わが家の居間から、小さな里山が見える。
標高は650メートル。
登り口からの標高差130メートル。距離600メートル。
去年は結構雪が多く、登るにも少し大変だった分、登行意欲もわいたが、今年はあまり雪がなくて登らないでいた。
ここで少し積雪が増えたので、今日はこの城山へ表敬訪問。
途中までは人の歩いた足跡が続いていた。
それもすぐに途切れ、あとは小動物の足跡が入り乱れて続く。
積雪は深いところでも10センチくらい。
このところのトレーニングの成果の見せ所と早足で登る。
山頂には展望台がある。
この展望台からは晴れていれば、北アルプスや北信五岳、千曲川や長野市方面が一望できるが、今日は遠くはガスっていて見えない。
今年初めての登頂なので、一応記念に雪面に書く。
そういえば北国街道を完歩して、出雲岬の砂浜にも『北国街道完歩』と書きつけたことがあった。
波に洗われたり、日に照らされればあっさりと消えてしまうものだが、それでいい。
自分の人生も、終わったら何も残らなくていい。
『死んだ男の残したものは ひとりの妻とひとりの子ども 他には何も残さなかった 墓石ひとつ残さなかった 』
谷川俊太郎のベトナム戦争反対の反戦詩。
戦争で死んでいった兵士を悼む歌で、俺の心情とはむしろ反対の詩趣だが、なぜか親近感を覚えてしまう。
それでは俺に何が残せるというのか、自問してみる。
多分、何もない。
墓もいらない。俺を知っている人が忘れたら、最初から何もなかったかのように存在がフェードアウトしていけばいい。
真空のバランスが崩れ、物質と反物質が生まれるように無から生じた命。
物質と反物質が同化してまた真空に帰るように、命もまた無に帰る。
俺にはどうしようもない無常感があって、『徒然草』より『方丈記』に惹かれてしまう。
もうすぐ2月。
光の春だ。
さあ、首を上げて、あの光の中へ歩みだしていかねばなるまい。やれやれ。
ランニングの調子は上々。
ピッチ189/分。これは目論み通りの数字。
歩幅0.89m。これはもっと伸ばしたい。(ピッチは保ったままで)まあ、雪道だったのでこんなものかな。
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本日の走行距離 9.53km 1月の走行距離 110.9km 本年の走行距離 110.9km
恐怖の30日チャレンジスクワット 7巡 8日目 115回
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