一関市花泉町、丘陵上の集落道を歩いて行くと農家や耕作地がなくなり、周囲には松混じ
りの雑木林が広がっています。この辺りも松枯れが進行していて、伐採されて積み上げら
れていたり、立ち枯れていたりと状態は様々です。
ここ数日雨が続いたので、何かキノコでも生えていないかと林床や枯木に注目して歩いて
行くと、立ち枯れた赤松の幹の下部に、ラグビーボールを半切りにしたような形のキノコ
が発生しているのを見つけました。大きさは長径で8cmほど、色は淡い肌色。
間近で観察すると、ホウキタケのように細かく枝分かれしています。
特徴がはっきりしていますから、キノコ図鑑をめくれば種を同定できるでしょう。
二枚とも2022.8.8撮影
キノコ図鑑でホウキタケを検索し、その前後のページをめくると私の写真のキノコに似た
キノコが載っていて「フサヒメホウキタケ」とあります。
針葉樹(松)の枯木上に、夏~秋に発生するとあります。子実体の形や分岐の様子もそっくり
ですから、フサヒメホウキタケで間違いないでしょう。
肉は白色で柔らかいが弾力があり、匂いは温和でやや辛味があるとのこと。
食毒は不明。食べられるが下痢をすることもあるとか、軽毒とか色々書かれています。
2022.8.8撮影
フサヒメホウキタケ科フサヒメホウキタケ属のキノコで、針葉樹(松)の立ち枯れや切り株
に夏~秋に発生する。子実体は多方向に分岐を繰り返し、高さ約15cm、幅約15cm、厚み
約15㎝のほうき状。基部でまとまる。色は初期に淡黄土色、次第に淡赤褐色になり、終期
には黒色を帯びる。子実層は全体につく。肉は白色、柔らかくて弾力があり、やや辛味が
あり、温和臭。乾くと黒変し異臭がする。
胞子は広楕円形・薄壁で長さ4~5µm、微細な疣(いぼ)に覆われる。
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