Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

春節、長崎への旅

2015年02月23日 | ■旅と鉄道
 明治維新以来、日本ではすっかり旧正月を祝う風習はなくなってしまいましたが、最近ではアジア圏からの観光客が増加する時期ということで、国内でも意識されるようになってきました。また国内であっても、伝統的に旧正月を祝う地域もあります。
 そこで旧正月から1週間後の月曜日、日本の「春節」を感じに長崎へ出掛けました。


 まずは特急「みどり」で武雄へ。併結のハウステンボスは、平日にも関わらずレジャー客でそこそこ賑わっていました。
 「みどり」は空いていたものの、相対的に外国人の割合は高い印象。僕の後ろの席には中国人ファミリーが乗っていましたが、佐賀で入れ替わりに韓国人グループが座りました。国際特急の雰囲気です。


 武雄温泉駅に下車。高架完成後の駅に乗り降りするのは、はじめてです。
 なにかとアピールのうまい武雄ですが、韓国式トレッキングコース「オルレ」もその一つ。下車した韓国人グループが1組や2組に留まらなかったのは、「オルレ」効果かもしれません。


 武雄温泉駅から徒歩15分、武雄市図書館を訪れました。TSUTAYAが指定管理者となり、これまでの図書館の概念を覆したことで、全国的にも有名な図書館。僕ももう、4度も訪れています。
 週末だと席を探すのも一苦労で、平日の午前中でもさらりと席が埋まっています。スタバのコーヒーを飲みつつ、ゆったりくつろげる空間は相方も気に入ったよう。すっかり長居してしまいました。


 祐徳バスで駅に戻り、また10分歩いて武雄温泉楼門へ。東京駅が開業100年で話題になる中、「東京駅にない十二支のうちの4つ」があることでも注目を浴びた、辰野金吾氏の遊び心がつまった門です。
 温泉も名湯で、石鹸を使わずとも、すっかり肌がツルツルになってしまいました。


 普通電車で早岐へ。さらに大村線の普通に乗り換えて、長崎へ向かいます。乗り換え時間の5分間の間に、大急ぎで佐世保~長崎間の「2枚きっぷ」を買いに行きました。
 ちなみに今回の日帰り旅は、福岡~武雄~長崎~福岡の周遊コース。この区間をつなぐようなフリーきっぷはないため、
・ 福岡~武雄温泉間のネットきっぷ
・ 武雄温泉~早岐間の普通乗車券
・ 佐世保(早岐)~長崎間の2枚きっぷ
・ 長崎~福岡間の4枚きっぷ(金券ショップでのばら買い)
 を組み合わせました。


 大村線は、大村湾を忠実にトレースして走る、まさに「シーサイドライナー」。かの豪華列車「ななつ星」の1泊2日コースも、この区間をサンセットに合わせて走ります。


 彼杵駅では、いつもは三角線を走っている観光特急「A列車で行こう」とすれ違い。団体専用列車だったのでしょうか。
 車内バーで飲みながらの大村湾の風景なんて、最高だろうな。


 A列車が発車した後のホームには、東彼杵町のゆるキャラ「茶子ちゃん」がベンチに座っていました。たぶんA列車の見送りではあったんだろうけど、こちらにも手を振ってくれました。


 長与経由の列車だったので、西諫早でトンネル経由の普通電車に乗り換えショートカット。5時前、ようやく長崎駅に到着しました。
 窓口で、帰路の8時台の「かもめ」の指定席を求めてみれば、残り1席とのこと。7時台以前は空いており、さすがはランタンのシーズンです。


 路面電車で築町電停へ。平日夕方にも関わらず、乗り慣れない観光客でいっぱいです。
 石橋方面への乗り継ぎ停留所になる築町電停も、あふれんばかりの混雑に。電車も数珠繋ぎになっていました。


 中華街や湊公園は、正月ムードで盛り上がっていました。角煮まんをほおばりながらぶらぶらしていると、異国にいるような気分になります。


 アーケード商店街も、春節一色に。


 眼鏡橋周辺の中島川会場は、黄色いランタンに彩られていてちょっと雰囲気が変わります。水面に映るランタンもきれいです。


 3系統に乗って長崎駅前へ。築町方面が分岐する公会堂前電停では、電車のライトが、路面に絡むレールに反射します。
 20年も前、長崎の学生バンドが長崎電軌の電車を「街のロマン電車」と表現していたのを思い出しました。


 ソニック型車両の「白いかもめ」に乗り、3時間の滞在で終わった長崎を離れました。
 指定席はほぼ満席。指定席と知らずに、レールパスで指定を受けずに座っていた中国人2人が、車掌さんに促され自由席に移っていきました。英語は堪能ではないものの、同じようなケースは多いのでしょう、慣れた感じの対処でした。


 「かもめ」といえば3月のダイヤ改定を前に、客室乗務員の車内サービスが廃止されることが決まってしまいました。すでにシートポケットからは、車内販売メニューが姿を消しています。
 特に欲しいものがあったわけではないけど、最後の記念に、ビールを1本求めました。