暑い日々が続いている。
この北信州でも連日30度越え。
これはひとつ、笠岳に表敬訪問に出かけようと思い立つ。
この笠岳は標高2,076メートル。
わが村と山ノ内町の境にある。
山田牧場の中を通り、峠を越えて山ノ内町の志賀高原に続く林道があるが、峠から先は通行止め。
開通は明日から(7月11日)ということでしっかりとバリケード。
この峠は2,000メートル近い標高がある。
この峠の茶屋からゆっくり歩いて30分くらいで山頂に立てる。
年に一度くらいはこの山にご挨拶に行くことにしている。
その名も素敵なツマトリソウ。
少しいかつい感じのゴゼンタチバナ。
ピンクの色も瑞々しいイワカガミ。
少し疲れたシャクナゲ。
下界では見られない花々がさりげなく迎えてくれる。
登山路はかなり急な石段が370段くらい続く。
鍛えていない人は階段の途中で荒い息をつき、立ち止まって喘ぐ。
僕はこのところさぼらずに30日チャレンジスクワットで鍛えているのでそんなことはない。
30日チャレンジはスクワットを50回から始め、次の日は5回増やす。
これが終了したら次は55回から始め、翌日から5回増やす。
で、今は3クルー目、165回の日だ。
この30日チャレンジの良いところは30日でいったんリセットできて少し楽ができること。
かみさんも真似をして少ない回数から始めている。
今まさにその成果が試される、という脅しにも頓着せず、かみさんはゆったりと登っていく。
僕は花の写真を撮りながら歩調を合わせる。
少し霧が流れ、高原の風情満点。
山頂には小さな祠がある。
三角点もある。
だが、笠岳山頂 2,076メートルの標柱は朽ち果てて今はない。
アゲハ蝶が優雅に舞い、トンボがスイスイと飛ぶ。
霧の中に隣の横手山。この山は標高2,300メートルを超える。
天然のミストの中で、下界とは別世界だなとつぶやく。
ここで風に吹かれていれば楽園だ。
家から1時間半ほどでここに立てるのは何と幸せなことだろうか。
峠の茶屋のキノコうどんも絶品。
山田牧場の林道の脇に咲く花(名前忘れた)。
お約束の温泉。山と温泉はセットだ。
七味温泉の恵の湯。すぐ目の前に松川が流れる硫黄の温泉。入浴料600円。
温泉卵。
帰路、雷滝にも表敬訪問。
この滝は裏見の滝とういう。裏側を通り抜けることができる。
音が雷のようだというので雷滝。
マイナスイオンをたっぷり浴びて生き返った気分。
ホタルブクロ、アジサイも目を楽しませてくれる。
このところいろいろなことがあり、あれよあれよという間に事態が移り変わっていった。
東京都議選は安倍政権の終わりの始まりを告げた号砲だったし、その後全国で安倍やめろの大合唱が沸き起こった。
内閣支持率もそろそろ危険水域に近づいている。
かつて僕が亡霊内閣と名付けたが、それがゾンビに変化して猛威を振るった。おごれる安倍は久しからず。
国連では圧倒的多数で核禁止条約が採択された。これで、核兵器は生物兵器、化学兵器と同じように非人道的な違法なものとなった。核保有国を縛るものとなる。ここに日本政府は参加していない。恥ずかしいことだ。
個人的にも季節の移り変わりよりももっとはっきり変化があった。
5月からよんどころない事情でハーブ農園の手伝いに行くようになった。
腰痛を押して半日だけ作業をした。こうした作業は嫌いではないが、ずっと続けるわけにはいかない。
7月に入って、なんとか代わりの人を見つけ引き継いだ。
6月の終わり、長男夫婦に男の子が生まれた。
前回流産しているだけに、無事に生まれて一安心。
これで僕は正真正銘、爺さんになった。
近々、千葉まで会いに行こうと思っている。
長い間温め続けてきた南アルプス南部の大縦走計画。
旅立ちの日を7月25日に、一応決めてみた。
ただ、腰痛と脚の痺れで立っていられなくなるという症状との兼ね合いで、どうしたものかなあ状態。
概要は遠山郷から易老渡に入り、光、茶臼、聖、赤石、荒川、三伏峠から大鹿村に降るというもの。
軽くて小さいクロスオーバードームも準備できている。
日程も25日から30日まで確保した。
あとは決意するだけ。
山の中にいるときだけでなく、山の道具や、計画の中にいるときも楽園なのかもしれない。