4月中旬に、多分インフルエンザに罹った。熱は一週間ほどで下がったが、その後、咳がなかなか抜けなかった。
おまけに、インフルエンザの後遺症か、膝から下側が、猛烈に痒くなる症状に悩まされ続けている。
体の中の免疫機能が、壊れてしまったかのようだ。
そんな中、4月の最終日、北信五岳のひとつ、斑尾山に出かけた。
この山は、清水栄一さんの選定した信州百名山にも選ばれている。
標高は1,382メートル。標高はそれほど高くない。それでも、北信五岳の中の、一番右側にその姿を浮かび上がらせている。
自宅から一時間ほどで麓まで行けるので、足慣らしにはちょうどいい。
ガイドブックには、あまり登場しないが、斑尾の湯の少し先から登るコースが、今回の登山コース。
ほとんど直登の急坂だが、多分最短コース。
上部はブナの原生林の中を歩く。ブナはどうしてこんなにも僕らの気持ちを落ち着かせるのだろう。
頂上はほとんど展望の利かない林の中だ。
既に数人の登山者が、山頂で休んでいた。
この人たちは、数百メートル横に素晴らしい展望があることを、多分知らない。
野尻湖を眼下に見下ろし、他の北信五岳の姿をまじかに見られる絶景ポイントがある。ここは大明神岳。
ここまで、50分。
かみさんと持参したおにぎりを食べ、遠くに見える山々を指さしながら、あれは一夜山、あれは火打山、、、などと至福のひと時を過ごす。
今年になって、信州百名山は、飯縄山、虫倉山、御座山、天狗山、斑尾山と五座登った。
近いところは何回も登っているが、信州はとても広いので、遠いところはなかなか行けない。
人生はもう、そんなに長くはないので、今年はできるだけ遠い山へも行きたいと思っている。とはいえ、信州の中でのことだが。
まだ、体調が戻らないが、もう半月以上こんな状態なので、もう動き始めよう。
もう五月だ。
庭のナナカマドも可憐な花をつけた。
僕がインフルエンザらしき症状で、立ち止まっている間にも、季節はどんどん進んでいた。