毎年2月、10万人規模の来場者で賑わう、久留米・城島「酒蔵開き」。しかし広島に目を向けると、なんと25万人もの動員を誇る酒イベントがあります。
その名は「広島酒まつり」。地元の酒だけではなく、全国から1,000を越える銘柄が集う、日本酒博覧会とでも呼びたいお祭りです。
城島酒蔵開きでも大賑わいの印象なのに、20万人を超える酒イベントとは一体どんなものなの? そんな興味と、もちろんおいしいお酒を楽しみに、体育の日3連休、広島へ旅立ちました。
10月11日土曜日、始発の「つばめ」に乗るため朝5時に起床。6時には久留米駅に到着しました。
九州新幹線開業日と、1周年の日に乗って以来の始発新幹線。さすがは連休初日とあって、早起きの旅人で50人以上の乗車がありました。
今回は2人旅なので、博多~広島間は「こだま往復割引きっぷ」を利用。前日まで購入できるので使いやすい切符ですが、2名以上の同一行程の利用が条件になります。
博多駅6:33発の「こだま730号」は、元祖300km/h新幹線・500系。1997年のデビューから17年、今は「こだま」として活躍しますが、今もって色あせないかっこよさにしびれます。
そして「こだま730号」の1号車に連結されているのが、1両まるごと子ども向けスペースになった「プラレールカー」。早朝の新幹線ながら、親子連れでいっぱいです。
靴を脱いで、心置きなく声を出して遊べる新幹線は、家族旅行の強い味方!こだま用の割引きっぷなら、こども運賃が3,000円になるのも嬉しいところです。アテンダントさんも2名が乗務し、思い出作りをサポートしてくれます。
もちろんその名に違わず、車内にはプラレールが走り回ります。僕も、子どもの頃にはハマったおもちゃの一つ。童心に帰ってしまいました。
指定席3両のうち1両は元グリーン車で、2両は「レールスター」の廃車発生品の座席を装備。いずれも4列シートで快適な旅を楽しめます。
一方の自由席は、原型の5列シート。狭いながらも、トータルで色彩がコーディネートされたスミレ色の座席は、今もって新鮮です。6号車にも「お子様用運転台」があり、1号車より空いてて穴場かも。
早朝の「こだま」は「のぞみ」の追い抜きが少ない分はやく、1時間半で広島着。朝ごはんを食べて、在来線の電車に乗り換えました。会場最寄りの西条駅までは、普通電車で約30分。
定期列車は混みそうだったので、4分後の臨時電車へ転身したところ、ゆったり座って行けました。それでもほぼ満員で、西条駅のホームは人で埋まりました。
この時点で酒まつり開幕の10分前だったのですが、橋上化工事中の駅舎の前はすごい人だかり。どこでも「ウコンの力」を売ってて、酒呑みの胃袋をサポートします。
まずは酒ひろばへ。前売り入場料1,600円で、全国全都道府県から集結した1,018銘柄が、最大10時間飲み放題という夢のような広場です。
開会4分後、入口にはさっそく行列ができていました。まあ混雑するのは仕方がないよねと、最後尾を探して歩き始めてみると…
行けども行けども、最後尾が見当たらない!結局街区をぐるっと3/4周した、数百メーター先が最後尾でした。
行列に並び、結局会場に入れたのは35分後。いやはや、聞きしに勝る盛況ぶりです。
ようやく入った「酒ひろば」は、もちろんぎっしり満員状態。お酒一杯を貰うにも行列ですが、そこは賑わいを楽しむ余裕を持ちたいところです。
北海道・東北方面の人気が高く、鹿児島や沖縄などの珍しい日本酒も早々になくなっていました。「常連さん」はお盆を持ってきており、グループで交代で貰いに来るのが賢い楽しみ方のようです。
ズラリと並んだ、酒、酒、酒。銘柄に詳しいわけでもなく、目録に書かれた一言PRが手掛かりです。
二人でシェアしつつ20銘柄を飲み比べ。秋田「ゆきの美人」や、愛知「蓬莱泉」あたりが気に入りました。ここで気に行った酒蔵を目指して、旅するのも楽しいかも。
「酒ひろば」のお向かいは、「五千人の居酒屋会場」。ステージのパフォーマンスを見ながら、出店で買ったおつまみを食べつつ1杯やれる広場です。
こちらもほろ酔い気分の人でぎっしりでした。
さて全国の酒を楽しめる酒まつりですが、地元酒蔵の蔵開きも見逃せません。酒蔵通りに行けば、こちらもイベント会場に負けず劣らずの人出です。
