登米市東和町の米谷地区で、石灰岩質の小山周辺を踏査していると、同好の先輩が
「お~い ! この上に黄色い花が咲いているぞ ! ! 」と叫んでいる。
『何でしょうね、黄色い花ですか ? 』とは答えたが、どうせ早咲きのスイセンか、或いは
キケマンでも咲いたのかな ? 上まで行くのかよ、面倒くさいねぇブツブツ・・
小山に上って驚いた ! !
たくさんのキバナノアマナが咲いているではありませんか !
稀に見かけても、一輪二輪が頼りなさげに咲いている、そんな印象の花ですからね。
『Sさん、すごいの見つけましたね、こんなに群生しているのは初めて見ましたよ ! 』
二枚とも2016.3.18撮影
小山の上には石祠が祀られていて、そこに上がる細道沿いに、花数にして50個ほど
も咲いています。開花期に日当たりの良い場所を好むのか、或いは石灰岩地を好むのか、
いずれにしても、ここが生育適地であることは花数の多さが示しています。
それに、今まで思っていたよりも、二週間ほど開花時期が早いですね。
似たような環境に心当たりがあるので、そこにも咲いているのか、来週にでも
確認しなければなりません。
2016.3.18撮影
ユリ科キバナノアマナ属の多年草で、北海道~本州の中部地方に分布する。
典型的な早春植物の一つで、多少湿り気のある草地や、低山の明るい林床に自生する。
適宜草刈りが行われる、栗園やリンゴ園などでは群生することもある。
日陰でも見かけるが、花の付きが悪い。
鱗茎は球形で直径1~1.5cm、鱗茎から1~2枚の葉と花茎を同時に出す。
葉は線形で長さ15~20cm、幅0.5~1cm、やや厚く柔らかい。
花期は3~4月、花茎は長さ8~15cmで、上部には苞葉が2個付く。
先端に3~5個の花を付け、花被片は線状長楕円形で6枚、長さは12~15mm、
内面が黄色で外面はやや緑色を帯びる。雄しべ6個、雌しべ1個。
果実はほぼ球形で稜がある。
初夏には地下の鱗茎を残して、地上部は枯れてしまう。
《写真と補足文を追記》
2016.3.21撮影
米谷地区から数km北の嵯峨立地区の石灰岩地を歩いたら、ここにもキバナノアマナ
が自生していました。やはり石灰岩との相性が良いのでしょう。
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