれは彼女に対する正しい見方なのかもしれないですね。
パティ・スミスは僕にとって女性というより母親。
今まで気がつかない振りをしてきたけれど、この写真を見て僕はそう思いました。



「無垢」という言葉がよく似合います。
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MOVE JAPAN TOUR 2012

2012年12月29日 | Live

今年は個人的に大変な年だった。
いずれまた時が来れば話すことがあるかもしれない。
今はまだ言葉にする気になれない。

そんな中で夏と冬の二度、
上原ひろみ THE TRIO PROJECT
FEATURING ANTHONY JACKSON AND SIMON PHILLIPS
のライヴが観られたのは幸運だったといっていいだろう。

7月に神戸国際会館こくさいホールで開かれたライヴでは
アンソニー・ジャクソンが6月に還暦を迎えたと話していた。

上原ひろみ、アンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスのトリオは
素晴らしい演奏を繰り広げた。
インプロビゼーションの応酬が本当に凄い。
彼らの演奏はスリリングで対決してるという感じが伝わってくる。
あっという間の2時間45分だった。

ただ毎年12月に聴きに行っていた矢野顕子の
「さとがえるコンサート」と日程が重なり諦めたのが残念ではあった。
今年は矢野顕子と縁がなかった。
十数年皆勤だった矢野顕子のライヴ鑑賞も途切れることになった。
いつかはそんな日が来ると思っていたが、それが今年だったのだろう。

■ 上原ひろみ THE TRIO PROJECT
FEATURING ANTHONY JACKSON AND SIMON PHILLIPS
MOVE JAPAN TOUR 2012
2012年12月7日(金) オリックス劇場
1階 12列 49番

上原ひろみ(Piano)
Anthony Jackson(Contra Bass Guitar)
Simon Phillips(Drums)

Setlist
1st Set
01. Move
02. Endeavor
03. Brand New Day
04. Delusion
05. Desire
Pause(15 minutes)
2nd Set
06. Voice
07. Rainmaker
08. Margarita!
09. Place To Be
10. Suite Escapism "Reality"
11. Suite Escapism "Fantasy"
12. Suite Escapism "In Between"
Encore
13. 11:49PM



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RYUICHI SAKAMOTO TRIO TOUR 2012(NHK大阪ホール)

2012年12月28日 | Live

坂本龍一が盟友ジャケス・モレレンバウムと
オーディションで発掘したヴァイオリニスト、ジュディ・カンのトリオで
昨年ヨーロッパ・ツアーを行った。
直後にポルトガルのポルト市でトリオのアルバムが録音された。
そのニュー・アルバム『THREE』を引っさげて
トリオ・ツアーを滋賀県野洲文化ホールからスタート。
12月2日の大阪公演を聴きに行った。

16年前のアルバム『1996』のツアーは今も記憶に残っている。
フェスティバルホールで開催された大阪公演は
確かファイナルだったはず。
教授は「無礼講だ」と言ってセットリストを逆にして
ラストの曲からはじめた。
曲によって照明や舞台の演出が変わるため、
急なセットリストの変更はスタッフを慌てさせた。

そのトリオ・ツアーは教授とジャケスによる最初のツアーで、
その後何度かジャケスとのツアーが行われた。

印象的だったのは2001年のMorelenbaum2/Sakamoto Tour
使用電力は風力発電から得られるエネルギーによってまかなわれていた。
自然エネルギー普及への試みはその頃から取り組みはじめた活動だ。
僕は11年ぶりにまた二人が一緒に演奏するライヴを観ることになった。

今回はステージ上のセットが照明以外何もなく、
舞台裏が丸見えの状態。
これほどまでにシンプルなセットは見たことがない。
開演前はユーストリームで生中継するために
スタッフがセッティングする様子が垣間見られた。

震災以降初めて観る教授のステージは
そうした質素な雰囲気の中ではじまった。
1曲目の「Kizunaworld 」は震災後に書いた曲だという。
教授の一音一音確かめるように弾くピアノの音が心の琴線に触れる。
張りつめた思いが弾かれるように
胸から熱いものがこみ上げて感極まりそうになった。

昨夜の野洲文化ホール終演後、
ジャケスが一人で地元のレストランに行ったという話があった。
日本人とどうやって会話したのかわからないが店主と話が弾み、
「桜木さん」と呼ばれるようになったのだという(笑)。

ライヴの中盤には映画音楽を続けて演奏した。
映画にまつわるエピソードがおもしろかった。

『ラストエンペラー』は最初、出演者としてオファーがあり、
クランクアップの後に音楽の依頼があったそうだ。
「一週間で作れ」と無理を言われて、それは無理だから
レコーディングを含めて二週間、なんとか時間をもらったという。
最初の一週間で曲を作り、ロンドンに渡ってレコーディングして、
映画の寸法に合わせて微調整してようやく完成。
不眠不休の仕事だったため、帰国後一時入院するはめになったという。

「Ichimei / Harakiri -death of a samurai-」は海老蔵が主演した映画の主題歌。
しかし彼自身のトラブルのために映画はひっそりと公開することになった。
おかげで映画も音楽も注目されなかった。
ただ教授は曲が気に入ってるのでライヴでは取り上げてるとか。

本編最後はアルバム『1996』から。
セルフカヴァーのアルバムではあったが
唯一の書き下ろしが「1919」。昔から大好きな曲だが
トリオのインタープレイがスリリングで素晴らしかった。

アンコールは来年の大河ドラマ『八重の桜』の主題歌を
ドラマに先駆けて初披露した。
教授が子どもの頃、大河の主題歌を武満徹が手掛けていて
そうした意味で思い入れの強い仕事だったという。
NHKからは頼まれていないのに主人公八重のテーマも作曲したが、
たぶん使われることがないと話してソロ演奏。
親しみやすいメロディで個人的には好きな曲だった。

