自我確立~自己超越の心理学の講座終了

2006年12月20日 | メンタル・ヘルス

 昨夜は、サングラハの講座「自我確立~自己超越の心理学」の最終回でした。

 前回の「自己実現の心理学」での学びと合わせて、自我確立、自己実現、自己超越それぞれの段階にあるパーソナリティの特徴について、まとめの学びをしました。

 ちょうどいいことに、論理療法のエリスが、自我確立からやや自己実現にかかったあたりの「心理的健康」の13の基準をあげているのと、人間性心理学のマズローが「自己実現的人間」の17の特徴をあげているのと、アサンガ(無着)が「菩薩の32の特徴」について述べているのと、それぞれまとまった文章があるので、そのペーパーを配って、どこがどう違っているのかを考えてもらいました。

 そして一緒に考えて、講座の最後に、まとめました。

 自我確立段階では、「思慮深く、心理的に健康な人間は、まず自分自身に関心をもち、他者のより自分の関心事を少しだけ優先させる。そうした人々は、心をかけている人のためにはある程度自己犠牲も払うが、すべてを投げ出したりはしない」(エリス)というところがポイント。

 ところが自己実現段階になると、レベルアップして、「対立性・二分性の解決、欲望と理性のすばらしい調和状態」にあり、「利己的であることと利己的でないということとの二分性はなくなる」(マズロー)。

 さらに自己超越・菩薩段階に到ると、「一切の衆生を利益し、安楽ならせたいという意志をもっている」(アサンガ)。

 こうした自我以前→自我確立→自己実現→自己超越というパーソナリティの発達段階を知っていると、自分の人生の現段階の課題がどこにあり、究極の到達目標をどこに向ければいいのか、明快な展望が持てます。

 まだ自我確立が十分でないのに、直接、自己実現や自己超越を目指すと無理が来る危険があるので、目標として目指しながらも、一歩一歩段階を踏んでいくのがいいのではないでしょうか、と。





 1月からは、自己実現よりもさらに自己超越に比重がかかった心理学であるフランクルのロゴセラピーについて学んでいきます。


*この講座のCDも間もなくお頒けできる予定です。CDの案内をご希望の方は、okano@smgrh.gr.jp にお問い合わせ下さい。



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コメント (2)
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