Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

こんにちは博多駅&筑後船小屋駅、さようならリレーつばめ&船小屋駅

2011年02月27日 |  □九州新幹線全線開業
 試乗会を終え、わずか51分という時間で到着した博多駅。駅ビルオープンを来週に控え、工事も終盤です。


 筑紫口みどりの窓口上には、前日、さくらをモチーフにしたからくり時計が設けられました。ローカルニュースでずいぶん話題になっていましたが、思っていたより小さかったです。


 在来線駅舎では、下りの試乗会の受付も行われていました。


 みどりの窓口の横には「つばめカフェ」が開店準備中。なつかしの「つばめビュッフェ」の再現メニューなんか登場しないかなあ…。


 駅前の工事は続いていますが、駅ビルそのものは完成。


 大時計も、時を刻み始めています。


 熊本の観光キャラバンも繰り出していました。


 これといった「たまり場」のなかった博多駅前ですが、洒落た公園的空間がしつらえらています。天気の良い日の待ち合わせ場所には良さそう。

 
 JRの駅ビルに掲げられた、阪急と東急の商号。九州人としては何も感じないけど、関東・関西の人には違和感ある風景かも!?


 JR、阪急、東急とも、会員カードの受付に行列ができていました。




 内部の各テナントの看板も、しっかり照明が入っています。


 2フロア分ながら、大きく広く、シンボリックな吹き抜け空間。西鉄福岡の、ソラリア広場のようなスポットになるかも。


 隣接する博多バスターミナルも大掛かりな改装中で、博多駅とは2階レベルのペデストリアンデッキで直結することになりました。今の駅とバスターミナル間の移動は、狭い横断歩道を渡らねばならず、ちょっとしたストレス。かなりスムーズになり、乗換え時間も短縮されそうです。

 博多駅ビルは3月3日オープン。3月1日の内覧会に行けるかも…?というチャンスを得ており、今から楽しみです。


 博多駅見物を終え、地下街で久留米までの4枚きっぷのばら売り・780円を購入。普通運賃との差は60円にしかならず、わずかな金額で特急の乗り心地を楽しめます。こんな楽しみも、3月11日限りです。


 リレーつばめ自由席の乗り心地を楽しみ26分、久留米に舞い戻りました。

 車窓に見えた筑後船小屋駅の様子が気になり、船小屋へ車を走らせてみました。開業初日は筑後船小屋発の一番列車に乗る予定なので、下見も兼ねてのドライブです。40分ほどかかりましたが、朝方なら30分もかからない道のりと思います。


 筑後船小屋駅に行く前に、船小屋駅に寄り道。新幹線新駅への発展的解消とはいえ、あと2週間で消える駅です。写真を撮りに来ている人も、2組いました。




 駅舎には筑後船小屋駅の開業を祝うのぼりはありましたが、具体的な「お知らせ」の類は一切見当たらず。言わずもがな、皆さんご存知のニュースでしょう?といったところでしょうか。


 無人で普通のみ停車の、のどかな駅です。新幹線、それも大阪直通列車も停車するのですから、3階級特進といえる発展を遂げることになる、前夜の姿です。


 駅の真横の高架橋を、新たな時代の主役が駆けて行きます。


 数百メートル南に下った場所にあるのが、新駅・筑後船小屋。1年前には工事に手をつけた様子もなかった在来線駅舎も、ようやく姿を現していました。


 右、在来線。左、新幹線。新在併設駅とされている筑後船小屋ですが、乗換えにはかなりの余裕を見た方が良さそうです。


 駅付近の公園用地は、まだまだ工事中。あと2週間で完成するとは思えず、「公園の中の駅」が実現するまでには、しばらくかかりそうです。






 在来線「リレーつばめ」が、最後の力走を見せます。最大11両もの編成を連ね、20分ごとに駆けていった迫力ある姿も、忘れずに記憶に留めておきたいものです。


 広域公園を見下ろしながら走る800系新幹線。

 というわけで、試乗会の長い1日が終わりました。来週末は忙しいため、在来線が華やぐ姿を見られるのも、これが最後になりそうです。九州のメインルートとして、長い間、お疲れ様でした。