ライヴ会場でニュー・アルバム(\3,500)か、
会場限定のブルーレイディスク付きのパンフ(\5,000)を購入すると
先着で握手券がもらえた。
ブルーレイは昨年のヨーロッパ・ツアー(101分)だったので
パンフを購入して握手券をゲットした。
終演後に教授の握手会が行われて、
ライヴの感想とまた大阪公演をやってほしいと要望し、握手した。
温かく大きな手だった。

■RYUICHI SAKAMOTO TRIO TOUR 2012 JAPAN & KOREA
2012年12月2日(日) NHK大阪ホール
1階C5列8番

坂本龍一(Piano)
Jaques Morelenbaum(Cello)
Judy Kang(Violin)

Set list
01 Kizunaworld
02 Happy End
03 Bibo no Aozora -instrumental-
04 A Flower is not a Flower
05 Seven Samurai
06 Tango -instrumental-
07 High Heels
08 Shizen no Koe
09 Mizu no Naka no Bagatelle
10 Still Life in A
11 Merry Christmas Mr.Lawrence
12 Ichimei / Harakiri -death of a samurai-
13 Last Emperor
14 1919
Encore
15 Yae no sakura
16 Theme for Yae
17 Parolibre

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今年は2人でさとがえるツアー ~Get Together~

2011年12月24日 | Live

先週、12月17日の土曜日に森ノ宮ピロティホールに行きました。
「矢野顕子 × 上原ひろみ 今年は2人でさとがえるツアー ~Get Together~」を
聴きに行きました。寒波が来てて寒かったです。

ステージには2台のグランドピアノが向き合って置かれていました。
向かって左に矢野顕子、右が上原ひろみ。
ステージの上には鏡が5面設置されていて鍵盤が見える仕組みになってます。

最初の曲は「そこのアイロンに告ぐ」だったんですが
僕は一瞬、教授の「千のナイフ」がはじまったのかと思っちゃいました。
ひろみちゃん側の席だったためアッコちゃんが遠かった。
だから最初はずっとひろみちゃんの背中と鍵盤を見てました。
ひろみちゃんが足でリズムを取る音もよく聞こえました。
本当に躍動感のある演奏で、あのピアノの早弾きは凄かったです。

「ずいずい Things」は「ずいずいずっころばし」と「My Favorite Things」をくっつけた曲。
「Lean On Me」はビル・ウィザースのカヴァー。
一時間で前半が終わり15分の休憩。

後半はアッコちゃんのソロからはじまりました。
映画『監督失格』の主題歌で「しあわせなバカタレ」。
映画は観たら強烈な印象を残す作品だということですが、僕はまだ観てません。
アッコちゃんのソロもう一曲は糸井重里が作詞したという「こんな所にいてはいけない」。
まだレコーディングしてない作品だそうです。
続いてひろみちゃんのソロで「Haze」。
美しい旋律を聴かせてくれました。

後半のセッションは演奏に熱を帯びて本当に素晴らしかった。
「Children In The Summer」は劇的に変わったアレンジのせいか、
全く別の曲のよう。新たに生まれ変わった印象さえあった。

この日はさとがえるツアーの千秋楽。
ひろみちゃんの祖父母が観に来られてるという発表がありました。
アッコちゃんの息子さんのお嫁さんのご両親も来られてるということでした。
「りんご祭り」はひろみちゃんの祖父母からリクエストがあったとか。
曲がはじまると手拍子が起こりましたが、あまり合ってなかった。
素晴らしい演奏だったので残念な感じがしました。
ひろみちゃんは曲間にディズニーランドのエレクトロリカル・パレードとかをフィーチャー。
アッコちゃんのソロコーナーのとき、エレクトロリカル・パレードの話があったのでした。

「ラーメン食べたい」はマイルズ・デイヴィスの「So What」をイントロにフィーチャー。
この曲も本当に素晴らしい演奏でした。
ダブル・アンコールで「Green Tea Farm」。
この曲はひろみちゃんがアッコちゃんを想定した書いた曲だと聞いたことがあります。
アッコちゃんのMCでレイハラカミがどこかに消えた(亡くなりました)
という話があったので、曲中に彼のことを思い出してしまいグッときました。
アッコちゃんも歌い終えてから涙を拭ってました。
はじめて見ましたよ、アッコちゃんが泣くところ。
ひろみちゃんがアッコちゃんを抱きしめる場面が見れました。


■矢野顕子 × 上原ひろみ 今年は2人でさとがえるツアー ~Get Together~
2011年12月17日(土) 森ノ宮ピロティホール
H列39番

1st Set
01 そこのアイロンに告ぐ
02 Evacuation Plan
03 ずいずいシングス(ずいずいずっころばし~My Favorite Things)
04 Cape Code Chips
05 Lean On Me
06 Deja Vu
07 学べよ
Pause(15 minutes)
2nd Set
08 しあわせなバカタレ(矢野顕子)
09 こんな所にいてはいけない(矢野顕子)
10 Haze(上原ひろみ)
11 月と太陽
12 Children In The Summer
13 りんご祭り(リンゴの木陰で~リンゴの唄)
Encore
14 ラーメン食べたい
15 Green Tea Farm



[おまけ]

上原ひろみ THE TRIO PROJECT FEATURING ANTHONY JACKSON AND SIMON PHILLIPS
「VOICE JAPAN TOUR 2011」も聴きに行きました。

僕は今年グラミー賞を授賞したということがきっかけで、上原ひろみを再評価した口なんです。
震災の直前に、新しいアルバム『VOICE』を発表して、
本当ならばプロモーションして大いに盛り上がったに違いないのに、
それがほとんどキャンセルの憂き目にあって。
アルバムはアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとのトリオで製作していて、
今回の日本公演は世界中を回った後の最終公演でした。
僕が聴きに行ったのは先月11月25日のNHK大阪公演。
アンソニー・ジャクソンなんて2006年の矢野顕子さとがえるコンサート以来だから5年ぶり。
彼のコントラバス・ギターが聴けるというのも楽しみのひとつでした。
ライヴはアルバム『VOICE』の楽曲を中心にしたセットリスト。
全曲披露してくれました。上原ひろみの早弾きを堪能しました。
拳や肘で鍵盤叩いたりしてすごいです。
ピアノの鍵盤、一鍵っていうんですか、本来3本の弦がついてるそうなんですが、
その弦を2本切るという荒々しさでした。本人もさすがに2本は生まれて初めてと言ってました。

