Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

GW前半戦は、天草グルメの旅

2014年05月10日 | ■旅と鉄道
 4月29日の「昭和の日」は、JR九州旅行の「駅長おすすめの日帰りグルメきっぷ」を使っての、天草グルメ旅に出かけました。日帰りグルメきっぷは、往復のJR券と目的地での食事がセットで、大幅割引になったパック商品。きままに電車の時間を選べるのも、嬉しいところです。
 今回の松島観光ホテル岬亭のプランは久留米発9,570円ですが、熊本から乗るメンバーもいたので、熊本発(4,730円)と「ビックリつばめ2枚きっぷ」を組み合わせました。


 新幹線でわずか30分、熊本へ。特急「A列車で行こう!」に乗って天草の玄関口・三角を目指します。なお指定席特急券は別払いのオプションです。


 今回は6人グループでしたが、ボックスシートが2組確保されていたのは嬉しい配慮。テーブルが広く、顔を突き合わせてのワイワイ旅行です。


 A列車の楽しみは、1号車に設けられたA-TRAIN BAR。大人のための観光列車にふさわしい、アルコールが中心のビュッフェです。
 ただ熊本~三角間はわずか40分間とあって、どうしても混雑してしまうのは泣き所。出遅れると、「Aハイボール」を手にするのはコース中盤ということになってしまいます。博多延長運行の時だと、ゆったり楽しめそうですが…。


 残念ながら曇り空ですが、デコポン入りのAハイボールを傾けながらの旅は、気分格別です。飲み干す頃には、三角到着の放送が流れていました。


 宿から三角駅までは、送迎と船を選べます(ただし船コースは1,000円強割高になります)。今回は船に弱いメンバーがいたので送迎を頼んだのですが、船にも乗ってみたいので、片道だけ船賃(900円)を払って有志で乗ってみました。
 天草宝島ラインは、A列車と同じく水戸岡鋭二氏のデザイン。A列車に接続するダイヤが組まれており、これまでバスに押されていた列車+船の天草アクセスがにわかに脚光を浴びています。


 船室も「水戸岡デザイン」されていますが、やはり2階デッキで風を浴びながらの旅が最高!少し肌寒かったけど、天草の島々と橋が右に左に展開します。
 デッキの柵は案外低くて、ちょっとスリリングでした。


 前島まではわずか17分、ジェットスキーの出迎えを受けました。
 海をショートカットするルートだけに、陸路よりだいぶ早いだろうと思っていたのですが、港には送迎班が待っていました(笑)。


 岬亭に入れば12時で、ちょうどお昼時。パンフレットではレストラン食と書かれていましたが、部屋に通してもらえました。
 さっそく「お母さんのおかげです。」コースの始まり。エビは天ぷら、焼き、踊り食いと3匹も出てきました。


 鯛もどどんと姿造り!
 海の幸がてんこ盛りの食事は豪勢で、これだけで4,730円の価値は充分にありそう。日帰りグルメ、お得感はかなり高いです。


 さらに温泉入浴もセットで、家族風呂もサービスで使えます。家族風呂サービスは女性陣に使ってもらい、男性陣は大浴場へ。海が見えないのは残念だったけど、ガラガラの風呂でのんびりくつろぎました。
 ただ帰路の送迎は14時出発で、2時間ではちょっとバタバタな感じで残念! もう少し長く滞在できればと思うのですが、A列車の時間に合わせるにはこの時間が限界で、難しい面はありそうです。


 送迎バスで三角へ。天草五橋から眺める島々も、船とはまた違った風景で、片道船+片道送迎というコースがあってもいいなと思います。
 送迎バスは三角駅はもちろん、熊本市内や空港まででも行ってくれるという大サービスぶりです。とはいえ市内まで行ってしまっては切符がもったいないので、三角西港まで送ってもらいました。




 九州の近代化遺産として世界遺産入りを目指す西港は、精巧な石積みの岸壁や、港湾施設の洋館が今も残る界隈。規模は違えど、門司港レトロのような雰囲気を楽しめます。


 高台には旧三角簡易裁判所があるというので行って見れば、そこには寺子屋のような木造建築物が…


 しかし内部は、確かに裁判所。中に入っての見学も自由で、裁判ごっこも楽しめます(笑)。
 意外にも最近、平成4年まで現役の裁判所だったとのことです。


 熊本までの帰路は、普通列車で。


 御輿来海岸はちょうど干潮を過ぎており、この時に夕陽が沈む風景は実に素晴らしいとのこと。
 今日は残念ながら曇り空でしたが、絶好の風景は年に何度もあるものではないそうです。


 富合駅近くの九州新幹線熊本総合車両所には、試験運転を始めたばかりのフリーゲージトレインの姿が!
 降りて近くで見たい衝動にかられますが、今日はグループ旅行。じっと我慢です。


 熊本では友人の案内で、塩ラーメンの名店へ。とんこつラーメンが主流の九州では、とんこつではない旨いラーメンには、なかなか出会えないものです。
 あっさりながらもきちっと「味がある」塩ラーメン、うまかった!