九州新幹線試乗会に参加しました

2011年02月27日 |  □九州新幹線全線開業
 2月26日、27日の2日間に渡って開催される、九州新幹線試乗会。約1万人もの枠が用意されたにも関わらず、はるかに越える26万人余りもの応募があり、狭き門となりました。
 僕ももちろん応募したものの、十数倍という倍率に阻まれあえなく落選。しかし日頃から鉄道好きをアピールしておけば縁に恵まれるもので、26日の上り列車4人分の乗車「権」を当てた同期のご家族に“随行”させて頂けることになりました。

 同期の実家は熊本なので、試乗会も熊本発。10時17分発と早めで、熊本の街を見る時間がないのは残念だけど、新幹線に一足早く乗れる喜びに比べたら、小さなことです。


 というわけでまずは、久留米発8時41分のリレーつばめで熊本へ。


 リレーつばめのロゴはすでになく、3月からの転属に備え汎用性のあるロゴに切り替わっています。




 残り2週間となったリレーつばめの「お名残乗車」でもあるので、今回はグリーン個室をおごってみました。とはいえ100km以内での追加料金は、2000円。JR他社より圧倒的に安く「プチ贅沢」の範疇です。

 ちなにみ同期は熊本人で、リレーつばめも出張や所用で何度も乗ったそうですが、個室の存在は知らなかったとのこと。
 「上司を乗せる時なんかには、良かったのに」
 と悔しがっていました。確かにリレーつばめになってからは、個室の積極的なアピールがされておらず、少し「宝の持ち腐れ」になっていた感があります。


 大牟田を出ると、車内放送でリレーつばめとしての走行はあと2週間であることや、787系電車の歩みなどが紹介されました。
 記念撮影ボードは「リレーつばめラストラン」のバージョンになっており、記念にピンバッジを買い求めたところ、おまけにさよならステッカーも。新幹線の開業という華やかな話題の影で、子ども心に胸躍らせたリレーつばめ号が引退することが、急に寂しくなってきました。

 ただ、さすがはJRの中でも上質な接客を誇る、JR九州の客室乗務員。

 「3月からは、長崎行きの『かもめ』に入りますよ。つばめの頃も個室は海と逆側でしたが、長崎本線だと窓からの有明海がきれいだと思います。是非ご利用下さい」

 と、また乗りたくなるようなおすすめ情報をくれました。そうだ、グループで家族で、個室に乗って長崎に行こう!

 熊本まで50分の道のりも、ゆったり個室でくつろげば、あっという間。工事たけなわの熊本駅に到着です。






 熊本駅は、新幹線口の駅舎はできたものの、在来線側の建て替えはしばらく先。
 それでも駅前にはタワーマンションが立ち、ハイセンスな歩道橋が完成間近です。市電の線路もぐっと駅舎側に寄せられて乗り継ぎが便利になり、芝生軌道も導入。面目を一新しました。

 「街はずれ」と揶揄される熊本駅ですが、数年のうちにぐっと再開発が進行する…かもしれません。


 新幹線口の駅前には、しゃれた上屋と水のモニュメントが設けられていました。


 プラレールの展示も。


 新幹線熊本駅は白木の内装が美しく、新築の家のような香りが漂います。久留米も頑張っていますが、さすがは政令市熊本、気合の入り方が違うようです。


 改札をくぐり、ホームの上へ。


 上り、新玉名。下り、新八代。新幹線の駅名が並びます。


 ガラス張りの明るいホーム。駅前広場を見下ろせます。
 待つ間に、回送列車が一本、上っていきました。




 いよいよ、試乗する列車が入線。大阪直通ができる、青磁色のN700系です。一斉にシャッターが切られます。
 入線からドアが閉まるまでは5分、さらに発車まで5分。走行中は景色を楽しみたいので、早足で車両の内外を見て周ります。


 角度によっては、愛嬌を感じる前面スタイル。


 「試乗会」の表示も貴重品です。


 手を携える九州と西日本の証。


 指定席車とは思えないグレードを誇る、4列座席。「ひかりレールスター」よりもよりふんわりとフィットする座席で、これなら鹿児島から大阪までの4時間でも苦になることはなさそうです。


 背面テーブルの車内案内には、「鹿児島中央方面・新大阪方面」の文字が。両都市が直通になる証です。


 グリーン車には試乗会の招待客を割り当てず、見学自由とされていましたが…


 すっかりくつろいでいる、6号車の招待客の皆様(^^;;) おかげで、座り試しはまったくできませんでした。ルールはルールとして定めたのですから、守ってもらうような呼びかけはして欲しかったなぁと思います。