■上原ひろみ THE TRIO PROJECT FEATURING ANTHONY JACKSON AND SIMON PHILLIPS
VOICE JAPAN TOUR 2011
2011年11月25日(金) NHK大阪ホール

Setlist
1st Set
01. Voice
02. Now or Never
03. Labyrinth
04. Temptation
05. Desire
Pause(15 minutes)
2nd Set
06. Delusion
07. Flashback
08. Beethoven's Piano Sonata No.8 Pathetique
09. Haze
10. Dancando No Pardiso
Encore
11. Summer Rain
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SO..... WHAT'S THE BEST SONGS?!

2011年10月27日 | Live
   
24日はビルボードライブ大阪に吉田美奈子 & THE BANDを聴きに行きました。
美奈子さんのライヴは本当に久しぶり。
2000年のクリスマスにTIN PANのライヴのゲストとして出演したのを見たのが最初で
それからは毎年のように聴きに行ってましたが、
コピーコントロールCDにまつわるある発言が気になってしばらく足が遠のいていました。
ここ数年は企画物のアルバムで声を聴いてましたが
今年はそれさえ出なかったから本当に久しぶりに声を聴くなぁという感じでした。

今回はビルボードライブ大阪だけの単独公演たんですが、ライヴのタイトルは『SO..... WHAT'S THE BEST SONGS?!』。
ビルボードライブ大阪からヒット曲オンパレードのセットリストにしてくれとでも言われたんでしょうか(苦笑)。
一日二公演で一公演目は最長で一時間半しかできないとなると凝縮した内容でという要望もわかりますけれども。

今年は7月にベースの岡沢章さんが病で休んでいたそうで
吉田美奈子 & THE BANDとしては今年最後になるライヴということでした。
新しい曲から昔の曲へと遡ってゆくという構成。
美奈子さんの声に艶があってどんどん引きこまれてしまいました。
ツイン・キーボードのバンド編成もよかった。
河合代介さんのハモンド・オルガンを聴くのははじめてでしたが素晴らしかったです。
倉田信雄さんはフェンダー・ローズを演奏。こちらもよかったです。
バンドはドラムが島村英二さんでした。元春の初期のアルバムにセッションで参加してことを思い出しました。
ギターは土方隆行さん。ベースがおなじみの岡沢章さんという編成ですね。
圧巻だったのは「Liberty」。大好きなこの曲が聴けて本当によかったです。



■SO..... WHAT'S THE BEST SONGS?!
2011年10月24日(月) ビルボードライブ大阪
1st Stage 整理番号26番

吉田美奈子(Vocals)
倉田信雄(Keyboards)
土方隆行(Guitar)
島村英二(Drums)
岡沢章(Bass)
河合代介(Organ)
  
Set List
1 Fun!
2 Beauty
3 Loving You
4 頬に夜の灯
5 少しだけ.....
6 Rim
7 Liberty
8 Town
Encore
9 30秒の奇跡    

Twitterで教えてもらったんですがセカンド・ステージはトロンボーンの村田陽一さんが飛び入り出演したとか。
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3G(吉田建 仲井戸麗市 村上秀一) All Cover Night!!

2011年09月03日 | Live

友人に誘われて何年かぶりにチャボさんを聴きに行きました。
チャボさんを見るのはキヨシロー復活祭以来ですね。
その前が麗蘭のアコースティック・ライヴで2007年ということになりますか。
実質4年ぶりということになります。

今回は5月に結成したばかりの新人バンド3Gを率いて、
全編カヴァー曲ばかりのライヴでした。
新人と言ってもほかのメンバーが吉田建さんとポンタさん。
以前、泉谷しげるさんを交えてセッションしたこともあったとか。
ようやく三人でできるようになり喜んでおりました(笑)。
「3G」の"G"は「じーさん」の"G"ではなくて"GREAT"の"G"で
不遜だが「3人の偉人」という意味だと仰ってました。
ちなみにお三方とも還暦を迎えております。

「オール・カバー・ナイト」はすべて洋楽のカバー曲でした。
ディラン、クラプトン、リンゴ・スター、ザ・バンド、グレイトフル・デッド、
ヴァン・モリソン、ストーンズ、オーティス・レディング、CCRといったアーティストの曲を取り上げてました。
有名な曲ばかりではなかったですが、すべてチャボさんの作詞で披露されました。
全編カヴァーというのはビルボードライヴからの要請であったそうですが、
チャボさんはよくステージでカヴァー曲を披露してますので、
違和感なく楽しめるだろうと思ってました。
ところが少し僕の読みが浅かった。
有名どころをあえてはずしたような選曲で、しかも最近の曲も交えてあり、
一癖も二癖もありました。

実はキヨシローを亡くしてからチャボさんの落ち込みかたを心配してたこともあり、
ちょっとおっかなびっくりなところがあったんですが、
声の艶やテレキャスターの鳴り方が素晴らしくて、
今後の活動が楽しみになりました。

最後に会場に流れたのがビーチボーイズの「Don't Worry Baby」。
チャボさんはいつもラストにサッチモの「この素晴らしき世界」をかけるんですが、
今回は曲を変えてきたということなんですかね。
夏の終わりにこの曲がマッチしてましたが、
「心配しないで」というタイトルがこのご時世に向けたメッセージかも、
とふと思ったりもしました。

■3G(吉田建 仲井戸麗市 村上秀一) All Cover Night!!
2011年8月26日(金) Billboard Live OSAKA
1st Stage 整理番号17番

吉田建 (Bass)
仲井戸"CHABO"麗市(Vocal/Guitar)
村上"PONTA"秀一(Drums)
Aisa(Back Ground Vocals, Guitar)

