白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

もう時代遅れ、なのか

2014年12月28日 23時34分43秒 | 日記

 三十三年前、オーダーメイドで作ってもらった登山靴がある。

 この靴はgoroという靴屋の製品だ。

夏靴と冬靴の二種類持っていて、これは冬靴。

最近ではほとんど履かなくなってしまったが、元日だけは間違いなく履く。

三十四年間、それを続けてきた。

長野市にある飯縄山の元旦登山。

 この飯縄山は標高1917.4m。

長野オリンピックのモーグルで金メダルを取ったことを記念して、スキー場には里谷多英コースがある。

この飯縄山に僕は三十四年間、基本的に元旦に登り続けてきた。

自宅から見える山の左側部分の双耳峰が飯縄山。右側のスキー場が見える側が霊仙寺山。

僕はこのたおやかな稜線が好きだ。

この山に登るために、登山靴の手入れをした。

今では、ゴアテックスのとても軽い登山靴が出回っていて、革製の登山靴を履いている人は珍しい。

僕も無雪期はほとんどトレランシューズだ。

だけど、やっぱりこの革製の登山靴には限りない愛着がある。

あと何回履けるだろうか。

この靴と僕は信頼し合ったパートナーだ。

安心感と、友に歩んだ思い出がある。

 

 

 飯縄山の少し左には、純白の白馬三山が朝日の中で輝いている。

寒い冬の朝、引き締まった空気の中で、こんな景色を眺めるのが好きだ。

 

 

庭のトトロも雪を被って喜んでいる。

 

 

その下には鳥のレストランがあって、毎日いろいろな鳥たちが訪れる。

これも冬の楽しみの一つ。

 

 

 


うーむ  ブログというものは…

2014年12月22日 15時58分27秒 | 日記

 何気なくブログというものを気ままに書き始めて何年か経つ。

正直なところ、ただ書くだけで、ほとんど他人のブログを読んだことがない。

たまには読んでみるかと新着のページに踏み込んでみた。

何ということだ、果てしなくあるではないか。

gooブログは総数で210万件程もある。

こんなにあっては何を読めばいいのだと、呆れてしまう。

特定の分野に絞っていけばいいのかもしれないが、それでは面倒だ。

それに、いい記事を見逃してしまうかもしれない。

で、タイトルを見て、ハンドルネーム(ペンネーム)を見て当たりを付ける。

クリックして本文を読むわけだが、当たった時はうれしい。

すなわち、僕の感性とマッチした文章に出会ったとき、しめしめと思う。

外した時は時間の無駄だったと本当にがっかりする。

 

僕のブログを読みに来てくれる人は、どのようにしてここにたどり着くのだろう?

こんなに混沌とした情報の海の中から偶然ここに来るのだろうか。

特に知人にもこの場所を知らせていないし、できるならばひっそりと書きたいことを気ままに書いていきたい。

そんな訳で、何千人もの人が読みに来るブログというものは僕には無縁である。

そういうブログをあまり読みに行きたくはないし、できれば少数の人が読みに行く密かな隠れ家のようなブログが好きだ。

暇を見つけてはそんなブログをさがすことにしよう。


灰焼きおやき

2014年12月21日 16時12分27秒 | 日記

 

 長野県北部の郷土食、おやき。

今ではかなり有名になり、全国区となった感がある。

おやきの大多数は蒸すタイプのものだ。

焼くのは少数派だ。

蒸したほうが冷凍や解凍に便利だし調理もしやすい。

だが、名前のとおり焼いたおやきは格別の味だ。

僕が知っている焼いたおやきは小川村にあるおやき村のおやき。

これはほうろくで炙ってから囲炉裏にセットした網の上で時間をかけて焼く。

囲炉裏を囲んで焼きたてのおやきをほうばる時、僕らは縄文人の末裔であることを誇りに思う。

もう一つは、長野市中条(旧中条村)のやきもち家のおやき。

これはほうろくで炙ったあと囲炉裏の灰の中に入れて焼く。

灰の中で焼くのは多分ここだけなのだろう。

野沢菜、ピリ辛野菜、切干大根、中身の具もぎっしりと詰まって薄皮でとてもうまい。

下の写真はピリ辛野菜のおやき。

 

