一関市花泉町日形地区北部、なだらかな丘陵地の林道を下っていくと、次第に地形が険しく
なっていき、林道の山側法面も岩壁になります。岩壁には稀少な羊歯植物が生えていることが
あるので、よく見ながら下っていきます。この岩壁は硬質の礫岩からなっているようです。
岩壁の羊歯を観察しながら林道を下っていくと、あまり見かけない羊歯を見つけました。
葉が細かく切れ込んでいて3~4回羽状複葉ですから、ナライシダかその仲間でしょうか。
羊歯植物の同定は難しいので、写真を多めに撮って帰宅後に調べるしかないでしょう。
二枚とも2019.8.12撮影
まずナライシダと比較すると、ナライシダの葉柄が赤褐色なのに対し、写真の葉柄は淡緑色。
さらに小羽片の先端形状が違いますね。
羊歯植物図鑑で各種羊歯の葉を見比べていると、ミサキカグマ、サクライカグマが似ています。
ミサキカグマは羽片が直線的に伸びているのに対し、写真の羊歯は弓なりになっていて雰囲気
が違いますね。またミサキカグマの葉柄上部には黒褐色の鱗片が生えていますが、写真の葉柄
上部には鱗片がありませんから、これとは別物でしょう。
サクライカグマは羽片の形状や、葉柄上部に鱗片がないことなどがよく似ています。
その他細部を見比べても相違点が見つかりませんから、サクライカグマでしょうか。
念のためサクライカグマの分布域を調べると、宮城県以南の本州~九州となっていて、岩手県
南部での自生も確認されたようです。以上のことから、サクライカグマで間違いないでしょう。
2019.8.12撮影
オシダ科オシダ属の常緑性羊歯植物で、宮城県以南の本州~九州に分布し、草丈は30~70cm。
低山の明るめで乾燥気味の岩壁や、岩礫混じりの斜面に自生する。
根茎は短く這い、葉をやや密に付ける。葉柄は長さ20~35cm、鱗片は褐色で葉柄下部に付く。
葉身は5角形~5角状卵形で葉柄とほぼ同長、3~4回羽状深裂。葉質はかための紙質で艶の
ない暗緑色~淡緑色。最下羽片は最も大きく、長さ10~20cmの鎌形で長柄があり、最下羽片の
第1小羽片も大きい。各羽片の先端は尾状に伸びる。
中軸や羽軸の向軸側には溝があり、羽軸の溝は中軸の溝に流れて合流する。
ソーラス(胞子嚢群)は裂片の辺縁と中肋の中間に付き、円形で直径1mm、包膜は円腎形で不規
則な浅い鋸歯縁。
稀少な羊歯で、多くの都府県で絶滅危惧種に指定している。
なっていき、林道の山側法面も岩壁になります。岩壁には稀少な羊歯植物が生えていることが
あるので、よく見ながら下っていきます。この岩壁は硬質の礫岩からなっているようです。
岩壁の羊歯を観察しながら林道を下っていくと、あまり見かけない羊歯を見つけました。
葉が細かく切れ込んでいて3~4回羽状複葉ですから、ナライシダかその仲間でしょうか。
羊歯植物の同定は難しいので、写真を多めに撮って帰宅後に調べるしかないでしょう。
二枚とも2019.8.12撮影
まずナライシダと比較すると、ナライシダの葉柄が赤褐色なのに対し、写真の葉柄は淡緑色。
さらに小羽片の先端形状が違いますね。
羊歯植物図鑑で各種羊歯の葉を見比べていると、ミサキカグマ、サクライカグマが似ています。
ミサキカグマは羽片が直線的に伸びているのに対し、写真の羊歯は弓なりになっていて雰囲気
が違いますね。またミサキカグマの葉柄上部には黒褐色の鱗片が生えていますが、写真の葉柄
上部には鱗片がありませんから、これとは別物でしょう。
サクライカグマは羽片の形状や、葉柄上部に鱗片がないことなどがよく似ています。
その他細部を見比べても相違点が見つかりませんから、サクライカグマでしょうか。
念のためサクライカグマの分布域を調べると、宮城県以南の本州~九州となっていて、岩手県
南部での自生も確認されたようです。以上のことから、サクライカグマで間違いないでしょう。
2019.8.12撮影
オシダ科オシダ属の常緑性羊歯植物で、宮城県以南の本州~九州に分布し、草丈は30~70cm。
低山の明るめで乾燥気味の岩壁や、岩礫混じりの斜面に自生する。
根茎は短く這い、葉をやや密に付ける。葉柄は長さ20~35cm、鱗片は褐色で葉柄下部に付く。
葉身は5角形~5角状卵形で葉柄とほぼ同長、3~4回羽状深裂。葉質はかための紙質で艶の
ない暗緑色~淡緑色。最下羽片は最も大きく、長さ10~20cmの鎌形で長柄があり、最下羽片の
第1小羽片も大きい。各羽片の先端は尾状に伸びる。
中軸や羽軸の向軸側には溝があり、羽軸の溝は中軸の溝に流れて合流する。
ソーラス(胞子嚢群)は裂片の辺縁と中肋の中間に付き、円形で直径1mm、包膜は円腎形で不規
則な浅い鋸歯縁。
稀少な羊歯で、多くの都府県で絶滅危惧種に指定している。
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