Setlist
Opening Theme : Something Stupid
01 I Want You
02 You're Sixteen
03 Willie And The Hand Jive
04 Twilight
05 Deal
06 Whatever Happened To Pj Proby?
07 Rain Fall Down
08 Hey Mr. DJ
09 Oh, My My
10 Security
11 Down On The Corner
12 Where Have All The Flowers Gone?
Encore
13 Little Wing
14 Proud Mary
Ending Theme : Don't Worry Baby
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Nick Lowe Live at Billboard live OSAKA

2011年08月19日 | Live

一週間前になりますが、8月12日(金)にビルボードライブ大阪で開催されたニック・ロウのライヴを聴きに行きました。ニック・ロウは1949年3月24日に英国で生まれました。今年で62歳。2009年にライ・クーダーとジョイントした来日公演を行いましたが、ソロでは何年ぶりになるんでしょうか。僕の個人サイトには2002年にクアトロで聴いた記録が残ってますね。
http://homepage3.nifty.com/sitedoi/lowe.htm#anaccoustic

今回はバンドを率いての来日公演。
ニック・ロウ / Nick Lowe(Vocals, Guitar)
ゲラント・ワトキンズ / Geraint Watkins(Keyboards)
ジョナサン・スコット / Jonathan Scott(Guitar)
マシュー・ラドフォード / Matthew Radford(Bass)
ロバート・トレハーン / Robert Trehern(Drums)

ロバート・トレハーンはボビー・アーウィンのことで、ゲラント・ワトキンズと共にニック・ロウのレコーディング・メンバーの常連ですね。このふたりが中心となってレコーディングしたアルバム『Old Magic』が9月にリリースされます(国内盤『Old Magic』は今月末リリース。ロックパイルのライヴ盤『Live At Montreux』も出ますね)。今回のツアー・バンドのメンバーではギタリストのジョナサン・スコットとベーシストのマシュー・ラドフォードが若かったですね。世代が違うミュージシャンとのセッションというのは期待できますよね。エリック・クラプトンやジェフ・ベックをはじめ、ボブ・ディラン、ポール・マッカートニー、ブライアン・ウィルソンといった人たちも若いミュージシャンをメンバーに加えて、お互いがスパークした素晴らしい演奏を披露してます。

ニック・ロウは前作のアーティスト写真で見る限り、激痩せしてどこか身体が悪いんじゃないか、ライ・クーダーとのジョイントでは黒縁メガネ(老眼?)を掛けてて老けた、などという話が出てましたが、見かけの印象ほど老けてませんでした。'80年代の懐かしい曲、'90年代、'00年代の代表的な曲、そして新曲と披露してくれました。ちょっとソフルフルな感じのオルガンのイントロではじまった「Cruel To Be Kind」は全く古臭くなくて、今の時代に鳴り響いてるように思いました。新曲では「House For Sale」 という曲で"Peace, Love And Understanding"と歌っていました。

バンドの中で、もしかしたらキーボードのゲラント・ワトキンズの名前に聞き覚えがあるかもしれません。ヴァン・モリソンやポール・マッカートニーの近年の作品に参加しています。僕もちょっと気になりながら見てました。するとアンコールでニック・ロウとデュオで「Only A Rose」という曲を歌ってくれました。ゲラント・ワトキンズのアルバムにニック・ロウとのデュオで収録されてるようです。ひじょうに素晴らしい演奏でしびれました。

今回、従来のようなスタンディングのクラブ公演とほとんど変わらないステージ構成で、アンコールにも気軽に応えてくれるニック・ロウに、終演後は本当に絶賛の声があちこちで聞こえてきました。早くも次回公演を期待する声もあり、ニック・ロウってむかしもこんな感じだったなぁなんて思い出したりしました。

■Nick Lowe
2011年8月12日(金) ビルボードライブ大阪
自由席整理番号12番

1st Stage
01 People Change[Solo]
02 Heart[Solo]
03 What Lack Of Love Has Done
04 Ragin' Eyes
05 Lately I've Let Things Slide
06 Has She Got A Friends?
07 I Trained Her To Love Me
08 I Live On A Battlefield
09 I Read A Rot(新曲)
10 Cruel To Be Kind
11 Raining Raining
12 Sensitive Man(新曲)
13 Somebody Canes For Me(新曲)
14 House For Sale(新曲)
15 Without Love
16 (What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding?
17 I Knew The Bride(When She Used To Rock and Roll)
Encore
18 Only A Rose[with Geraint Watkins]
19 When I Write The Book
20 Go Away Hound Dog
21 The Beast In Me[Solo]

[おまけ]
開場時間まで10分くらい時間があったのでブリーゼ・ブリーゼに行きました。ちょうど東北地方の被災地を応援するイベントが開催されていまして、普段はぶら下がってるブリCH(ブリチャン)が、地上に腰を降ろして、しかも触れられるということだったので見に行きました。
http://www.breeze-breeze.jp/



ブリチャンはツルツルでした(笑)。足や手や身体には被災地への応援メッセージが書かれたカードが貼り付けられています。メッセージを書いてる時間はなかったんですが、被災地応援の一環として、宮城県南三陸町とフジテレビ「Mr.サンデー」がコラボレーションしたトートバックの販売をしていたので購入しました。収益の全ては日本赤十字を通じて被災地に寄付するそうです。
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1000000人のキャンドルナイト OSAKA CITY

2011年06月28日 | Live

6月8日(水)、友人に誘われて「1000000人のキャンドルナイト OSAKA CITY」に行ってきました。
http://www.candle-night-osaka.jp/



前回キャンドルナイトに参加したのは2007年だからもうかれこれ4年前になるんですね。
そのときのことはブログに書いてます。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/b3f01ef1d7b50e3e9515de711447cfd2

何年も来てないあいだに規模が拡大して西梅田公園でフリー・ライヴがありました。
今回の出演はタテタカコ、カジヒデキ、リクオ、BONNIE PINK。
今回もリクオのステージをメインに観てきました。
リクオの出演時間までキャンドルの写真を撮って待つことにしました。







