このポッドキャスト番組“music united.”はJFN (Japan FM Network) が運営するサイト「reco」や、iTunes Music Storeからダウンロードすることができます。今回は46分6秒でした。
番組の冒頭は新年らしく(?)、初詣の話題から。佐野元春はある年、浅草寺でおみくじを引いて「大凶」を引いてしまったことがあったそうです。気分が悪いので別の場所でもう一度引くとまた「大凶」。やけくそになってもう一回チャレンジしたところ、またまた「大凶」。なんと3回連続で「大凶」を引いたんだそうです。帰りにむしゃくしゃした気持ちですし屋に入って「大凶を3つ引いちゃったよ」と店のおばさんに愚痴ったら、「もう、あそこは凶が多いから」と慰められたんだとか。僕も2001年に浅草寺に参拝して、おみくじを引いたことがあって、その時も「凶」でした(苦笑)。
業界初といわれる「ADVANCE MEMBERSHIP」でニュー・アルバム『Modern Boogie Syndicate』を製作したグルーヴァーズ。この「ADVANCE MEMBERSHIP」はレコーディング開始前から予約販売の受付を開始するという革新的CD制作/販売システムで、形としてはファンや支持者が出資する「ファンド」みたいなものだったそうです。
出資者にはアルバム製作の過程をオフィシャル・サイトで公開したり、アルバム発売の前にプレミア・ライヴで全曲曲順通りに演奏するのを聴いてもらったり、CDショップよりも1ヶ月早く、ボーナスCDを付けたニュー・アルバムを送料無料で先行発売したりと、いろいろと特典があったとか。そしてプレミア・ライヴの模様はライヴDVDとしてリリースをしたんだそうです。
佐野元春はニュー・アルバム『Modern Boogie Syndicate』にコメントしたそうです。そのコメントは「ハートランドからの手紙#187」として『Modern Boogie Syndicate』の特設サイトで紹介されています。
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ハートランドからの手紙#187
THE GROOVERSの新譜が届いた。前作「SETZNA」の余韻が今だ残る中、さらに磨きのかかった続編を聴かせてもらったような本作。僕は好きだ。この時代に、したたかなデラシネであるために、彼らは正直であり自由な術を得た。聴き手との絆を誇らしくかざして活動を前進させるTHE GROOVERSは、僕の中で綿々と連なる勇者の群れの一角だ。進め、THE GROOVERS。リアル・ロックを体得している君なら、僕の言っていることはわかるだろう?
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ここでライヴの話題となり、佐野元春は前回のTHE SUN TOURではアルバム『THE SUN』の楽曲はまだツアーの時点で過去の楽曲とうまく混ざりきらなかったので二部構成にしたんだと話していました。アルバム『THE SUN』について佐野元春は、曲調は1曲1曲バラバラなんだけど言葉とサウンドがひとつのトーンとマナーで貫かれているんだと話してました。
ヒット曲についての話もありました。ヒットというのはある時代の中の限られた時間、例えば1ヶ月、2ヶ月のあいだに10万、20万売れたことを指すようだけど、長い長い時間、ロング・テールで見たときに、結果10年間で10万枚売れたシングル・レコードも世の中にはあって、それもまたヒットなんだと話してました。CDショップは新譜を中心にした品揃えで、売れなくなったら在庫という形で店頭から姿を消してしまうけれど、今はネットで過去のカタログがいつでも買える状態にあるので、ロング・テールである曲が支持され、長い年月でエバー・グリーン化してゆくという曲もあると思う、山口洋が書いた「満月の夕」なんかそうだ、と佐野元春は話してました。
最後TOUR 2006「星の下 路の上」のファイナル公演となる東京国際フォーラムに触れて、ゲスト・リストに藤井一彦を入れておくからと話してました。