白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

さよなら

2021年09月22日 15時29分17秒 | 日記
さよならだけが人生だ ー 井伏鱒二

このブログを卒業します。
そんな言葉を残して彼女は去っていった。
名前も知らない。顔も年齢も知らない。
時たまにブログを拝見していただけだ。
写真を使わない。文章だけで読ませる力を持っていた。
僕は少し嫉妬すら感じていた。うますぎる文章に、少し疎ましさすら感じることもあった。
少し前にも敬愛する老婦人が余命宣告を受けたと、最後のお別れの言葉を残して去っていった。その潔さに感銘を受けた。
出来るなら自分もそうありたいと願う。

どんな季節も過ぎていくものだ。
少しづつ少しづつ変わっているのだろうが、何も変わらないように思いこむ。
ある時突然ガラッと変わる。地殻がひずみをため込んでいき、限界に達して大地震を起こすように。
変わらないと思い込もうとしていただけだ。本当は心のどこかでいつか季節が変わっていくと知っているのに。
さよならが突然やって来た。
華やかすぎる文章に反発すら感じていたけれど、今は静かにありがとうと言おう。
そして、こちらも潔くさよならと手を振ろう。




夏が静かに去っていった 

2021年09月08日 19時25分07秒 | 日記
オリンピックとパラリンピックが終わった。
この期間、できるだけ静かにやり過ごした。
あんな状況の中で、競技を無心に楽しむなんてできない。
テレビでの観戦は一切しなかった。
マスコミはほとんどオリンピック報道にジッャクされてしまった。
県境を越えることにも気兼ねせざるを得ない状況の中で、国境を越えることはいともたやすいと知らされた。
様々な愚策の末、時の権力者は退かざるを得なくなった。
『新自由主義の終わり』の始まりであることを願う。

このところ急速に涼しくなった。
隠れ家のストーブを設置した。
5,000円くらいで購入して、3年くらい使用した。
薄い鉄板で出来ているので、赤さびが目立つが、まだ穴はあきそうにないので、この冬も使うことにした。
ただ、炎が見えないのはどうにも残念だ。ネットで調べてみると、ガラス付きの扉に交換出来ることが分かった。
送料込み2,500円以下なので早速注文。
暑い暑いと思っていたら、もう寒いくらい。
夏は突然に、静かに去っていった。

今の家は築26年。
これまで畳は替えたことがない。
思い切って替えることにした。
8畳の部屋しか和室はない。
見てもらうと畳表の交換だけで済むという。湿気をほとんど吸っていないので、畳床はしっかりしている。
値段は安いのは中国製で、6,000円~7,000円くらい。
国産は8,000円、10,000円、12,000円。
8枚だけなので思い切って12,000円の最高級品を選んだ。
畳の上に載っているのは古い畳表。
これまでの畳のように、赤く焼けることはないという。

すっかり新しくなった青畳。
何よりイグサの香りがたまらない。
26年前、初めて入った新築の和室以来だ。
もう自分が生きている間は替えないで大丈夫。
今夜はこの香りの中でぐっすり眠ろう。

このところ、お気に入り登録しているブロガーのブログもほとんど読む気力がない。ましてや自分で書く気にもなれない中で、どうでもいいことを取り留めもなく書いている。