この日、やきもち家周辺では大雪のため前日から停電になっており、営業していなかったのだが、特別に焼いてもらった。

それというのも、この地区で僕らは棚田のオーナーになっており、このやきもち家で田んぼの会の会長、小林さんから今年できた米を受け取ることになっていたのだ。

小林さんとやきもち家は親しくて、頼んでくれたのだ。

囲炉裏を囲んで話を聞いた。

この地区は11月22日に発生した神代断層地震の影響を受け、小林さんの自宅も壁が落ちたり棚の物が落ちたりと、大変だったという。

そこに来てこの大雪で、木が倒れて道路が通れなくなったり、停電になったりと、異常事態が続いているという。

この小林さんは80歳を超えたがカクシャクとしている。

少しもめげているようには見えない。大したものだ。

このおやきを作っている女性からも話を聞いた。

長崎から嫁に来て、40年おやきを作っているという。

『この辺の人は、おやきつくるの下手だね』

おやきの本場の人は下手だという。皮が厚いのだという。

確かにこのおやきは皮が薄くて具がぎっしりと詰まっている。

コツを聞いた。

話はわかったが、実際にやるとうまくできるか確信がない。

今度挑戦してみよう。

 

さて、このところ新そばの季節なのでそば打ちが続いている。

今回はあったかそば。

本当のそばの旨さを味わうにはやっぱりざるそばが一番だ。

だが、この寒さではあったかそばも許されよう。

 

年末に向けてこれからどれだけのそばを打つことになるのだろう。

楽しみに待っている人たちがたくさんいる。

今年一年お世話になった感謝の気持ちを届けよう。

そして、来年もよろしく、と。

 

 

 


100人がいて、48人がそっぽを向く中18人が自民の旗に歩いて行った

2014年12月15日 16時44分31秒 | 日記

 師走の騒動が終わった。

以前、もしも世界が100人の村だったらという、実にわかり易くデフォルメする手法があった。

その手法を借りてこの騒動の結果を見ることにしよう。

ここに100人の国があった。

この国の長(おさ)を選ぼうというのが今回の師走の騒動だ。

48人が、ふん、そんなもの、とそっぽを向いた。

残りの52人は歩いて行った。それぞれのお気に入りの旗を目掛けて。

52人の中の人気ランキングはこうなる。

A    18人

B    10人

C    8人

D    7人

E    6人

F    1人

G    1人

H    1人

AとDは実は気脈を通じていて、これを合わせると25人になる。

この結果A+Dの25人は俺たちが一番の多数だから、この国の100人は俺たちに従えと言う。

見方によれば100人のうち75人は賛成していないのにこういう結果になる。

ちなみに、これは簡略化のために四捨五入した数字を使っている。

Aは自民

Bは民主

Cは維新

Dは公明

Eは共産

Fは次世代

Gは生活

Hは社民

これが、今回の総選挙の結果なのだと思う。

多くの国民が望んでもいない方向に流されていってしまう。

これはとても危険なことだ。

自民公明が見た目には圧勝と見えるが、比例での総有権者数と自民公明の得票数をみると、4人に1人の支持しかない。

小選挙区制という選挙制度のからくりによるものなので、多数の支持など得ていないのだ。

民意を正確に反映させる為に比例代表を中心にした制度改革をすることが必要だと思う。

それにしても、沖縄の快挙には小躍りせずにいられない。

小選挙区で自民を全滅させたのだから。

この流れが、日本の各地で起こっていくなら、未来は決して暗くなないのだろう。

 

 

さて、僕が住まうこの北信濃でも雪景色。

手作りで庭に作った我が小舎の屋根も雪が被り、雪解け水が軒先をぬかるませる。

 

 

そこで、雨樋を付けることにした。ホームセンターで材料の買出し。

 

 

暖かい日中に工事を行った。

 

 

