■大貫妙子 ~懐かしい未来~
2009年10月27日(火) NHK-FM PM11:00 - AM00:00
DJ: 大貫妙子
GUEST: 大瀧詠一
Playlist
いつも通り/シュガーベイブ
君は天然色/大貫妙子
幸せな結末/大滝詠一
すてきなメロディー /シュガーベイブ
DOWN TOWN/シュガーベイブ
懐かしい未来~longing future~/大貫妙子
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■内容の一部を抜粋
とりあえず今日は前半部だけ。
・懐かしい未来
四月から毎月最終火曜日の夜11時から生放送でお届けする新番組。毎回ゲストを迎えての60分。
再放送は翌週火曜日の午前10時から。
生放送の番組へのメッセージは番組ホームページで受け付けているそうだ。
http://www.nhk.or.jp/n-mirai/
・台風
昨日、一昨日と関東地方に台風が近づいて本当に寒かったそうだ。今年初めてストーブを出したとか。打って変わって今日は秋晴れのよい天気で東京からでも山並みが見えたという。「朝から忙しくてちょっとだけ眠い」とター坊。
・Pure Acoustic 2009
年末恒例としては最後のアコースティック・コンサートとなる「Pure Acoustic 2009」。
11月1日、東京、水道橋JCBホール、11月4日、大阪、サンケイホール・ブリーゼ。
金子飛鳥さんがアメリカに移住するため現メンバーは解散するそうだ。
・いつも通り
シュガーベイブ唯一のシングル「DOWN TOWN」のカップリング曲でアルバム『SONGS』にも収録。
アルバム『SONGS』はナイアガラ・レーベルの記念すべき第一弾でプロデュースとミックスは大瀧詠一さん。
「声にビブラートがかかっていて歌い方が全然違う」とター坊。
・こわい
1973年に出会った二人。面と向かって話すのは今回が初めてだという。大瀧さんはシュガーベイブ時代からター坊が怖がってるというのを山下達郎さんから聞いていたそうだ。こわいというのは昔のお父さん(地震、カミナリ、火事、親父といわれていた時代の父親像)のような存在なのでこわいのだとター坊。
・はっぴいえんど
ター坊はシュガーベイブの前にやっていたフォーク・グループで活動していた頃にはっぴいえんどを見たことがあるという。どこか忘れたけれどホールで見た記憶があるのだとか。そのとき全員下を向いて演奏していて、お客さんに対して何かを聴かせる態度ではなかったそうだ。アルバムはすごくいいのに、とても印象が悪くて驚いたとか。
「人前に立つのが恥ずかしかったんだよね。未だにそうなんだけれど。まだ人に聴かせる技術ではなかったという認識もあったんでしょうね」と大瀧さん。
・大滝詠一“A LONG VACATION"トリヴュート
これまでトータルで250万枚を売ったと言われている大滝詠一の名盤『A LONG VACATION』を全曲女性アーティストでトリヴュートしたアルバム『A LONG VACATION From Ladies』が11月4日にリリースされる。
最近、とあるスタジオで会ったという二人。大瀧さんはトリヴュート・アルバムにター坊が参加していて驚いたという。
「トリヴュートって亡くなった後に出るものだと思うが、最近やたら多いのでいいのかな」とター坊。
「でも実際ね、いないようなものだからね。実質的に言うならば。アルバム'84年から出てないから。四半世紀アルバム出てないでしょ。シングルは2枚、しょうがなくして出したんだけど。だから自分で自発的に作ったのはもう四半世紀前に終わってるわけですよ。もしいいものであれば、トリヴュートされるような対象にあると思うんだけど。日本の場合、トリヴュート流行ってて。ただアルバム毎というのあまりないと思うんですよね。びっくりしましたよ」と大瀧さん。
・君は天然色
トリヴュート・アルバム『A LONG VACATION From Ladies』でター坊は「君は天然色」をカヴァーしている。アルバムの中から3曲挙げろと言われて「君は天然色」と「スピーチバルーン」と「カナリア諸島にて」が自分の声に合うと思って丸を付けたそうだ。
大瀧さんから苦心したところを訊かれて、「苦心はない」とター坊。言葉とメロディの乗っけ方がよくて、歌っていて飽きないし歌いやすかったという。しみじみよくできていると思ったそうだ。大瀧さんは1番と2番と3番、意識して歌い方を変えて歌っているそうだ。作者のみが許される唯一の遊びで、だから本来のメロディではなくて、ター坊が歌っているのが本来のメロディだという。
・飛びます
大瀧さんは「君は天然色」が「いつも通り」と似ていると話す。ミディアム・テンポにすると「いつも通り」になるんじゃないかと。大瀧さんは「いつも通り」が好きなんだとか。昔、家にジュークボックスがあって、シングル「DOWN TOWN」を入れていたら、いつの間にかお子さんが「いつも通り」を覚えて歌っていたという。最後の"飛び出す"を"飛びます"と歌っていて、「なんでそこだけ二郎さんなんだよ」と突っ込みを入れるのが楽しかったそうだ。
・ミキサー
ナイアガラ時代はヴォーカルの録音に時間をかけなかったという。大体二回くらい歌って終わり。締め切りの問題もあったが、それよりも早くミックスがしたかったそうだ。ミックスの作業がレコーディングでいちばん好きな作業なんだとか。
「根っからのミキサーじゃないですかね。そういうもんだと思いますよ」と大瀧さん。
・無農薬
アルバム『SONGS』に収められている「蜃気楼の街」、「風の世界」、「いつも通り」の3曲が大瀧さんにとってター坊の全てなんだそうだ。「何度も聴いたからね。歌声を聴くと今にして思えばなんだけれど、無農薬の感じがするね。田んぼに入ってるのもむべなるかなって気が.....。ある種の音楽的なクリエイティブな活動と形が変わってるけども同じことなんじゃないかなと思ったんですよ」と大瀧さん。
続く。