メインストリートは、左側通行で通行人をさばいていました。
まずは西条鶴醸造へ。歴史ありげな母屋では、展示会が開かれていました。
その奥まで行列を進めば、無料試飲コーナーが…。うまい酒の後は、仕込み水を「和み水」にしました。
続いて賀茂鶴。西条の酒蔵の「標準仕様」ともいえるレンガの煙突と、下見板の洋館風の事務所が並びます。
広い広い醸造場は、見学できる催しも盛りだくさん。菰樽づくりの実演が行われていました。
500円なりで、大吟醸など高級酒を4杯呑める有料試飲も大人気。長い行列ができていました。
福美人酒造では、升で純米吟醸を提供(500円)。杉のいい香りに、お酒のおいしさもひとしおです。
だいぶ酔ってきたので、理性では「もうこのくらいにしておこう」と思うのですが、次々においしそうなお酒が現れて雑念がかき消されてしまいます。
賀茂泉酒造の蔵開きも、大規模で人が集まっていました。
1杯100円なりの有料立ち飲みコーナーは、「角打ち」と呼びたい雰囲気。ほどよく冷えた生酒は、天にも昇る味わいでした。
もとの事務所と察せられる下見板の建物の2階は、喫茶コーナーになっていました。畳を敷き、酒樽の蓋をテーブルにして花を飾れば、モダンな喫茶店になってしまうのだから不思議です。
お酒も飲めたのですが、さすがに一休みして、コーヒーと茶菓で一息つきました。窓の外には蔵元の煙突と山並み。いい時間です。
最後は、御建神社へお参りに。酒蔵通りからは線路を挟んで5分ほどの距離があり、訪れる人は多くありませんでしたが、ここは「酒の神様」です。
おいしいお酒に出会えた感謝を込めて、手を合わせました。
1日目は8時頃までイベントが続きますが、夕方5時台の電車も帰路につく人で混雑していました。
広島市内のホテルにチェックインした後は、繁華街へ。仕事つながりの知人と落ち合い、広島名物づくしの宴と相成りました。
「美酒鍋」は、鍋にとっくり一本分の地酒をそそいだ名物料理。アルコールは飛んでしまいますが、香りはしっかり残ってます。夜になり肌寒くなってきましたが、体の中から温まりました。
ウニホーレンはその名の通り、ほうれんそうにウニを乗っけた、瀬戸内の恵み。
地酒にもよく合い、お腹もココロも満足の夜は過ぎて行きました。
その名は「広島酒まつり」。地元の酒だけではなく、全国から1,000を越える銘柄が集う、日本酒博覧会とでも呼びたいお祭りです。
城島酒蔵開きでも大賑わいの印象なのに、20万人を超える酒イベントとは一体どんなものなの? そんな興味と、もちろんおいしいお酒を楽しみに、体育の日3連休、広島へ旅立ちました。
10月11日土曜日、始発の「つばめ」に乗るため朝5時に起床。6時には久留米駅に到着しました。
九州新幹線開業日と、1周年の日に乗って以来の始発新幹線。さすがは連休初日とあって、早起きの旅人で50人以上の乗車がありました。
今回は2人旅なので、博多~広島間は「こだま往復割引きっぷ」を利用。前日まで購入できるので使いやすい切符ですが、2名以上の同一行程の利用が条件になります。
博多駅6:33発の「こだま730号」は、元祖300km/h新幹線・500系。1997年のデビューから17年、今は「こだま」として活躍しますが、今もって色あせないかっこよさにしびれます。
そして「こだま730号」の1号車に連結されているのが、1両まるごと子ども向けスペースになった「プラレールカー」。早朝の新幹線ながら、親子連れでいっぱいです。
靴を脱いで、心置きなく声を出して遊べる新幹線は、家族旅行の強い味方!こだま用の割引きっぷなら、こども運賃が3,000円になるのも嬉しいところです。アテンダントさんも2名が乗務し、思い出作りをサポートしてくれます。
もちろんその名に違わず、車内にはプラレールが走り回ります。僕も、子どもの頃にはハマったおもちゃの一つ。童心に帰ってしまいました。
指定席3両のうち1両は元グリーン車で、2両は「レールスター」の廃車発生品の座席を装備。いずれも4列シートで快適な旅を楽しめます。
一方の自由席は、原型の5列シート。狭いながらも、トータルで色彩がコーディネートされたスミレ色の座席は、今もって新鮮です。6号車にも「お子様用運転台」があり、1号車より空いてて穴場かも。