フリー・ライヴの会場の西梅田公園は人、人、人の波。
友人と合流してステージが見える場所を探して会場を歩きました。
ステージでカジくんが歌ってましたが最後の曲でリクオを呼び込んでセッションしました。
このあとにリクオの出番となりましたのでスタンディングのまま観ることになりました。
周りはスマホやケータイで写真を撮る人が多くて、そのうえ喋りながら見る人もいたりして、
ステージに集中するのが難しかったです。

リクオは弦二人とセッション。リッツ・カールトン・ホテルを背景にしてピアノを弾いてました。
東北に演奏旅行したときの話、義援金のことも話しました。
キヨシローと書いた「胸が痛いよ」の演奏が素晴らしかったです。
リクオのパフォーマンスは彼の生真面目な一面が垣間見れた感じでした。
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山弦 ~TOUR 2011~

2011年05月27日 | Live

山弦の4年半ぶりのライヴ・ツアー。
ある雑誌の企画で久し振りに会って対談、それがきっかけとなりライヴ活動を再開することになったそうだ。
この4年半のあいだの最大の話題といえば佐橋くんの結婚。
佐橋くんはセレブとからかわれていた。
オグちゃんのほうは高松市の観光大使に任命されたとか(笑)。

「熟年予備校」、「中年漂流記」と年齢ネタをこれまでツアー・タイトルとして披露してきたが
今回は自分たちのことを初老だと言っていた。
江戸時代だったら四十で初老と呼ばれたんじゃなかったのかな。

ライヴ活動を再開したのは身体が動かなくなる前にやりたかったということだった。
最近のブームは佐橋くんが平泳ぎでオグちゃんは縄跳び。
佐橋くんはひたすらゆっくり泳ぎ、オグちゃんは逆に早く飛ぶのだとか。

バンドはアルバム『ISLAND MADE』のレコーディング・メンバーで編成されている。
有賀啓雄(B.)+鎌田清(Dr.)+斎藤有太(Key.)によるバンドは「Great Guys」と名づけられていて
メンバー紹介はACのCMソング「楽しい仲間がぽぽぽぽ~ん!」を織り込みつつ行われた。

ライヴは「山弦の十五周年、中年漂流記~急流、濁流、乗ってケ漂流~」と同様に
二部構成でベスト・オブ・山弦というセットリストだった。
アンコールの「Good Stuff」と「Little Hope」のながれで披露されたのはSTUFFの曲らしい。
先頃亡くなったSTUFFのメンバー、コーネル・デュプリーを追悼した演奏で素晴らしかった。

アルバムを持たない、いわゆる丸腰のツアーだったが楽しかった。
久し振りに大好きな「クロマティック王朝の悲劇」が聴けてうれしかった。


■山弦 ~TOUR 2011~
2011年5月18日(水) なんばHatch
1F A列32番

山弦
小倉博和+佐橋佳幸
有賀啓雄(B.)+鎌田清(Dr.)+斎藤有太(Key.)

第1部
01 Song For James
02 go.go.jp.
03 rise & shine
04 Trivia
05 島そだち
06 Key Largo
休憩
第2部
07 kona
08 クロマティック王朝の悲劇
09 春(SPRING)
10 祇園の恋(GION)
11 Rodeo King
12 tell me something
13 Joy Ride
Encore
14 Good Stuff
15 Little Hope
16 Harvest

[おまけ]
今回の大阪公演はプロモーターが入ってなかったので
開演前はステージに並べられたギターの写真を撮る人たちで溢れかえっていた。
会場側も為す術無く「開演中の撮影はお断りします」と言うのみだった。
そんなわけで僕もギターの写真を撮影。

・オグちゃんのギター



・佐橋くんのギター


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Cassandra Wilson Live at Billboard Live Osaka

2011年05月14日 | Live

チケット代が高いのでこれまで敬遠してきましたが、震災以後、考えるところがあり、
ビルボードライブ大阪に電話してカサンドラ・ウィルソンを聴きに行くことにしました。

実は最近の作品は聴いてなかったりするんですが。
僕は彼女のブルースが好きなのかもしれないですね。

で、聴きに行ってびっくりしました。
バンドの演奏がもの凄いことになっておりました。
魂のジャム・セッションを繰り広げてました。
YouTubeに最近のものと思われるライヴが上がっておりましたので貼っておきます。

●Cassandra Wilson / Went Down To St. James Infirmary



バンドのメンバーは入れ替わってるようですが。
噂によると日本に来るのを怖がって何人かバンドから抜けたとか。

■Cassandra Wilson
2011年5月7日(土) Billboard Live Osaka
整理番号37番

Cassandra Wilson(Vocals)
Marvin Sewell(Guitar)
Brandon Ross(Guitar)
Lonnie Plaxico(Bass)
Gregoire Maret(Harmonica)
Jonathan Blake(Drums)
Lekan Babalola(Percussions)

Set List
1st Stage
1 Forty Days And Forty Nights
2
3 Until
4 Last Train To Clarksville
5 The Very Thought Of You
6 Saddle Up My Pony
7 Broken Drums
Encore
8 Went Down To St. James Infirmary

[おまけ]
終演後の大阪ステーションシティ、時空の広場。



銀の時計に近寄れないっす。
まだこのときは通り抜けできない状態でありました。
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上原ひろみ × 熊谷和徳

2011年04月27日 | Live

4月24日(日) 晴れ。

東日本大震災の影響により、ブルーノート東京がピンチに陥ってるそうです。
海外アーティストの公演がのきなみキャンセルという憂き目に遭ってるという。
それを聴いた上原ひろみが特別公演を行うことになったとか。

僕は元春の公演が延期になったので東京行きの新幹線のチケットを持っていました。
状況をみてチケットが無駄にならない方法をずっと考えていたんです。
なにかできるはずだと。
僕にいまできることは音楽を通じて募金を行うことなんじゃないかと思いました。
会場に東日本大震災の被災者支援の募金箱が設置されるようだし、
1st Showだったら日帰りできるので、急遽「上原ひろみ × 熊谷和徳」のデュオ・ライヴを聴きに行きました。