この小舎はほぼ完成しているが、ドアは現在製作中。

ドアの取手は自慢の一品。古材から削り出したものだ。

古いサッシュからガラスを切り出して嵌める予定なのだが、現在はガラス切りに悪戦苦闘している。

中の棚も増やしたり、整理したりしなければならないのだが、とりあえず野沢菜とたくあんの漬物小屋となっているのでまた来春に持ち越し。

 

今年もあと半月だ。

あまり振り返らないようにしよう。

良いことも、そうでないこともあった。

振り返ってそれを教訓に成長していこうというほど若くないし、過去を振り返って懐かしんだり悔やんだりするほど年寄りでもない。

少しだけ先を見ながら、花鳥風月を楽しみ、読書三昧の時を過ごし、時たま体を動かし、温泉に入る、そんな日々を過ごしていこう。

北信濃の冬もまんざら悪くない。

 

 

 

 

 

 


ゆず切り

2014年12月12日 12時53分32秒 | 日記

この粉を使ってゆず切りというそばを打ってみた。

御膳粉は湯練りでないと繋がらないとか言われているし、高山製粉のホームページには積層一気加水という方法が掲載されているけれど、

いつもどおり、一気加水で打ってみた。

 

端の部分を茹でて試食してみた。

透明な中に柚子の皮の黄色が浮かび上がり、見た目も爽やか。

夏場に食べたら最高だろう。

麺自体には味も香りも感じられない御膳粉だが、ゆずの香りが舌と鼻を刺激して、上品なそばだなと思う。

今夜、家族の評価が気になるところだが、温泉に浸かって十分体を温めた後、食べてもらうことにしよう。

 

これまで、外径39センチのこね鉢で打っていたが、もっと大きいのが欲しくなって、オークションで落札。8,230円。

そのこね鉢が、ゆず切りを売っている時に宅配便で届いた。

左がこれまでの物。右が今回落札した物。

外径54センチ。これだけあれば、年末のそば打ちも苦労せずに済みそうだ。

何しろ、そばを楽しみにしている人がたくさんいる。

 

余談だが、或る会で月に2回ヨガ教室が行われており、昨日は参加した。

ほとんど年配者が中心で、緩い内容だが、1時間半ヨガに励む。

体をほぐしながら先生が口を開く。

『この前のこの教室が終わった後、沖縄へ行ってきました。』

この先生は多分50代。僕は半年くらいしかこの教室に通っていないが、いろいろなポーズが美しい。

特に感心したのは弓のポーズ。またはアーチのポーズ。

綺麗なアーチができており、それだけで僕は「ウーン、マイッタ」状態になった。

『選挙の話は、あまりしたくはないんだけど、、、、』

『ん?、、、、』

『沖縄ではね、すごく盛り上がっていてね、それが本土に帰ってきたら嘘みたいに静かで、、、、、、、。どうして、自民公明であんなに取るんでしょうね、、、,』

『国民の支持が半分にもいかないのに、7~8割の議席を取ってしまう。選挙制度の問題でしょうね。』

『沖縄では、有機農業の知り合いや、原発再稼働反対の活動をしている知人に会えたり、いろいろな縁で繋がっている人達とであったり、有意義な旅でした』

この先生の思想的な立場はよく知らないけれど、意外と僕たちの近くにいるのかもしれない。

『最近、お腹が出てきて困るんですけど、、、』

教室の参加者が投げかける。

『少なく食べて多く動く』

答えは明快だ。

この先生は朝食は食べないという。必ずしも現代の常識[朝食はしっかり食べるべし]は信奉していない。

それは僕も賛成だ。自分の頭で考え、自分の五感で感じる。そして最適のものを見つけていく。

それは今回の選挙でも同じ。

マスコミは色々なことを書き立てる。それも今の為政者の顔色を伺いながら。

マスコミは権力を監視するという立場を投げ捨ててしまった。

今、一番その立場を守っているのはしんぶん赤旗だ。

大企業の宣伝を載せながら、大企業富裕層ばかり応援する安倍内閣を批判などできるものか。

僕はそばを打つ。そして薬味には9条ネギを添えることにしよう。

憲法9条の戦争はしない条項をなし崩し的に壊してしまおうとする自公、安倍内閣に反対の立場を表明するために。