 友人宅前から見た、熊本駅新幹線口。ホームからの光が、駅前を照らします。
 夜8時過ぎですが、新幹線で買えれば久留米に着くのも同じ8時台。充実の日帰り旅行でした。

GW韓国2014【4】世宗市を走る本格的BRTに乗る

2014年05月10日 | ■旅と鉄道
 早くもGW韓国旅行は最終日の5月6日。ソウルから陸海路で九州を目指しますが、途中でちょっと寄り道してきました。


 昨夜の後半からの記憶は曖昧で、旅館で目覚めて外に出てみれば、そこは鐘路3街であることを初めて知る(笑)。地下鉄でソウル駅へ出て、朝8時50分のKTXに乗りました。
 KTXの座席は狭い、リクライニングしない、進行方向と逆向きの席があると不評ふんぷん。開業2年後にはライセンスが切れるので、その際には改修を…という話でしたが、開業10年を迎えてもその気配はありません。




 わずか40分で、留学先でもあった忠清北道の玄関口・五松駅着。2010年に開業した新駅(正確には休止中の在来線の駅があったので、旅客扱い復活)で、周囲には高層アパート群が立ち始めています。
 高架下から出発するオレンジ色のバスが、世宗市方面のアクセス交通・世宗BRTです。


 世宗市は、ソウルにある行政機関を移転させる「第2首都」ともいえる新都市で、現在は移転の真っただ中。駅からは電車や地下鉄ではなく、BRTが主要アクセス手段になっています。
 駅を出発したバスは、すぐさま6車線の幹線道路に出て時速80kmで走り始めました。真ん中の2車線がバス専用となっており、信号もなく、路線バスとしてはかなり早いスピードで走ります。


 ソウルの「中央バスレーン」とは異なり、主要な交差点では高架や地下で立体交差になるのが大きな特徴。信号に左右されることはほとんどなく、高い定時性を確保しています。


 ほぼノンストップで、世宗政府庁舎バス停に到着。市街地でも専用レーンは確保されており、バス停にはホームドアが設けられていて、「駅」と呼んでいいような体裁が整えられています。


 市内を快走するBRTの背後では、政府庁舎の建設工事が進行中。全3期に渡る移転工事のうち2期まで終わっており、今年に予定されている3期移転に向け、連休中にも関わらず急ピッチで工事が進んでいました。
 バス停前には政府庁舎案内室があったのですが、さすがにこちらはお休み。固い門扉が閉ざされていました。ふわりとした現代的な建築物が並びますが、政府機関だけに、ガードは固くなっています。


 道路をまたいで曲面を描く、ダイナミックな巨大ビル。これらのビルが市内にいくつも立ち、中央省庁が入居しています。それぞれの建物はブリッジで結ばれ、省庁間の連携を図っていますが、端から端まで歩いていたら30分はかかりそう。
 砂利敷きの駐車場は多く見られ、まだ外回りの工事には至っていない場所も多いようです。


 公園のような憩いの場や、菜の花畑やコスモス畑の区画もあり、作られた人工都市ながら自然を感じられる工夫もなされていました。
 ところで国会機能はソウルに残っており、省庁の国会対応ってどうするんだろう…という素朴な疑問が。余計なお世話か。


 地下の専用トンネルに入って行く、BRT。周辺では高層マンションの建設が、びっしりと続いています。
 賛否両論の行政機能移転ですが、10年後にはまったく変わった風景になっていることは、間違いないでしょう。


 BRTバスに乗って、今度は大田地下鉄の盤石駅方面へと抜けます。住宅街のバス停では大挙、官僚ではなく普段着の市民が大勢乗り込み、普通の路線バスの雰囲気になりました。大田市内までのスピーディーな足として、人気なようです。
 幹線道路の真ん中には自転車レーンが設けられ、屋根にはずらりと太陽光発電設備が並んでいました。盤石駅で地下鉄に乗り継ぎ、大田駅へと抜けました。


 お昼時ではありますが、食堂に入る時間もなかったので、売店の弁当に初挑戦。駅弁といった風情はありませんが、その場で肉を焼き、たきたてご飯を詰めてくれるので、弁当といえどほぼ食堂の味です。その分7,000ウォンと、値段もちょっといい食堂レベルでした。
 連休最終日の午後とあって、KTXは満席。ただ蔚山で、1/3以上の乗客が下車していきました。2010年末の蔚山駅開業から3年半、すっかり蔚山への主要アクセス交通の地位を確立したようです。


 釜山駅前のカフェでコーヒーを飲めば、もう日本に帰る時間しか残されていません。釜山大橋に見送られ、韓国の地を後にしました。


 博多湾にいたる頃には、空は夕暮れに。つつがなく、GWの旅はフィナーレと相成りました。