知らないことは調べればいいというのは、当たり前なのですが、なかなか実行しないことがあります。
めんどくさがって、誰か知っている人に教えてもらいたがったりします(私の場合)。
しかし今回、スウェーデンの福祉国家実現を支えた経済政策の理論的源泉になっているらしい「ストックホルム学派」については、とても気になったので、ふと「もしかすると」と思って、今朝、「ウィキペディア」で検索してみました。
検索すると、あった、あった、「スウェーデン学派」という項目にちゃんとありました。それにしてもインターネット情報は便利になったものです。
「スウェーデン学派は、19世紀末から20世紀前半にかけてのスウェーデンの経済学者の一派であり、彼らの考え方を一括してスウェーデン学派と呼ぶことが多い。クヌート・ヴィクセル、グスタフ・カッセルなどストックホルムを中心として活躍した経済学者たちの流れをくむ人々が多く、ストックホルム学派あるいは北欧学派と呼ばれることもある。……カッセルの業績はその後、ベルティル・オリーンやグンナー・ミュルダールによって展開されていった。」
なるほど、と思って続いてミュルダールを検索してみました。
「ミュルダールは1898年にスウェーデンのダーラルナ県ガグネフで生まれた。ミュルダールは1933年から1947年までストックホルム経済大学で経済学の教授として教壇に立ち、さらに1945年から1947年までは通商大臣としても活躍した。」のだそうです。
さらに、「不況期に景気を刺激するための財政赤字を好況期に黒字で相殺していくという反循環政策を理論的に初めて支持した1933年の財政法案の付属文を執筆した。これはジョン・ケインズ以前のケインズ政策とも呼ばれている。」
「またミュルダールは新古典派経済学を強く批判し、1960年の『Beyond the Welfare State(福祉国家を越えて)』で福祉国家思想を展開した。」
これで、1つ謎が解けました。
スウェーデンの福祉国家実現――それがベースになってさらに私たちのテーマである「緑の福祉国家」という話になるわけですが――にはちゃんと経済思想の裏づけがあったのですね。
日本の経済政策の背後には「新自由主義経済学」があり、スウェーデンの経済政策の背後には「ストックホルム学派経済学」があった、と。
これからの日本を「持続可能な国・緑の福祉国家」にしたいと思っている私たちにとって、どちらの理論をガイドとして選択するべきかは、言うまでなさそうです。
こなせるかどうかわかりませんが――もう「半端で行く宣言」はしたので楽な気分で――ミュルダール『豊かさへの挑戦』(竹内書店、1964年)でも読んでみようかと思っています(「日本の古本屋」サイトですぐ見つかりました)。
それにしても、どうして学生時代に発見しておけなかったんでしょうねえ……時代のせいもあって、マルクス、エンゲルス、レーニンなどなどは読んでいたんですけどねえ。
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