▲新観光列車はのどかな甘木線にも乗り入れ
「西鉄、食堂車つき観光列車導入へ」という驚きのニュースを、3日付の朝日新聞が報じました。2016年以降にデビューの予定とか。
全国で続々登場している「レストラン列車」ではありますが、通勤輸送メインの西鉄が走らせるとは まったくの予想外。今のところ朝日新聞の第一報しかないものの、どんな列車になるのか期待が膨らみます。
限られた情報から注目すべき点を挙げてみると…
●甘木線に乗り入れ!
運行区間は天神大牟田線の福岡~柳川、太宰府線、そして甘木線…え、甘木線!?
太宰府と柳川といえば、観光きっぷも売られている西鉄イチオシの観光地。これに比べ今の甘木線は、普通電車が走るだけの比較的地味な存在です。
しかし田園地帯に広がる耳納連山は なかなかの車窓だし、沿線には酒蔵も点在。甘木から足を伸ばせば、小京都・秋月も待っています。この10年で3割も乗客が減っている甘木線の、救世主になる…かも?しれません。
●料理は西鉄グランドホテルが監修
多角経営の西鉄の強みといえるのは、この点ですね。特にグランドホテルは、博多湾クルーズシップ「マリエラ」を運航しており、動く車内での食事提供のノウハウは充分でしょう。
沿線の食材を利用した料理をふるまうとかで、県南の農業地帯にとっては「売り込み」の余地もありそうです。
●新型車両を導入
各地で走るレストラン列車は、いずれも現有車両の改造車。これに対し西鉄は新車になるとかで、本気度が感じられます。
デザインを誰が手掛けるのかは、気になるところ。個人的には、JR九州の「水戸岡デザイン」とは別の路線で攻めてほしいなあと思ってます。
●「ゆっくりダイヤ」で運行
全線を1時間で特急が走り切ってしまう西鉄電車ですが、観光列車はゆっくりダイヤで走るとのこと。昼間は30分間隔のきれいなパターンダイヤの中、どんな時刻で走るのかは気になるところです。
普通電車に併結されて走ったりして…。
その他にも、どんな形で乗車できるのか…ツアー形式なのか、片道乗車できるのか…や、何両で走るのかなど、まだまだ情報が少ないだけに興味が尽きません。
デビューは1年以上先になりますが、「西鉄の本気」を今から楽しみにしています。