■坂本龍一 Playing The Piano /05
2005年12月15日(木) 大阪フェスティバルホール
1F LEFT F列 025番
坂本龍一(Piano)
Set List
01 Asience
02 Amore
03 Fountain
04 Undercooled
05 Seven Samurai
06 Chanson
07 Bibo No Aozora
08 Energy Flow
09 Shining Boy & Little Randy
10 A Flower is not a Flower
11 Merry Christmas Mr.Lawrence
12 The Last Emperor
13 The Sheltering Sky
14 Tibetan Dance
15 Riot in Logos
16 +33
Encore
17 Happy End
18 Thousand Knives
19 Aqua
20 Tamago 2004
21 Dear Liz
教授は神戸公演の後、岡山、広島とツアー。大阪公演の前日が広島だった。いつも開演前には緊張をほぐすためにワインを飲んでから出てくるのだそうだ。広島でも演奏前にワインを飲んだのだが、少し飲みすぎてしまい、最後の曲で大失敗をしたのだとか。
そんなわけで大阪の開演前はワインをやめてシガー(葉巻)にしたと話していた。タバコは健康のために何年か前禁煙したが、タバコのにおいは今でも好きなので葉巻を嗜んでから出てきたと。
神戸公演ではしもて側だったものの、ステージの奥に掲げられたスクリーンがほとんど見えなかった。大阪でも左端だったのだが、なんとかスクリーンに何が映し出されているのか見えた。教授は「fallin' letters」と言ってたけれど、字が上から下に落ちてくるのだ。それはCO2フリーの使用電量とか削減される二酸化炭素の数字であったらしい。
このような環境問題に関わる活動によって、最近は「ロハスな人」と呼ばれることが多いのだという。"LOHAS"は"Lifestyles of Health and Sustainability"の略で「環境と健康を重視しつつ、持続可能な暮らしを心がける生活スタイル」という意味。
冬のフェスティバルホールは寒い。それでも今夜は暖房が効いていたと思ったが、ステージは極寒だったらしい。教授はもっと暖かくしてくれるようにと注文を出していた。それで急遽用意されたのが暖かい飲み物。指を温めるために使っていたが、コーヒーカップに何が入っているかを、横を向いて尋ねていたが、カプチーノといったのだろうか。声がくぐもっていて聞き取りにくかった。一口飲んでいたがあまりおいしそうではなかった。
教授は曲順を入れ替えていた。大阪のファンはフランクだ。「教授、歌って~」とか「教授、こっち向いて~」とか「きゃあ~かっこいい~」とか。からかっているようにも思える(笑)。
そんな雰囲気に教授も「『Bibo No Aozora』はなぜかイタリアで受ける。アメリカでは地味だと思われてるのに、イタリア人の琴線に触れる何かがあるんでしょうね。『Energy Flow』はヒットしたけど、自分ではそこまで評価される曲だと思ってないです(苦笑)」と吐露していた。
映画主題曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」ではなぜかイントロが異常に長かった。神戸と同様、「The Last Emperor」がその後に続いたのだけど、今夜は客席から「The Sheltering Sky」のリクエストが飛んだ。「お願いします」というひと押しが効いたのか教授は急遽リクエストに応えて「The Sheltering Sky」を演奏した。
アンコールの声援に教授は「予定調和というのが嫌いなんだけど、こればかりは仕方ないよね(苦笑)」と話していた。ここで本来は「The Sheltering Sky」のはずだったのだ。
今夜は客電がついた後にも登場して「Tamago 2004」を演奏。更にアプローズがあった。まさかと思っていたが教授は現れてアンコールは4回になった。客席からは「東風」のリクエストが飛んだものの、やはり教授は首を横に振るばかり。様々な曲がリクエストされた中、「Dear Liz」を演奏して幕を閉じた。
画像はピアノ・ベスト『/05』。今回のツアーで演奏された楽曲は"ゆるみ系"のベスト『/04』にも収録されています。