開演までブルーノート東京の目と鼻の先の岡本太郎記念館で過ごそうというスケジュールを組みました。
今年は岡本太郎生誕100年記念ということで東京国立近代美術館で「生誕100年 岡本太郎展」が開催されています。
ちょいと早めに出かけて、そちらにも行くことにしました。



「傷ましき腕」とか「森の掟」、「明日の神話下絵」など川崎市岡本太郎美術館に所蔵されてる作品が見られてよかったです。
大阪にいるとなかなか川崎まで行けませんから。
ただ大阪には万博記念公園に太陽の塔があり、岡本太郎といえば太陽の塔だろうという思いがあります。
なので絵画よりもパブリック・アートの作品に心惹かれていることを再確認しました。

東京メトロに乗って表参道へ。
節電のため駅のエスカレーターは封鎖してました。
車内の窓が開いてたのは節電のため空調を切っていたからでしょうか。



表参道の交差点のところにある山陽堂書店がリニューアル工事を行ってました。



大坊珈琲店で休憩したあと(階下の店舗にラーメン店が新規開店してました)、
岡本太郎記念館へ行ってきました。
はじめてでしたがとても楽しいところですね。
実は十年ほど前ですが、「岡本太郎と縄文」をテーマにした展覧会が大丸梅田店の大丸ミュージアムで開催され、
会場で岡本敏子さんのトークショーに参加したことがあります。
そんなことを思い出しつつ、アトリエを見学しました。



さて、そうこうしているうちにブルーノートの開場時間が迫ってきました。
前まで行くと中に入れるようでしたのでロビーで待機。
普段はあまりアルコールを飲まないんですが、なんかもう喉が渇いて開場すると思わずビールを注文してしまいました。
#ここからはネタバレしてますので、これから聴きに行かれる方は
#ライヴの楽しみを損なってしまうかもしれないので目を通さないでおくことをお勧めします。



ライヴはオンタイムでスタート。
上原ひろみと熊谷和徳のデュオ・ライヴはNHK-BSの「東京JAZZ」で見たことがありました。
熊谷和徳はタップダンサーなんですが、ピアノとタップの織りなすハーモニーというか、
対決というか、見どころ一杯でした。
ときどき上原ひろみが放つ地声が響いて、二人の間合いと緊張感にしびれました。
演奏もタップもアドリブなんですよね、素晴らしかったです。
途中、それぞれのソロがありました。
上原ひろみのソロ演奏は「Haze」。
今の勢いのある演奏は若いときにしか出せない音かもしれないなぁとか思いながら聴きました。

熊谷和徳は「Touhoku」。
二年ほど前にクルマで東北を廻った経験から生まれたタップダンスだそうです。
仙台出身ということで「Hand to Hand, Feet to Feet」チャリティー・プロジェクトを立ち上げ、
自分のできる範囲で支援活動を行っているとか。
http://tapperkaz.exblog.jp/13204819/

アンコールはビル・ウィザースの「Lean On Me」でした。
胸が震えました。
最後にサプライズでブルーノート東京からグラミー賞受賞祝いがありました。

日付が変わって今日、4月27日(水)。
ユーストリームのBLUE NOTE TOKYO CHANNEL
上原ひろみと熊谷和徳のデュオ・ライヴの2nd Show(21:30 Start)が生中継されます。



ソロモン流」の撮影クルーがブルーノートに入ってましたが、
この模様は5月29日(日)午後21時54分からオンエアされるようです。

■上原ひろみ × 熊谷和徳
2011年4月24日(日) ブルーノート東京
アリーナ席 D5-2

1st Show

Set List
1. I Mean You
2. Sakura
3. Bern Baby, Bern
4. Haze
5. Touhoku
6. Spain
Encore
7. Lean On Me
コメント (4)
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「KOBE Sound Falling "A WEEK"」 矢野顕子

2011年04月09日 | Live

4月1日、神戸朝日ホールで行われた矢野顕子のピアノ弾き語りコンサートに行ってきました。
ネタばれしてますので、4月27日のCotton Clubに行かれるという方は、
ライヴの楽しみを損なってしまうかもしれないので目を通さないでおくことをお勧めします。

会場の神戸朝日ホールは神戸朝日会館って映画館だった場所でした。
1994年4月にオープン。1995年1月17日の阪神大震災では幸いにもホール、そして人的な被害もほとんどなく二ヶ月後に再開。
しかし震災の影響で興行関係の市場が低迷して2004年3月末から休館していたという。
昨年、改装されてホールとしてこの春7年ぶりにグランドオープン。フェスティバルホールの姉妹ホールになるそうです。
http://www.kobeasahihall.co.jp/



3月27日(日)からは「KOBE Sound Falling "A WEEK" 」と題して7組のアーティストが日替わりで公演を行う予定だったそうですが、
急遽、東日本大震災の被災者支援活動として、公演の売り上げの一部を寄付するチャリティー・コンサートに変更となりました。
4月1日(金)は矢野顕子のピアノ弾き語りコンサートでした。

ここからはネタばれしてます。

矢野顕子のコンサートを聴きに行くようになって長いですけれど、この夜ほど感動したライヴは経験がないですね。
1曲目の「電話線」から矢野顕子がこの曲に込めた思いというものが伝わってきて心が揺さぶられました。
演奏されるどの曲にも祈りが込められてるように思いました。
もちろん矢野顕子はどんなときでも矢野顕子なんだけれど、いつもと違う雰囲気がしました。