 そしてこちらは自由席。2×3列の座席は東海道・山陽新幹線と同じで、これまでの800系に比べるとやっぱり窮屈な印象。自由席なら、800系編成が狙い目です。
 それでも照明や配色に気を配ってあり、優しい印象を受けました。


 デッキまわりの通路はカーブを描いた木目調で、これまたシックなイメージ。JR西日本と九州のデザイン思想の、双方が取り入れられているように感じました。


 洗面所に並んで、パウダールームまで設けられています。


 そうこうしているうちに発車時刻を迎え、試乗会列車はスルスルと熊本駅を離れました。高架橋からタワーマンションやオフィスビルが立ち並ぶ景色を見ていると、岡山か広島にでもいる気分になります。


 右手に熊本城が見えます。福岡方面からの列車だと、熊本市内に入った目印になりそうです。

 市街地を抜けるとトンネルへ。車内はまったくといっていいほど揺れず、音も風を切る音くらいしか聞こえません。スピード感を感じないほどで、260kmといわず300kmを出す余力はあるんじゃないかと感じるほどでした。


 田園地帯に出たかと思うと、10分で新玉名着。試運転列車は、各駅停車の「つばめ」ダイヤでの運行です。
 新玉名といえば、駅前に菜の花畑を作っておもてなしをする取り組みがありますが、まだ春は先。ダイヤ改定の頃には、黄色い絨毯に囲まれた駅を見られることでしょう。


 再びトンネル地帯を通り、新大牟田。早い。往路の特急に比べれば、まさに「あっという間」です。スピード感は感じませんが、確かに今までと比べ物にならない早さで移動してきています。


 トンネルから平地に抜ければ、筑後船小屋。駅から見渡す限り広がる公園予定地は、まだ工事中の様子です。新幹線に「肯定的」な人が多いと思う試乗会ですが、車内から駅前の様子を見た参加者からは、少々辛辣な意見も聞かれました。


 平野を走っていると、右手には成田山の観音像の姿が。え、もう久留米!?
 久留米市内の防音壁は高く、時々切れる壁の隙間から現在地を推測する他ありません。荒木だ、試験場前だと思っていたら、あっという間に自宅マンション横を通過しました。
 駅前タワーマンションと市役所のツインタワーに迎えられ、久留米着です。


 2面2線の久留米駅、かなり小さな駅という印象です。いつも下から見ている分には、そうも感じないのですが…


 久留米駅出発。タワーマンションがあるだけで、「都会感」が増すようです。


 ブリヂストンとアサヒの工場群に見送られます。


 筑後川の流れも、いつもより高い位置から見ると新鮮。宝満川との合流地点も、手に取るように分かります。


 平野部を新鳥栖に向かいます。新鳥栖までは、わずか7.1km。スピードはさほど上げられず、徐行といった速度です。新鳥栖、久留米双方に停車する列車は半分以上あり、この間もどかしい走りをする列車は多くなりそう。


 新鳥栖駅は、2面4線で久留米駅よりもはるかに大きな規模。本営業時には、一部列車で追い抜きも行われる予定です。


 高架から地上になり、県道川久保線をくぐれば筑紫トンネル。車内放送では、九州新幹線で一番長いが、わずか4分で通過―との案内も。


 筑紫トンネルに限ってケータイも使えます。が、さすがにWillcomはダメでした!


 トンネルを抜ければ那珂川町。標高は高いらしく、福岡のビル街が見下ろせます。
 鳥栖から一気に山をくぐって那珂川とは、地元民にとって「そんなのアリ!?」という驚きのルートで、まさにこの間はワープといったところ。


 山陽新幹線の博多車両基地を横目に通過すれば、博多南線として既に営業されていた区間へ。博多南線は騒音抑制のため速度を落としていましたが、この列車も速度は抑え目に感じました。こちらも、ちょっともどかしい区間です。


 「ひかりレールスター」に出迎えられれば、博多着。なんだか不思議な感覚です。熊本から博多まで、わずか51分。しかもノンストップ列車ならば32分と、さらに早くなります。開業2日目には乗車予定で、こちらも楽しみ。

 折り返しの列車も試乗会列車になるようで、すでにホーム上には長打の列が出来上がっていました。