授業効果――質か量かの悩み

2007年07月20日 | 心の教育

 昨日で、2つの大学、サングラハの2つの講座が終わりました。

 大学の授業は終わっても、これから2種類約1200通のレポートを読むというワークがあります。

 すでにたぶん200通くらいは読んであるのですが、それにしてもまだ1000通くらいです。

 毎年、これはかなりの重労働という感じがあると同時に、授業を受けることによって大きくポジティヴに変化したという学生たちの感想を読むことは大変な喜びでもあります。

 そういう意味では毎年アンビヴァレンツです。

 特に、ぎりぎりまで授業に来ていなかった学生がレポートのためにおそらく必要に迫られてしかたなくテキスト『生きる自信の心理学』を読み、それだけでもかなりの人生観の変化を遂げる(らしい)のを見ると、できるだけ多くの学生に受講してもらったほうがいいかとも思い、しかし体験的ワークに積極的に参加しない――ということは十分にはやる気のない――学生が多いので、そういう学生まで抱えてこういう大変なレポートの採点をするのもちょっとしんどいなあとも感じ、次はどうしよう、どのくらいの人数引き受けようか、選抜をしようか、抽選にしようか、それともやっぱり単位がほしいだけの学生でも来る者は拒まずでいこうか、と悩むのです。

 個々人への効果としては、やはり体験的ワークに参加したのとしないのでは大きな違いが出ます。

 この6月に集中講義をしてきた青森の大学では――ここは抽選で少人数です――きわめて大きな効果が確認できました。

 終了後のアンケートでは、最後の設問「授業を受けたことによって、人生観・世界観にプラスの変化があったと感じていますか。1から10までのスケールで表現してください。もし、変化はなかったと感じたら、0、マイナスの変化があったと感じていたら、マイナス1からマイナス10までのスケールで表現してください」に対し、受講者32名の回答は、

  10……18名・56パーセント
   9…… 4名・13パーセント
   8…… 5名・25パーセント
   7…… 1名・3パーセント
   6…… 0名・0パーセント
   5…… 3名・9パーセント
  無回答… 1名・3パーセント

という結果でした。

 感想として、例えば

「今までの人生観・世界観が180度変わりプラスの変化がおこった。全く違う方向を見ていた自分の視線を自分を見つめ直す方へと変化したため、新たな自分を発見でき、ほんとうの自信を持つことができた」、

「今思うと、受講する前の気持ちというか心というか、あれは一体何だったのかと思った。社会的な心とでもいえばいいのだろうか? 要するにつくられた心しか持っていなかった。しかし、受講後は、自分の心をもてるようになり、先生がおっしゃっていた通り、360度くらい見る目が変わりました」(筆者注: 360ではなく180度だと思いますが)、

「はじめはあまり信じれなかったが、だんだんひきこまれた。私たちはすごい確率で当選し、先生のような人に講義をして頂いてすごくラッキーです。自分をもっと信じたいです」、

「本当に感動した。宇宙の講義の日、私は誕生日でした。生まれた日に、自分がなぜ生まれたかという壮大なスケールの話を聞き、己の命を見つめ直しました。宇宙が一つのエネルギーから始まり、我々が生まれた。求められて生まれた。それを考えるだけで元気になりワクワクします。本当にありがとうございました。またどこかでお会いしたいです」

など、うれしい言葉がたくさんありました。

 効果として、10~7の累計が87.5パーセントであるのはこれまでとほぼ同じですが、10が56パーセントというのは驚くほど顕著な増大です(これまでは平均25パーセント程度でしたから)。

 これはその時の参加者による偶然の違いという面もあるでしょうが、それだけではないと思います。

 推測されるのは、まず、今年度からコスモス・セラピーの手順として、先に宇宙カレンダーのレクチャーによる宇宙的自信の確立、それから個人的なレベルの自信の確立というふうに順序を逆にしたのが期待どおり効果的だったのではないかということです。

 それから、ほぼ丸1日を2週連続、そしてその後にレポートを書くために再度テキストを読むというのが、集中とインターヴァルの効果としてよかったのではないかという感じも受けました。

 もう1つ、これは今年だけのことではありませんが、他の大学と違うのは、この大学は八甲田山麓にありキャンパス内にすばらしい森があるという恵まれた環境にあって、「場の力」がとても大きいということもあると思われます。

 コスモス・セラピーは、インストラクターの力だけでなく、美しい自然環境の力を借りられることがきわめて望ましい(絶対不可欠ではなく、画像や音楽で一定程度補えるにしても)ということを改めて感じました。

 もちろん少人数で、教師=インストラクターの目が届きますから、全員いやおうなしにワークに参加せざるをえないという条件も大きいことはまちがいありません。

 そして最初は半信半疑でも、あまりやる気がなくても、実際にワークをやってみると効果があるのです。

 こうした結果を見ると、やはり受講者を少人数に絞って高い効果をあげるか、それともある程度の効果であっても多数に伝えるか、と迷ってしまうわけです。

 それにしても、インストラクターがたくさん育って、全国あらゆるところで、たくさんの人に伝えてくれるようになれば、こうした悩みはなくなるんですが……。

 だれか、目指しませんか。

 ……それはともかく、当面どうするかは、しばらく瞑想して決めることにしましょう。



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