ニューヨークで3月26日の土曜日にオノヨーコやショーン・レノンが参加したベネフィット・コンサートがあったそうです。
発起人はジョン・ゾーンだったらしく、マーク・リーボウから誘われて矢野顕子も出演したとか。
そのときにマーク・リーボウたちと歌ったのがガーシュインの作品「Our Love Is Here To Stay」という曲。
ロッキー山脈がくずれそうになっても、ジブラルタルの岩が落ちそうになっても、私たちの愛はここにある、そう歌われる曲なんだとか。
アイラ・ガーシュインとジョージ・ガーシュインの兄弟による作品で、
アイラはジョージがもう長くは生きれないことを知ってたので、これが二人で作る最後の作品なのだと意識して歌詞を書いたという。
そんなエピソードをリハーサルで聞いた矢野顕子は、もうそれだけで胸がいっぱいになったのだとか。
マーク・リーボウがカリフォルニアからニューヨークに着いたのはコンサート開演の15分前。
コード進行を確認するくらいしかリハーサルできず、ぶっつけ本番で歌ったが、とてもできが良かったと話していました。
しばらくはこの曲をレパートリーに加えて歌い込んでいきたいと。

神戸も16年前に被災しました。聴衆の中から時折鼻をすする音がしたけれど、きっと泣いている人もいたのだろうと思います。
「今夜はこの曲を歌うつもりできました」と言ってはじまったのは「Green Fields」。グッと来ました。感無量でした。

最後の曲となった「ひとつだけ」。
キヨシローと共演したヴァージョンがYouTubeにアップされてて、矢野顕子関連の動画のなかでは断トツのヒット数なんだとか。
歌の途中で「みんなも一緒に歌いませんか?」。静かに唱和する声がホールに響きました。涙がこぼれそうになりました。

■「KOBE Sound Falling "A WEEK"」 矢野顕子
2011年4月1日(金) 神戸朝日ホール
E列13番

1.電話線
2.Evacuation Plan
3.クリームシチュー
4.恋愛宣言
5.温泉に行こう
6.トランスワールド
7.Go Girl
8.Our Love Is Here To Stay
9.All The Bones Are White
10.David
11.Happiness
12.嘆きの淵にある時も
13.Greenfields
Encore
14.春咲小紅
15.ひとつだけ

[おまけ]

ロビーにフェスティバルホールのレリーフと同じ「牧神、音楽を楽しむの図」を再現しています。



ホールのピアノは二年余り倉庫で眠っていたというフェスティバルホールのピアノでした。

終演後、ロビーでT ボーン・バーネットのチームが参加したアルバム『AKIKO』のアナログ・ディスクを購入。
東日本大震災の被災者支援の義援金を募っていたので寄付しました。

三宮センター街の垂れ幕。


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黒いカバン

2011年02月12日 | Live
昨日は大阪に雪が降りました。
積雪は三年ぶりですかね。
午前中、ちょっとした用事があって、写真は撮れなかったんですね。残念ですけれども。
そんなこんなで、午後になって、用事が済んで、ネットを見てたら、
NHKで関西ローカルですが、「第14回 熱血! オヤジバトル~中日本ブロック予選~」、やってたんですね。
全然知らなかったので見逃してしまいました~。
実はNHK大阪放送局で行われた「第14回 熱血! オヤジバトル~中日本ブロック予選~」の公開録画に参加しました。
後半にスペシャル・ゲストのライヴがあったのでメモを書いてたのですが、
ネタばれ解禁ということで公開します。

■第14回 熱血! オヤジバトル~中日本ブロック予選~
2010年12月12日(日) NHK大阪放送局T-2スタジオ
http://www.nhk.or.jp/oyaji/

司会:トータルテンボス、杉浦友紀(NHK名古屋放送局アナウンサー)
審査員:萩原健太、泉谷しげる、安めぐみ

静岡から出場したSunday Nightというバンドはクリームの「Cross Roads」を演奏したんですがめちゃくちゃ上手かったです。
ヴォーカルとギターを担当した人は学生時代にスカウトされたそうです。
このバンドは予選通過だろうなと思いました。
予想通り本大会出場となったわけですが、本人たちは意外だったらしく驚いてました。
まぁ、審査委員長の萩原健太さんに「裏のリズムが合ってない」と手厳しく批評されてたので、駄目だと思ったのかもしれないですね。

もう一組予選通過したバンドはケムルズ。
コミック・バンドで技術的には上手くはないんですが、オリジナル曲で勝負して、受けたのが評価されました。
このバンドも僕は予選通過ラインにいると思ってました。親父バンドだからこれもアリかなと、そんな感じです。

出場者の演奏が終わった後はゲスト審査員の泉谷しげるさんのライヴがありました。
僕は泉谷しげるさんが割りと好きでCDも一枚『春夏秋冬』というアルバムを持ってます。
ライヴを見たのは今回がはじめてでした。
確か5曲披露したかと思いますが、最初の曲は「野良犬」という曲でしょうか。
「旅立て女房」、「黒いカバン」、「すべての時代のせいにして」、「春夏秋冬」というセットリスト。
サポートのギターの藤沼伸一さんとデュオで「黒いカバン」のみソロでした。
まぁ吠える感じですよね、泉谷さんの場合は。パンクといっていいと思います。
生で聴く機会なんてそうそうないので今回聴くことができてよかったなと、そう思いました。

●黒いカバン



泉谷さん、この曲の最後に「海老蔵!」と叫んだのでした(笑)。

誘ってくれた友人によりますと、オンエアされたのは「春夏秋冬」のみということでした。
でもなにか象徴的ですよね。その夜にエジプトでムバラク大統領が退陣を表明したんですよ。
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さとがえるコンサート2010 @ NHK大阪ホール

2010年12月27日 | Live

矢野顕子の「さとがえる2010」も昨夜の青森市文化会館で終了。
僕はさとがえるメンバーでのNHK大阪ホール公演を聴きに行きました。
ネタばれ解禁ということで簡単にライヴの印象を書きます。



私生活においてはあまりいい一年ではなかったのかもしれない。悩んでいることが多かった。どうしても行く気にはなれず、いくつもライヴを見逃した。それでも毎年恒例の矢野顕子「さとがえるコンサート」だけは見送ることができなかった。