早朝の「こだま」は「のぞみ」の追い抜きが少ない分はやく、1時間半で広島着。朝ごはんを食べて、在来線の電車に乗り換えました。会場最寄りの西条駅までは、普通電車で約30分。
定期列車は混みそうだったので、4分後の臨時電車へ転身したところ、ゆったり座って行けました。それでもほぼ満員で、西条駅のホームは人で埋まりました。
この時点で酒まつり開幕の10分前だったのですが、橋上化工事中の駅舎の前はすごい人だかり。どこでも「ウコンの力」を売ってて、酒呑みの胃袋をサポートします。
まずは酒ひろばへ。前売り入場料1,600円で、全国全都道府県から集結した1,018銘柄が、最大10時間飲み放題という夢のような広場です。
開会4分後、入口にはさっそく行列ができていました。まあ混雑するのは仕方がないよねと、最後尾を探して歩き始めてみると…
行けども行けども、最後尾が見当たらない!結局街区をぐるっと3/4周した、数百メーター先が最後尾でした。
行列に並び、結局会場に入れたのは35分後。いやはや、聞きしに勝る盛況ぶりです。
ようやく入った「酒ひろば」は、もちろんぎっしり満員状態。お酒一杯を貰うにも行列ですが、そこは賑わいを楽しむ余裕を持ちたいところです。
北海道・東北方面の人気が高く、鹿児島や沖縄などの珍しい日本酒も早々になくなっていました。「常連さん」はお盆を持ってきており、グループで交代で貰いに来るのが賢い楽しみ方のようです。
ズラリと並んだ、酒、酒、酒。銘柄に詳しいわけでもなく、目録に書かれた一言PRが手掛かりです。
二人でシェアしつつ20銘柄を飲み比べ。秋田「ゆきの美人」や、愛知「蓬莱泉」あたりが気に入りました。ここで気に行った酒蔵を目指して、旅するのも楽しいかも。
「酒ひろば」のお向かいは、「五千人の居酒屋会場」。ステージのパフォーマンスを見ながら、出店で買ったおつまみを食べつつ1杯やれる広場です。
こちらもほろ酔い気分の人でぎっしりでした。
さて全国の酒を楽しめる酒まつりですが、地元酒蔵の蔵開きも見逃せません。酒蔵通りに行けば、こちらもイベント会場に負けず劣らずの人出です。
メインストリートは、左側通行で通行人をさばいていました。
まずは西条鶴醸造へ。歴史ありげな母屋では、展示会が開かれていました。
その奥まで行列を進めば、無料試飲コーナーが…。うまい酒の後は、仕込み水を「和み水」にしました。
続いて賀茂鶴。西条の酒蔵の「標準仕様」ともいえるレンガの煙突と、下見板の洋館風の事務所が並びます。
広い広い醸造場は、見学できる催しも盛りだくさん。菰樽づくりの実演が行われていました。
500円なりで、大吟醸など高級酒を4杯呑める有料試飲も大人気。長い行列ができていました。
福美人酒造では、升で純米吟醸を提供(500円)。杉のいい香りに、お酒のおいしさもひとしおです。
だいぶ酔ってきたので、理性では「もうこのくらいにしておこう」と思うのですが、次々においしそうなお酒が現れて雑念がかき消されてしまいます。
賀茂泉酒造の蔵開きも、大規模で人が集まっていました。
1杯100円なりの有料立ち飲みコーナーは、「角打ち」と呼びたい雰囲気。ほどよく冷えた生酒は、天にも昇る味わいでした。
もとの事務所と察せられる下見板の建物の2階は、喫茶コーナーになっていました。畳を敷き、酒樽の蓋をテーブルにして花を飾れば、モダンな喫茶店になってしまうのだから不思議です。
お酒も飲めたのですが、さすがに一休みして、コーヒーと茶菓で一息つきました。窓の外には蔵元の煙突と山並み。いい時間です。
最後は、御建神社へお参りに。酒蔵通りからは線路を挟んで5分ほどの距離があり、訪れる人は多くありませんでしたが、ここは「酒の神様」です。
おいしいお酒に出会えた感謝を込めて、手を合わせました。
1日目は8時頃までイベントが続きますが、夕方5時台の電車も帰路につく人で混雑していました。
広島市内のホテルにチェックインした後は、繁華街へ。仕事つながりの知人と落ち合い、広島名物づくしの宴と相成りました。
「美酒鍋」は、鍋にとっくり一本分の地酒をそそいだ名物料理。アルコールは飛んでしまいますが、香りはしっかり残ってます。夜になり肌寒くなってきましたが、体の中から温まりました。
ウニホーレンはその名の通り、ほうれんそうにウニを乗っけた、瀬戸内の恵み。
地酒にもよく合い、お腹もココロも満足の夜は過ぎて行きました。