今年で十二回目なんだとか。ライヴは素晴らしい出来だった。バンドというよりはコンボといったほうがぴったりくる音楽。最初から出てくる音が丸く感じられて、なんとも心地いい。なんだろうこの感覚は。もしかしたら最高の音楽なのかもしれない。矢野顕子の声がやさしく語りかけるように響く。ひじょうによかった。ギターのマーク・リーボウの演奏に釘付けとなる瞬間もあった。

矢野顕子は会場のピアノのほかにキーボードを右手側に置いていた。キーボードとピアノを同時に演奏してみせた。こういうの最近見てなかった。それがよかったのかもしれない。セットもシンプルでライトがあるだけ。

今年で三年目となるマーク・リーボウ、ジェイ・ベルローズ、ジェニファー・コンドスとのツアー。このバンドはアルバム『akiko』のセッション・メンバーだからレパートリーが少ないのだと思っていた。しかし今回のライヴでアルバム『akiko』から選曲されたのはたったの5曲。前半6曲目までに4曲、本編の最後に1曲。前半の残りの2曲は「終りの季節」と「All The Bones Are White」で貴重な演奏の披露となった。

キヨシローの「恩赦」はこの日最も心の琴線に触れた曲。ソロのリハーサル中にジェイ・ベルローズがたまたま音を合わせたのを聴いて、ぶっつけ本番でやることにしたのだとか。5月の磔磔公演でもソロでの演奏を聴いたが、今回は矢野顕子の曲になっていた。

「Naima」はジョン・コルトレーンの曲に歌詞を付けたものでマーク・リーボウと二人だけの演奏。マーク・リーボウのギターをフィチャーした演奏のハイライトは「まなべよ」からのながれで、「ラーメンたべたい」は本当に素晴らしかった。

アンコールの1曲目の「Centerpiece」はランバート, ヘンドリックス & ロスの曲らしい。美しいハーモニーが印象的だった。最後は定番となった「ふなまち唄」。今回でマーク・リーボウ、ジェイ・ベルローズ、ジェニファー・コンドスとのツアーは一段落となるらしい。集大成のライヴは本当によかった。

■さとがえるコンサート2010
2010年12月10日(金) NHK大阪ホール
1階F6列24番

Akiko Yano (pf,vo,key)
Marc Ribot (g),
Jay Bellerose (ds),
Jennifer Condos (b)

Set List
01.Song for the Sun
02.Season of the end(終りの季節)
03.The Wall
04.Good Girl(いい子だね)
05.変わるし
06.All The Bones Are White
07.恋愛宣言
08.恩赦
09.Naima
10.Say It Ain't So
11.House of Desire
12.Learning(まなべよ)
13.Joy
14.ラーメンたべたい
15.Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)
Encore
16.Centerpiece
17.ふなまち唄
コメント (3)
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UTAU TOUR 2010

2010年12月23日 | Live

12月22日の札幌市民ホールでター坊と教授の「UTAU TOUR 2010」は千秋楽を迎えました。僕は一ヶ月前の11月26日にサンケイホールブリーゼで開催された大阪公演二日目を聴きに行きました。USTREAMやWOWOWの生中継があったので、ネタばれは気にしなくてもいいのかなと思ったんですが、やはりネタばれを避けて聴きに行く人の楽しみを妨げてしまうのはどうかなと思いました。そんなわけで、手元にあるメモをたよりに、一ヶ月遅れとなりましたが大阪公演二日目の感想を少しばかり書いておきます。

昨年のツアーは教授のライヴにター坊がゲストという感じでしたが、今回はアルバム『UTAU』を発表して、そのプロモーショナル・ツアー。最初からター坊とのコラボレーションではじまりました。びっくりしたのが教授の演奏が伴奏に留まらずアドリブを披露したこと。まぁ僕は昨年のツアーを見てはじめて教授のピアノ・タッチが変わったことを感じたくらいですから、アドリブなんて前からやってたよと言われたらそれまでなんですが。でも歌の途中でメロディにないフレーズをポロンポロンと弾いたときは本当に驚きました。

ター坊のステージでいえばこれは「ピュアアコースティック」の延長にあるものだと思います。弦楽器からピアノ・デュオに変わっただけ。このピアノ・デュオはター坊が教授の曲を歌うアルバムのためのプロジェクト。'80年代を中心にター坊は教授の作編曲を歌ってきたわけですが、そんな時代の懐かしい曲調で書き下ろされた新曲「a life」は詩を付けるのが難しかったといいます。全く歌詞が思いつかず、日常の思いをそのまま書き連ねることにより完成したとか。それだけ今の等身大の大貫妙子を投影した声が強く感じられてとても素晴らしいと思いました。

中盤に教授のソロのコーナーがあり、アルバム『UTAU』2枚組盤からは「aqua」が披露されました。ピアノ・ソロ作品の代表的な作品といってもいいと思います。この曲にも僕は今の時代の中の教授の思いというものを強く感じてすごく好きです。今回のライヴが素晴らしいと思ったのは昔の曲をただ演奏するのではなく、現代に生きる二人の等身大の姿をその曲の中に投影していたからだと思います。そういうものが僕の心に響いたし琴線に触れました。聴きに行って本当によかったです。

■UTAU TOUR 2010 - A PROJECT OF TAEKO ONUKI & RYUICHI SAKAMOTO
2010年11月26日(金) サンケイホールブリーゼ
1階O列21番

大貫妙子(Vocal)
坂本龍一(Piano)

Set list
01 TANGO
02 美貌の青空
03 3びきのくま
04 赤とんぼ
05 夏色の服
06 improvisation
07 mizu no naka no bagatelle
08 aqua
09 loneliness
10 the sheltering sky
11 Antinomy
12 bolerish
13 Flower
14 鉄道員
15 a life
16 四季
Encore
17 Merry Christmas Mr.Lawrence
18 色彩都市
19 風の道

=おまけ=

ブリーゼブリーゼの「ブリ CH(ブリチャン)」。
http://breeze-breeze.jp/burich.html



店内もブリ CH(ブリチャン)もすっかりクリスマス。

メリー・クリスマス。
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